混沌さん 歯。 川上未映子さん「あらゆることを、混沌のままに表現していきたい」(インタビュー前編)

カオスとは

混沌さん 歯

『』()において、7月号(創刊号)から連載中。 』(3月号より連載中)の3作品がある。 2019年10月現在、シリーズ累計180万部を突破した。 あらすじ 朧塚(アニメ版ではの風景を使用) という街に住むOLの 小林さんは、酔った勢いから異世界の・ トールを助けた。 トールは多大な恩を感じ、そして理由があって故郷に戻れないこともあり、人間の に姿を変えて、小林さんの自宅に住み込んでお世話を始める。 そして、小林さんのもとには、トールをはじめとしたさまざまなドラゴンが集まるようになっていくのだった。 登場人物 メインキャラクター 各キャラクターの欄には基本的に原作の設定を記述し、アニメ版及びスピンオフ作品で初出、あるいは原作に逆輸入された設定については別途で記述する。 主人公 小林さん(こばやしさん) 声 - 本作における人間側の主人公。 本人が名乗る際及び周囲からも苗字で呼ばれており、フルネームは明かされていない。 として「地獄巡商事 北千住事務所」に勤めている26歳の独身女性。 マンションに1人暮らしで、家族は両親の他、下に兄弟が2人いる。 仕事の忙しさに追われて疲弊した毎日を過ごしていたが、ある日酔っぱらって電車を乗り越した挙句に迷い込んだ山の中で出会ったトールを助けたことを契機に、生活が大きく変化していくことになる。 きっかけこそ酔った勢いもあったとはいえ、行き場を失ったトールを迎え入れたことをはじめとして、ドラゴン達に手を焼かされてもなんだかんだできちんと面倒を見てあげる心根の優しさや、正面から対話を試みる度胸、ドラゴン達の「ありのままの心」を受け入れることができる深い懐の持ち主である。 心の距離感のバランスや感情の機微にも聡く、トールの好意ゆえの暴走や、カンナの幼さゆえの我儘といったものも、その本質を理解し、寄り添い、時に宥め諭すことができる成熟した「大人」であり、ドラゴン達からその人柄に確かな信頼を寄せられている。 妙齢の女性ながら容姿や言動、立ち居振る舞いにフェミニンな要素が希薄であり、トールやイルルからは初対面時に男性と間違われ 、特徴的な三白眼気味の目つきについてはトールから「死んだ魚の目」「混沌勢のよう」と評されている。 カンナからは母親のように慕われているが、傍から見ると自分が老けて見られていることに気付かされショックを覚えている。 貧乳であることにコンプレックスを抱いており、トールやルコアたちが誇る巨乳を前に、嫉妬の言を漏らすこともある。 基本的にはズボラかつ引っ込み思案な性格で、私生活では気怠げに淡々としているが、無類の酒好きであり、酔いが回ると普段と打って変わってテンションが上がり手が付けられなくなる。 メイドをこよなく愛するオタクであり、特に西洋のクラシックなメイドや執事には並々ならぬこだわりを持ち、一度その話題になると饒舌かつ暑苦しいオタクへと変貌する。 子供の頃、あまり外で遊ばず、ゲームばかりしていた性分は変わっておらず、休日は基本的に家にいることが多い。 苦手な食べ物はと。 トールがやって来る以前の家の中は、生来のズボラさに仕事の忙しさも相まって、コンビニ弁当の容器やビールの空き缶、雑誌、衣服まで散らかり放題の惨状を呈していた。 仕事のストレスを晩酌で発散するため二日酔いは日常茶飯事で、姿勢の悪さから慢性的な腰痛にも悩まされている。 自動車免許は持っているが、自家用車は持っていない。 社会人としては「やる気があるわけでもない底辺」を自称しているものの、「有能で大切な会社の柱」 と評されるほどに同僚の信頼を得ており、バレンタインデーには多数の同僚から大量のチョコを贈られている。 職場の労働環境には不満を抱きながらも、いわゆる気質に染まってしまっており、「一日8時間は働かないと落ち着かない」と口にしている。 エルマが上層部に企業体質改善要求をした際には、社長の依頼したプロジェクトを成功させたことで主任に昇格し、同時に、朧塚にいるドラゴンを含む異世界の者達の「守護者」の役割を真ヶ土専務から任される。 高校時代、バイトを経て購入したを着た姿を家族に披露するも、呆れられ、さらに酷評されたことで「自分に可愛い服は似合わない」との認識に至ってしまい、現在に至るまで公私ともに男性的な服装に傾倒している。 抑え込まれたコスプレ願望や可愛さへの憧れや羨望が、いつしか嗜好を「様式美」や「奥ゆかしさ」へと振れさせていき、それをこじらせた結果、メイドオタクな彼女が形作られている。 メイドを自称しながらメイドらしからぬ破天荒さを見せるトールに対し、事あるごとにメイドのなんたるかを説教するものの、サブカルチャー・ポップカルチャーとしてのメイドを否定するわけではなく、また自身の理想とは異なれどもトールのメイド姿もひとつの形として許容するに至っている。 トールをはじめとした異世界の住人たちと共に過ごす中で、様々な価値観の違いや葛藤を経験しながらもそれを受け入れ楽しむようになるとともに、自分を一途に慕ってくれるトールの存在は少しづつ、確実に大きなものとなっていく。 アニメ版:勤務先の社名は「地獄巡システムエンジニアリング 瀧ノ口事務所」となっている。 トールとカンナが同居したことで部屋が狭くなってきたことから、別のマンションに引っ越し、一室をふたりの個室として与えている。 ストーリーが進むごとにトールとの絆が少しづつ深まっていく姿が描かれ、終焉帝に対しても命を顧みず説得に挑み、騒動の終息後、トールとカンナを連れて実家の巽町へ帰省し、2人を両親に紹介している。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではトールとともに母親のような目線でカンナの成長を見守っている。 『エルマのOL日記』では会社に欠かせない戦力となったエルマを「 元の世界に 逃さない」とまで言い放つ社畜ぶりを見せている。 異世界のドラゴン(雌)で、人間界ではメイド服を身にまとい、先端が平らな二又の角と尻尾を生やしたブロンドのツインテールの成人女性 に変身している。 ドラゴンとしての姿は、人間態と同型の角に緑色の強固な鱗、蝙蝠状の黒い翅といった現代ファンタジー作品におけるスタンダードな容姿のドラゴン。 名前の由来は「人間界の作家」であることが本人及び父親である終焉帝から明かされている。 元の世界では、人間とは敵対的な立場にある「混沌勢」の中核として戦いに従事していたが、神との戦いで背中に神剣を突き刺され重傷を負う。 落ち延びた人間界の山の中で死を待つばかりだったところに、酔っぱらって迷い込んできた小林さんが勢いのままに神剣を引き抜いたおかげで命を取り留め 、恩を返すべく小林さんの「メイド」として暮らし始める。 明るく献身的で一途、物腰柔らかで気配り上手、生真面目で几帳面・綺麗好きといった正にメイド向きともいえる性格の持ち主である。 小林さんとは初対面で意気投合して以来、種族や性別を超えた愛情を抱いており、嬉々としてスキンシップを求めるのは勿論、性交の機会すら窺っている。 それ故小林さんのおだてに乗り、その思惑に沿った頼まれごとを安易に引き受けてしまったり、小林さんに説教をしたつもりがいつの間にか丸め込まれたりすることもある(この様子を小林さんからは「ちょろゴン」と称される)。 自信過剰気味なところがあり、自分こそは「究極のメイド」と断言し、小林さんに貢献していることをたびたび口にするが、小林さんからそれを否定されたり皮肉を言われたりしても、全く意に介していない。 小林さんに近づく者には男女を問わず敵意を剥き出しにし、小林さんの友人である滝谷や、会社の同僚となったエルマ、一時ながら小林さんを付け狙ったイルルに対して殺意を向けたことがある一方、元々姉妹のような仲でまだ幼いカンナにはそれなりに寛容であり、彼女の世話を焼いてあげている。 変わり者であるルコアやファフニールとも仲が良く、小林さんからは仲間想いと評されている。 小林さんの要望に従いメイドの姿を取っているが、メイド服はの制服を模したものであるため、小林さんからは「メイドじゃなくコスプレ」としばしば説教の的にされてしまっている。 服自体はうろこを変化させたものであるため自由に変化させることが可能。 角は人間態の時でも常に生やしているが、これは作中における当該部位が魔力の塊であるほか純粋な攻撃に用いるなど、ドラゴンの象徴として扱われていることによる。 小林さんが羨む豊満なバストの持ち主であり、本人曰く「ドラゴン "D"ragon なだけにDカップ」、「ドラゴンの中ではD」と公言している(ただし、ドラゴン基準なので実際には人間基準よりも大きい)。 自分の尻尾 を自分で食べて美味いと信じており 、事あるごとに小林さんに食べさせようとしていた。 魔法を用いた自称「48のメイド技」を駆使することができる。 人間社会では小林さんの親戚「小林 トール」と名乗り、ご近所付き合いや商店街の店主らとの交流もそつなくこなしており、良好な関係を築いている。 愛想の良さや礼儀正しさといった素の性格が無自覚に幸いした結果であり、小林さん以外の人間のことは「劣等種」「下等生物」と見下しているが、種族として優れているというドラゴンのプライドや娘を案じた父によって意図的に形成された価値観によるものであり、嫌悪しているわけではない。 ドラゴンとしての強大な力は人間態でも変わることがなく、炎のブレスやレーザービーム、魔法、人外級の身体能力を行使できるが、それらの能力が仇となって何事も力尽くで解決しようとして失敗を重ねたり、小林さんへのから過激な行動に出たりしてしまうこともある。 破壊を信条とするドラゴンとして生きてきたがゆえに物騒で悪悪しい発言を取ることも多い。 デパートの建物を「聖騎士共の本拠地を思い出す」と嫌がったり、クリスマスを「の(誕生日)?」と嫌悪するなど、異世界での経験に基づいた見方をして人間界の文化に負の反応を示すことがある。 生贄文化には懐疑的であり、特に「村の娘を差し出せ」というロリコン嗜好をドラゴンの一般的イメージにされることに少なからず不満を持っている。 混沌勢の代表格である終焉帝の娘として、また本人の強大な力と共に名の通った存在であり、戦いの日々の傍ら、愛情を受けて育てられていたが、ある日父の言いつけに従い、世界を巡り様々な知見を得る旅に出る。 人間や神との終わりの見えない戦いの虚しさや、ドラゴンの勢力間抗争やそのしがらみに不自由さを抱きはじめ、その思いは様々なドラゴンとの交流や盗賊の少女との出会いを経て「自由」への渇望へと変わり始める。 やがて「神さえ潰してしまえば戦いは終わる」との考えに至り、単身で特攻し死闘を繰り広げた結果として、瀕死で異世界へ落ち延びることで「自由」を得ることはできたものの、その引き換えに初めて知った孤独と恐怖に打ち震えていたところで小林さんと出会う。 そして彼女に惹かれ、共に暮らすことを選び、晴れて「自由」となった己の願うところを叶え、「小林さんのメイド」となったことを明かしている。 小林さんとの時間を謳歌する傍らで、「ドラゴンと人間の共生」の難しさや「自身 ドラゴン と小林さん 人間 との寿命の差」という宿命の前に苦悩するが、少しづつ乗り越え、小林さんと共に過ごす現在を大切にする姿は、他のドラゴン達に少なからぬ影響を与えている。 アニメ版:出会いが晩冬~初春頃の出来事として設定され、出会いからのおよそ1年間の日常や四季折々のイベントを通じて、小林さんのかけがえのない「メイド」となっていく姿が描かれている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では小林さんとともにカンナの成長を見守り、時には一緒になって遊んでいる。 異世界と関わりのない者 リコ に魔法や異世界の存在を披露したがるカンナを収めるなど、父である終焉帝の異世界交流に関する教えを年少者に説くような描写がある。 『エルマのOL日記』では小林さん宅の台所を預かる主婦としての側面も描かれ、昔の彼女を知るエルマには「あの頃からは考えられない所帯染みっぷりだ」と感嘆された。 愛称は カンナ。 人間界ではのようなドレスを身に纏う小学生ぐらいの背丈の少女 に変身している。 ドラゴンとしての姿は全身を覆う白い羽毛 と宝玉が両端についた鳥類のような羽が特徴的な小柄な体格のドラゴン。 我が子を強い子に育てたいという思いからカンナカムイの名を与えられ、放任主義の姿勢を取る両親の下に育った影響もあって、両親の気を引きたい気持ちが強く、いたずらを繰り返していたが、ある時ドラゴンが数百年かけて力を封じ込め、戦闘で使えば強力な力となる「龍玉」を壊したことが災いして、人間界へと追放されてしまう。 元の世界では死んだと思われていたトールの生存に気付き小林さんの家を突き止め、トールに共に帰るよう懇願するも、彼女の身の上を知り孤独感や寂しさを察してくれた小林さんに心を開き、トールと共に小林さんのもとに居候を始める。 トールやエルマなどの目上にあたるドラゴンには「様」と敬称を付けて呼ぶが、人間に対しては種族としての優位性から見下しているため、誰に対しても敬語を使わず、呼び捨てにしている。 トールを姉のように慕っており、人間界でも姉妹のように過ごしている。 トールがベタ惚れになってしまった小林さんには当初こそ嫉妬心を顕にしたものの、彼女の優しさに触れてからは母親のように慕っている。 ドラゴンの3勢力(「混沌勢」、「調和勢」、「傍観勢」)のいずれに属するかを決めていないものの、いずれの勢力のドラゴンに対しても物怖じすることなく接している。 口数はそれほど多くないものの、喜怒哀楽の感情表現は非情に豊かであり、感動したときなどには「おー」と言うのが口癖。 時折、周囲の者たちのやり取りやしぐさを見ては、冷静かつ毒舌的な感想を述べたりすることもある。 好奇心旺盛でいたずら好きな性格であるが、小林さんと出会ってからは「嫌われたくない」という思いから自制しており、子どもらしい好奇心などによる些細な程度に留まっている。 また見知らぬ小さな生き物を食べてしまう悪食な一面を持っている。 ドラゴンゆえの人外級の能力を持つため人間社会では図抜けた優秀さを誇り、を訪れた際には周囲の言語情報を収集・分析することによって、瞬く間にを理解し会話をこなしている。 一方でドラゴンとしての力は他のドラゴン達から未熟と評されている。 通りを自在に操ることができるが、人間界では尻尾をプラグ型に変形し、から電気を摂取して直接魔力に変換している。 カンナが肉体的に(少なくとも胸が)トールほどの年頃になるには約百年の歳月を要することが作者より明かされている。 魔法は認識阻害こそ使えないが、人化の術はそれなりに使いこなせており、人間態に羽のみを生やした天使のような姿で飛行することもできる。 また、アニメ最終回では異世界で闘うトールのもとに小林さんを連れて飛翔してきたことから、異世界へ渡る能力も身に着けていると思われる。 小学校に興味を持ったことから、トールの魔法で作り出した戸籍を用いて、小林さんの親戚「小林 カンナ」として朧塚小学校に通い始める。 学年は3年生でクラスは2組。 勉強や運動は勿論のこと、クラスメイトたちとの交流も上手くこなしており、才川は親友として大切に思うようになる。 幼いながらもドラゴンと人間の間にある種族差について向き合っており、同じ思いを抱くトールと切なさを分かち合いながら、小林さんや才川と過ごす時間を大切に過ごしている。 アニメ版:人間界にやってくるのが初春頃(お花見の時期)の出来事となっている。 トールと共に四季折々の日常やイベントを通じて、人間としての生活に馴染んでいく様子が描かれている。 アニメでは「マジやばくね」を口癖としている。 ストーリーがほぼアニメオリジナルとなった第9話では実質的な主役となり、クラスメイト達から慕われ、またカンナもクラスメイト達を大切に想っている姿が描かれている。 アニメではやや肉付きの良い体型でデザインがなされ視聴者から好評を博しており、アニメ放映後には作者のイラスト やスピンオフ作品でもアニメのデザインに準拠するものが多くなっている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では主人公を務める。 才川をはじめとしたクラスメイト達との交流や、他のドラゴン達の日常もカンナの目線から窺うことができる。 クラス内では生き物係を務めている。 チョコレートが好物となっている。 体重は小学3年生の子供よりは重めなようである。 人間態は抜群のプロポーションと暗い髪色のセミショートヘア、黒のレオタードのような肌着の上に淡い紫の着物を纏った成人女性に変身し、の三叉の矛のような武器を携えている。 人間界では市井に紛れて暮らすためTPOに応じた服装 で過ごしている。 ドラゴンとしての姿は、手足が無く鰭がある細長いのような体にのような一本角を持ったドラゴン。 秩序を重んじ、人間に対してやや融和的な立場をとる「調和勢」に属するドラゴンで、「調和勢」のNo. 2であるテルネの孫。 人間界の均衡を乱しかねないという理由でトールを連れ戻すために小林さんの家へやって来るが、食いしん坊な性格を逆手に取られ懐柔され、その後は魔法で人間の経歴を作り、生活費を稼ぐために「上井 エルマ」を名乗り小林さんの会社に就職し、一介のOLとして人間界での生活を始める。 生真面目で良識を持った正義感の強い性格だが、一本気で猪突猛進、融通が利かなくなる部分もある。 何よりも食べ物(特に甘味)に対する執着心が底抜けに強く、「人間界に干渉しない」という理由で食事を摂っておらず空腹だった所に、小林さんに渡されたを食べてその美味しさに涙が出るほど感激して以来、人間界のグルメの虜になってしまっている。 人間に対しては種族としての優越感こそ持っているがそれほど顕著ではなく、会社の同僚かつ先輩である小林さんや滝谷をはじめ、接する人々に礼節や敬意をもって接している。 その一方で、人間たちに利用された過去を持つためどこか距離を置いている部分をファフニールに見抜かれているほか、仲が良かったはずのトールと人間が元で仲違いをしてしまい、逆に人間を見下していたトールが今は人間と仲良くなっていることが、図らずもふたりの仲を拗らせる一因となってしまっている。 トールとは表向きにはいがみ合いながらも内心では依然として友情を抱いており、トールがエルマと過ごした時間はやがてトールが「自由」を求めるようになった一因となっている。 ドラゴンとしての実力はトールと同格であり、特に純粋なパワーは他のドラゴンをも凌ぐレベルを持つ一方で、生来持つ特殊能力の違いから、異世界への門を開ける魔力は持っておらず、自力では元の世界に帰れないなどの弱点もある。 人間界のものよりも効力のあるお守りの作成を得意とするほか、千里眼の使い手であり、それを応用して社員全員のスケジュールを細かく把握してみせる荒業を披露している。 ドラゴンとしての学習能力も高く、仕事上必要な知識をはじめ、人間社会を学ぶ一環として六法全書を暗記している。 トールたちとは違い水棲も可能で、かつて海中を棲み処としていた際に釣り人に釣られたことがあり、魚の習性 釣りやすいポイント にも詳しい。 人間以外の動物にも分け隔てなく接するが、敵意を向けてくるものに対しては容赦しない一面もある。 OLとして働き始めた当初はパソコンの使い方すら知らず、職場のマスコット的な扱いとなっていたが、生来の真面目さやドラゴンとしてのスペックの高さ、小林さんからの丁寧な指導もあって短期間で小林さんと渡り合えるほどの速度で仕事をこなせるようになっている。 限定スイーツの販売列に並ぶのが目的で定時帰宅に繋がる待遇改善を訴えるなど、食欲に裏付けられた図抜けた行動力が部署全体を巻き込むこともある。 給料で人間界の食べ物を買い漁って楽しんでおり、大抵の場合は食料を入れた買い物袋を幾つも提げており、特にや、などを好んで食べている。 「季節限定」や「期間限定」などの限定モノにも弱く、お店の前で周囲の迷惑を顧みずに長時間悩んでしまうこともある。 人間界での居住先は賃貸物件に落ち着いている。 大飯食らいであるが、いくら食べても太らないどころか、「太る=身体が大きくなる 闘いに強くなる 」というドラゴンならではの価値観を持っているため、暴飲暴食する件については気にしていない。 元の世界では人間たちの争いをドラゴンの力を用いることで調和し、人間たちから「奇跡を起こす聖海の巫女」と呼ばれて崇められていた。 これらの行動を「ルール違反」として粛正すべく現れたトールと互いに興味を持ち 、「人間の本質を見極める」ためにしばらく行動を共にしていたが、彼女の崇拝者たちがやがて宗教を作り、組織と階級を生み出していった ことから価値観の食い違いが生じ、ドラゴン態での壮絶な大喧嘩を経て、袂を分かつことになった。 それ以来、トールとは互いに仲の悪さを公言するようになるが、小林さんからは「喧嘩する程仲がいい関係」であると見られているほか、ファフニールはトールのエルマへの態度は「形だけの怒りや殺意による照れ隠し」であると語っている。 実は人間界にやってきた目的がトールとの仲直り であったことを大粒の涙を溢れさせながら吐露し、拳を交えながらも互いの本音をぶつけ合ったことで、長きにわたるふたりの諍いにひとまずの区切りをつけている。 アニメ版:人間界にやってきたのが初秋頃 十五夜、お月見の時期 となる。 イベント事には食べ物に釣られて必ず顔を見せている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではカンナをはじめ子どもたちと遊んであげる面倒見の良さを見せている。 『エルマのOL日記』では主人公を務める。 会社の戦力として力を振るう傍ら、女性社員達との交流といったOLならではの日常が描かれ、節々で見せるポンコツさに「食べ物がからむと色々抜ける」と小林さんから評されている。 トールを連れ戻したい理由として、「(勢力に関係なくトールと行動を共にしていた頃のような)楽しい日々をまた過ごしたいから」という個人的な目的も含まれており、エルマがトールに対して友好的な想いを抱えていることが描写されている。 声 - 異世界のドラゴン(雌)。 愛称は ルコアが殆どであるが、トールからは の渾名で呼ばれることもある。 人間界では明るい髪色のウェーブヘアに側頭部に角を生やし、にこやかな細目と、そして規格外のをはじめとした肉感的で豊満なスタイルの成人女性に変身している。 登場が最も多い服装はノースリーブに丈の短いショートパンツと黒のニーソックスを履き、を被る一見ボーイッシュなものながら、体型が災いしどんな服を着てもセクシーな装いになってしまっている。 ドラゴンとしての姿は名前の意味通りの「羽毛ある蛇」であり、体躯がドラゴン態のトールよりもはるかに大きく、途方もなく長大な胴体は山や水平線をまたいでなおも伸び、尻尾の先が見えないほどである。 カテゴリとしては「元神」にあたる存在であるが、元の姿をトールからは「翼竜」 とも評されている。 で、世捨て人ながら温和で心優しい性格をしており、人当たりも人付き合いも良い。 古くからの友人であるトールのことを気にかけており、トールを穏やかな生き方へ導いた小林さんを高く評価し、また信頼を寄せている。 人間に対しても特段見下すようなことがなく、人間から神と崇められた経験から、人間の倫理観や常識に沿って思考することができるタイプであり、トールからは洗濯や料理のイロハから風邪の治療法に至るまで度々アドバイスを求められている。 他方で、人間の性的な常識は著しく欠けており、「破廉恥」といった概念があることと、それが卑猥や非常識を意味することは理解しているが、どういった行為がそれに当たるのかはよく分かっておらず、無自覚に大胆なスキンシップを繰り出しては翔太を悩ませてしまっているほか、露出の激しい服を好んで着るため、イベントや行事に参加した際はしばしば警備員に連行されている。 そうした行動も相まって「痴情アジテーター」「文化を司る淫獣」「下品な女」などと酷評されてしまっている。 神として崇められた時代には文化を司り、農耕技術を普及する等の功績を残すが、神の座を追われてからはドラゴンとしての勢力抗争には関与せず、中立的な立場をとる「傍観勢」に属している。 伝承の通り、妹と肉体関係を結んだ過去が示唆されており、あまり触れられたくない話題の一つとされている。 「元神」を自称するに相応しくトールですら勝ったことがない程の桁外れの力を持つほか、トールが用いる空間転移や物体の修復といった魔法から、記憶操作や時間の逆行、事実の改竄といった高レベルのものまで多種多様の特殊能力を持つ。 その一方で、戦いを不毛なものと忌み嫌っており、勢力に属し戦い続けることに疑問を問いかけたことが、トールが「自由」を求めるようになった一因となっている。 トールの招待で小林さんの家にやってきて以来、トールの様子見がてらに人間界に足を運ぶようになるが、ある日の帰り道に危険な悪魔の召喚を試みていた翔太を救うべく、自身が割って入って召喚されたことで、翔太の使い魔として、真ヶ土家で居候を始める。 あまりに刺激の強すぎるルコアを前に困惑する翔太に対し、親睦を深めるべく 就寝中や入浴中に至るまでスキンシップを試みるものの、余計に困惑させてしまっている。 過去の過ちから居場所を失い、一つの所に留まることを恐れていた自分に使い魔という形であれ居場所をくれた上に、さらに強大な存在である自分に見合うよう一人前の魔法使いになろうと努力する翔太に好意を持っており、普段は頑なに見せない彼の想いを知ってからは、翔太を時折「マスター」と呼ぶようになる。 アニメ版:小林さんの家を初めて訪れたのが初春頃 お花見の時期 の出来事、翔太の使い魔として居候を始めたのが晩春頃 梅雨前頃 となっている。 オープニングアニメではドラゴン態のシルエットがかなりデフォルメされているものの原作に先行して判明している。 何かするたびにバストが大きく揺れるのがお約束の表現となっている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では、カンナからしばしば助け舟を乞われるが「ルコアの良いところを翔太にアピール」を対価に引き受けている。 人間の農作業を手伝う一幕もあり、穏やかな平和や人間たちが喜んでいる姿を愛する「元神」としての一面を見ることができる。 』では主人公を務める。 翔太の役に立とうと魔法で朧塚小学校の校長に催眠をかけて養護教諭や水泳の授業のコーチとして学校まで来るなどしている。 大胆なスキンシップから翔太からは迷惑がられることが多いものの、自分の能力の低さを気にする翔太を諭すなど彼のことを気にかけている。 人間態はトールから渡された写真をベースにした長髪で切れ長の瞳に丸メガネをかけた青年の執事姿に変身する。 初めて小林さんの家を訪れた際の異形の姿は、に適当に化けたものである。 ドラゴンとしての姿はクモのような単眼が左右二対並んだ眼部とワームを思わせる牙の並んだ顎部、蝙蝠状の翅にの如き触手状の脚部を持ち、全身からを放つような描写が多い。 四六時中不機嫌そうな佇まいを崩さない気難しい性格で、「抱擁するもの」とその名が意味する通り、長らく洞窟の奥で財宝の守護に務めていたことからしばしば「引きこもり」と評されている。 人間に対しては常に一歩引いた立場をとる傾向にあり、「ドラゴンの中で一番人間を信用しないのが俺」と自称するほどに警戒心が強く、無愛想な振る舞いや、物騒かつ刺々しい発言 が目立つ。 トールとは住処にしていた洞窟に彼女が寝床にしようと侵入してきたことで争いになるも、お互いの実力を認め合って友人となり、ルコアと同じく人間界に落ち延びたトールから生存を伝えられた親交の深い間柄となっている。 他のドラゴン達とは積極的に関わろうとはしないものの、誘いがあれば乗る程度の社交性は備えている。 気を許している相手には不器用ながらも気遣いを見せることもあり、また自分の興が乗る事柄には意外な積極性や行動力を見せるほか、甘い物が好きな一面もある。 ドラゴンとしての勢力には明確に所属こそしていないものの、自らの性分から混沌勢以外にはなりえないことを語っている。 ドラゴンとしての力は、トールを上回るレベルの力を持ち、人間を病気にする等の「呪い」を専らの得意分野とする。 ドラゴンとしてのプライドが極めて高く、彼が持つドラゴンとしての矜持や信条は、トールに影響を与えやがて「自由」を求めるようになった一因となっている。 トールの招待で小林さんの家にやってきた際に滝谷とカンナが遊んでいたに興味を抱き、ほどなくして本格的に人間界で暮らすことにした際にトールから「 大山 猛 」の名を与えられ、紆余曲折の末、滝谷の部屋に居候することになる。 以来急激に滝谷のオタク趣味に感化されていき、昼夜オンラインゲームに没頭する傍ら、秋葉原巡りへ繰り出したり、声優のイベントに参加したり、夏のコミケでサークル参加を果たすものの 1冊も売れずに終わってはリベンジに躍起になる等、人間界でのオタク生活を超絶にエンジョイしている。 トールに対して、度々人間界の影響を受けすぎている旨を警告しているものの、彼女からは「(オタク化のせいで)あなたが一番おかしくなっている」と言われてしまっている。 ドラゴンと人間が共に暮らすことに否定的・懐疑的であり、種族的に優位であるドラゴンが人間に感化されていくことを蔑んですらいたが、絆を深めていくトールと小林さんの姿に次第に興味を抱くようになり、そこに何があるのかを知るべく、自らも人間と暮らす生き方に身を置くことを決めた。 人間との交流を「わからなくはない」と認めつつも、「だからこそ危険なことには変わりない」と、あくまでも自意識的にはドラゴンとしてのスタンスを崩していないが、トールと小林さんを中心に出来上がったコミュニティと、自分もその一員になっていることを満更でもなく思っていることを滝谷から見抜かれている。 同居人であり相棒ともいえる立場になりつつある滝谷には、強い主従関係を結ばれるリスクを承知の上で、固有の愛称である「ファフ君」と呼ぶことを許している。 トールをはじめとしてドラゴン達から慕われている小林さんに対しても比較的気を許しており、小林さんからは軽口交じりで「ファフッさん」と呼ばれることもある。 アニメ版:小林さんの家を初めて訪れたのが初春頃(お花見の時期)の出来事、滝谷宅に居候を始めたのが晩春頃(梅雨入り前頃)となっている。 ルコアと同様にオープニングアニメでドラゴン態のデフォルメされたシルエットが描かれた。 滝谷との日常が描かれ、素っ気ない態度の節々に滝谷への気遣いや信頼感を垣間見ることが出来る。 彼のモノローグでは「人間には『当たり』と『外れ』の2種類がある。 『外れ』は一目でわかり、『当たり』は時間をかければわかるが、人間ごときにそんな時間をかけるのは無駄だ」との持論を語るものの、滝谷は『当たり』の人間として認めている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではオタク文化に染まり切った日々を送っており、特に魔法少女には並々ならぬこだわりを垣間見せる。 カンナと一緒にいる才川や人間の子どもに対しても、それなりに大人らしい接し方を心得ている姿を見ることができる。 イルル 異世界のドラゴン(雌)で、人間態は巻き気味の赤い髪を後ろで二つ編みにし、黒色のマントを無造作に纏い、小柄な体躯ながら小林さんが嫉妬するほどの巨乳 を誇る少女に変身する。 人間界ではワイドサイズのTシャツとニーソックスに下着としてショーツだけを身に着けた格好で過ごしていることが多い。 ドラゴンとしての姿に変身する際には瘴気のようなものが立ち上がる。 「混沌勢」の最過激派に属するドラゴンであり、破壊目的から人間界に現れ、阻止しようとしたトールと戦闘になる。 街を庇うあまり全力を出せないトールを一方的に攻撃するが、小林さんに懐柔されたエルマが助けに入ったことで形勢が逆転し、敗北する。 トールやカンナの周囲を嗅ぎまわるうちに、幼少期から刷り込まれた「人間は敵」という一族の教えと相反した存在である小林さんに辿り付き、興味を持つ。 直接・間接と手を下しながらその素性を暴こうと目論むが、最終的に小林さんに諭されて心を開き、3人目の居候として小林さんのもとに住み着くようになる。 生まれ育った環境や周囲に植え付けられた価値観により盲目的に破壊や殺戮を繰り返していた部分が大きいものの、素の部分はいたって実直で裏表のない性格である。 体格的にはカンナとさほど変わらないが、年齢的にはトールとほぼ同年代であり、「子を産み育てる歳」のドラゴンである。 、カンナよりも年長であるものの、カンナからは同年代扱いをされているが、本人も気にしていない。 その一方で、自分の内面と向き合い自省や先を見据えることができる聡さや、自分に足りないものを努力で補う真面目さも持ち合わせており、人間界で暮らし始めてからは問題を起こすことは少なくなっている。 人間界の一般常識についても次第に身に着けているものの、羞恥心というものへの理解は欠けており、接する機会が多くなったタケトに対してはあまつさえからかうようになってしまっている。 ドラゴンとしての実力は高い部類に属するものの、トールやエルマには劣っている。 「炎」をエネルギーとしており、人間界ではガスコンロなどから火を摂取して直接魔力に変換している。 攻撃手段として「炎酸」を用い、トールが認識阻害と防御のための結界を張り、自身と小林さん以外は入れなくしていたはずの思い出の地を跡形もなく消し飛ばす破壊の力を見せている。 一方で魔法については不得意であり、人間態への変身や認識阻害といったものもうまく扱えなかったが、人間界で暮らす中で努力を重ね、少しずつ上達している。 衣服を嫌い、野良猫と日向ぼっこに興じるなど、野性的でネコのような一面を見せている。 故郷にいたころはカンナと共にいたずらも行っており、作者は「カンナとは似つつも経験したことが違うとこうなる」と語っている。 人間界での生活を始めてしばらくは破壊行為をしようとした後ろめたさから仲間内以外に交友を持たなかったが、人間の子どもである才川との邂逅を経て屈託のない笑顔を取り戻し、外の世界にも目を向け始める。 ほどなくしてトールからの圧力と助力を受けつつも、でのアルバイトを始めることになり、初めこそ不審がっていたタケトからも誠実な仕事ぶりと子どもへの想いを認められ、親しくなっている。 幼少期は人間の子どもと遊んでおり、そんな娘の姿を見たイルルの両親も人間との融和を考えはじめていたが、人間との争いによって両親が亡くなり、以来周囲から人間を敵だとして刷り込まれた上に子供らしく過ごすことを許されず育った。 それでも本心では人間と仲良くしたがっていたがために、仲良くしていた頃の思い出が踏みにじられ、泥沼の報復戦の中でその子どもたちまでもが殺されてしまったことは、今なおイルルの心に深い傷となって疼いている。 人間界で手にした小林さんや子どもたちとの穏やかな時間を通じてこれまでの生き方を見つめ直し、今後の身の振り方として「混沌勢」を抜ける道を思い描いている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではカンナや才川の輪に加わり遊んでいる姿を見ることができる。 『エルマのOL日記』では単身で衣服を買いに訪れた先でエルマ達と遭遇し、人間のファッションについて共に試行錯誤している。 人間 滝谷 真(たきや まこと) 声 - 小林さんの同僚 の男性社員で、数少ない友人の一人。 アパートで独り暮らしをしており、人間界への移住を決めたファフニールを住まわせることになる。 温和で人当たりも良く、小林さんに劣らず仕事もそつなくこなし女性社員からも好感を得ているが、その素顔は外面を好青年で取り繕った隠れオタクであり、プライベートでは瓶底眼鏡に出っ歯、さらに語尾に「ヤンス」を付け熱弁を振るう暑苦しいオタクに変貌する。 メイドオタクである小林さんと激論を交わせるレベルの造詣を持つほか、コミケ常連の大手壁際サークル「水竜堂」の一員として創作活動にも精を出しており、ファフニールの生活をオタクに染め上げた元凶である。 ドラゴンと関わり始めた小林さんの友人として、異世界の住人達とも関わり合うようになるが、その状況を難なく受け入れてしまう胆力を備えている。 小林さんの状況を察してフォローを申し出たり、気難しいファフニールの内面を見抜き細やかに気遣うことができるほどの人柄の良さもあわせて、小林さんとは「男友達みたいなもの」と言い切るほどに打ち解けた忌憚のない関係を築いており、トールからは嫉妬による敵意を幾度となく向けられている。 小林さんとトールを中心に築かれたコミュニティに加われたことを楽しんでおり、ドラゴン同士の関係を気遣い親睦会を開くといった、コミュニティを維持するための行動を度々とるが、その行動原理について「都合のいい人間であろうとしてしまう典型的なお人好しタイプであり、空気を読むタイプの小林さんとは類友」との設定が作者より明かされている。 その一方で、異世界との交流について俯瞰し、その危険性について分析している部分も持ち、世界観の違いが生み出す安直な行動の危険性をドラゴン達に説く場面もある。 凶悪なドラゴンであるファフニールに対しても気遣いこそすれど物怖じせず、また打算といったものもなく、あくまでひとりの友として接する彼の人柄は、人間を嫌うファフニールに認められるとともに、「人間」という種族に対する認識すらも少しづつ変化させ、少なからず影響を与えうる存在となっている。 それゆえに「ファフ君」という固有の愛称で呼んでいることが、後にその行為は強制的に彼に強い主従契約を結べる状況を作り出していると知るものの、その権利を行使していない。 力を介さずにそれなりに親しい関係を築いていることをトールからは不思議がられている。 アニメ版:随所でファフニールとの日常風景が描かれ、夕飯の洗い物担当をゲームの勝敗で決める、ファフニールのアドバイスを受けながらコミケで販売する弾幕系STGのの改良に励む、といった存外に息の合った生活振りが描かれるほか、ファフニールの嗜好を汲んでみせる気配り上手振りを見せている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではファフニールとのオタク談義を傍で聞いていたカンナにまで影響を与えてしまっている。 『エルマのOL日記』では、同僚に滝谷に対する印象を問われたエルマから「牧師みたいな人」と評されている。 才川 リコ(さいかわ リコ) 声 - 朧塚小学校に通う小学3年生の女子児童で、小学校に通い始めたカンナのクラスメイトとなり、かけがえのない親友となる。 広めでつややかな額がチャームポイントのお転婆な少女。 高飛車かつ唯我独尊気質な性格で、クラスの女王を気取るような言動と、負けず嫌いが高じた協調性のなさでクラスメイトからの評判は悪い。 実際には素直になれないだけで本心では皆と仲良くしたがっているが、普段の態度が災いして歓迎されていない。 カンナほどではないにしろ学業も運動も優秀であり、を習っており、大会で優勝したことがある。 メインキャラクターの中でドラゴンや魔法使いといった異世界の存在を知らずにいる数少ない存在である。 小林さんのことは、初対面時にカンナから「私の保護者」と紹介されたことでカンナの母親と誤解したままになっており、トールやイルルといったドラゴン達のことも、その正体をさほど気にしないままにコミュニティに加わっている。 実姉のジョージーに対しては、普段は「ジョージー」と呼んでいるが、たまに「お姉ちゃん」と素で呼びそうになることもある。 カンナの転校当初から関心を持ちつつも、ずば抜けた優秀さを目の当たりにして嫉妬や疎ましさのあまりに突っかかるが、カンナを泣かせてしまう と一転して態度を改め、友人となる。 以来カンナからのスキンシップや好意を示す言葉に身悶えることが多くなり、友情が行き過ぎてになり、あまつさえ「結婚したい」とまで言いきっている。 アニメ版:カンナを溺愛するあまりにことあるごとに「ぼへえぇぇ」と叫び悶えるのがお約束となっており、このキャラクター像はスピンオフ作品にも輸入されている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』においてはカンナの親友として非常に出番が多く、キャラクターとしての設定・エピソードも大幅に補完されている。 カンナについて疑問 を抱く瞬間があるものの、カンナの可愛さの前に大概スルーしてしまっている。 本名は「 才川 苗」であるが、メイドとして振る舞う際は「 ジョージー」と名乗り、妹にもそう呼ばせている。 妹のリコとは対照的ともいえる物腰柔らかで落ち着きのある性格ながら、常軌を逸したメイドマニアであり、プライベートではメイドとして振る舞っている。 を自作し、ティーセットや紅茶を常備し来客をもてなすなど徹底されており、小林さんとは互いに「同志」と呼び合うまでに意気投合している。 普段は「普通の女子中学生(女子高生)」として過ごしており、エピローグ1コマでは学生服姿が描かれている他、後述のスピンオフ作品にはラスト2ページを除き制服姿で登場した回もある。 「メイド服の資金稼ぎ」として遊園地でマスコットの中の人としてアルバイトしている。 実妹のリコに対しては自宅でも外出先でも「お嬢様」呼びを基本崩さないが、妹と同様「リコ」と素で呼んでしまうこともたまにある。 商店街で噂となっていたトールとの語らいを熱望し、妹を通じて自宅へトールを招くも、偶然に同行していた小林さんと瞬く間に意気投合し、トールを置き去りにする勢いで熱いメイド談義を繰り広げ、しまいにはトールをギブアップさせてしまっている。 それ以来、自らを「究極のメイド」と評して憚らないトールも一目置かざるをえない存在となっている。 なお、本格的にメイドという存在に徹しているが、内面は歳相応でトールからは「子供っぽいとこもある」と言われている。 アニメ版:アニメ化にあたって設定の深堀りが行われたキャラクターであることが作者により明かされている。 第9話では両親とともにリコの運動会を観覧し、第11話では初詣に付き添い、第13話ではリコの登校のお見送りをしており、いずれも自前のメイド服で登場している。 第11話では、自身が引いた「大吉」のおみくじを妹に譲ろうとするなど、妹想いな一面も描かれている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では才川家に遊びに来たカンナを出迎え、時には妹達と遊んであげるなど、姉としての描写が多く描かれている。 原作・アニメとは若干容姿が異なり、目が常に微笑んでいるような線目で描かれている。 カンナがジョージーに憧れてメイドごっこを申し出たときには「ごっこ遊びとはいえ…」とメイドの心構え等の指導を手厳しく行っている。 年頃の女の子らしく化粧の勉強を始めている姿や、試験勉強のためにコーヒーを飲む姿が描かれていた。 普段のメイド服姿が印象深いせいか学生服姿で登場した際にはカンナから不審者と勘違いされていた。 真ヶ土 翔太(まがつち しょうた) 声 - 朧塚小学校に通う小学5年生の男子児童。 魔法使いの血を引く少年であり、偶然が重なって召喚してしまったルコアを使い魔として居候させることになる。 魔法使いの家系に生まれたことを誇りに思っており、元の世界へ帰る日に備え、日々魔法の鍛錬を重ねている。 髪を長めに伸ばした中性的な容姿で、性格は温厚かつ生真面目、堅実な努力家であり、学校での成績も優秀だが、早く一人前になりたいと焦っている一面もある。 カンナと才川より学年は上ながらもタメ口を叩かれているが、特に気にしてはいない。 ブラックコーヒーと近所の怖い犬が苦手。 滝谷とファフニールとはゲーム仲間になり、滝谷(の外面)にオトナの格好良さを見出し憧れている。 自身も異世界を知る立場であることからルコアと共にドラゴン達との交流に加わり、ドラゴン達の本来の姿を目撃しても特に驚きはしていない。 魔法使いとして使える能力は、人を眠らせる術や空間転移、箒による飛行、エルマの千里眼を遮断する防御的なものなど様々に亘る。 ルコアとは魔力のつながりができているため、離れていても大まかな居場所を察知することができる。 魔法使いのコミュニティ内では大魔法使いである父の「七光り」と妬み嫉みを受ける立場であるものの、周囲の雑音にも毅然と立ち向かい、試験でも相応の成績を残している。 人間社会では魔法使いであることは秘密にしているにもかかわらず、才川がいる前で魔法に関することを口にしてしまったこともあるが、彼女からは「」と勘違いされた。 一人前になることを急ぐあまりに、ある日、悪魔の召喚を試みるが、彼の実力では制御しきれない悪魔を召喚しそうになっており、危険を察知したルコアが代わりに召喚に応じたため、結局そのままルコアを使い魔とすることになり同居生活が始まることになる。 当初はルコアがドラゴンだと説明されても信じず 、過激なスキンシップから彼女を「巨乳な」だと誤解し、その扱いに困り果てる日々を送ることになるが、次第にルコアの正体やその強大さを理解するにつれて、己の未熟さに劣等感を覚えるものの、翔太の人柄や頑張りを認めて傍にいてくれるルコアのことを憎からず思うようになる。 アニメ版:ルコアの過激なコミュニケーションに狼狽え逃げ出すのがお約束となっている。 第9話ではクラスメイトからルコアは彼の姉だと思われている。 第10話では同じ学校の下級生であるカンナと才川に肉まんをあげる上級生らしい気遣いを見せ、ルコアに女装させられた際には、中性的な容姿もあって女性陣が驚くほど可愛くなっていた。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では、本編よりはカンナと才川との交流が描かれている。 なお、学校での成績はオール5。 』では身長が低いことや泳げないことを気にしていたりする面や、苦手を克服しようと努力する面が描かれている。 会田 タケト(あいだ タケト) 商店街の駄菓子屋「おぼろ商店」の店主の孫で16歳の男子高校生。 駄菓子屋でアルバイトを始めたイルルのフォロー役として、同じ時間を過ごすようになる。 ぶっきらぼうながらも心根は情に厚い青年であり、また年相応に純情なため、良くも悪くも開けっ広げなイルルに翻弄されながらも何かと世話を焼くようになる。 良くも悪くも常識的であり、才川と同様異世界の存在を知らないがゆえに、他のキャラクターに比べドラゴン達が見せる人間社会の常識とのズレを訝しんでおり、イルルをはじめ、その背後にいるトールや、ドラゴン達に慣れてしまってきている小林さんに対してもその異質さに慄いている一面もある。 店にやってくる子どもたちからも慕われており、店主である祖母は彼に店をまかせようと思っていたが、当人は乗り気ではなかったことが示唆されている。 祖母の命により、渋々ながらイルルのサポートにあたることになる。 人間社会にまだ馴染み切っていないイルルが見せる破天荒さに当初こそ不審がるものの、誠実な仕事振りと子どもたちを慈しむイルルの心根に触れて彼女を認め、イルルも彼のことを気にいるようになる。 』では店のイベントを手伝うことになったルコアの露出過度な服装に困惑し、翔太にどういう関係なのかと訊ねたとき、翔太から(自分の使い魔であることを誤魔化すために)ルコアのことを「悪魔」と説明されたことで、「小学生を誑かす魔性の女」と勘違いをしてしまった。 サブキャラクター ドラゴン(サブキャラクター) ダモクレス 声 - 異世界のドラゴン(雄)にしてトールの父親。 他のドラゴンなどからは「 終焉帝(しゅうえんてい)」と呼ばれている。 人間態は髭を長く生やした白髪の老人で、襟を立てた茶色のマントで全身を包んでいる。 ドラゴンとしての姿はトールとほぼ同様の姿だが、ウロコの色は茶色掛かった黄土色、角は左右に三対、鼻先の両側面からのようなヒゲがのび、マントの色がそのまま翼の色となっている等の差異がある。 思慮深く厳格な人物で、混沌勢の代表格であると同時に世界の均衡を保つ管理を担う存在である。 トールをはじめとしてドラゴンが人間界に住み着き始めていることに懐疑的で、いずれ侵略を試みようとするドラゴン達が現れることを危惧している。 人間に対しても中立な立場をとり、むやみに人を殺めることこそしないものの、ドラゴンと人間は理解しあえる立場になりえないと考えている。 トールは父に愛情をもって育てられたことを自覚しており、依然として父に尊敬の念を寄せているが故に、今の自分は人間に対する見方において理解し合えない立場となってしまったことに寂しさを覚えている。 トールがルールを破って人間界に居続けることで人間界と異世界の均衡が崩れてしまうことを危惧して連れ戻しに現れるも、小林さんの説得とトールが見せた本気の殺意に気圧され、納得こそしていないものの、一旦矛を収めている。 再び小林さんの前に現れた際には、異世界を知る魔法使いである翔太の父と既知の間柄でありトールの様子を知らせるようにさせていたこと、人間界の神々に水面下で話をつけていたことが明かされている。 また小林さんが「守護者」となった際にはキムンカムイやテルネと共に小林家を訪れているが、その際は人間界の居酒屋巡りをするために一般的な人間の服を着ていた。 またかなりの料理上手であることや最新型のスマートフォンを所持していることも明かされた。 本来ならば何者にも縛られないはずのドラゴンが、世界を管理すべく干渉を始めた神や、それに従う人間との戦いに明け暮れ、あまつさえ同族内で勢力闘争にまで発展していく様相に疑問を抱きながらも戦いに身を投じ続けていた結果、いつしか自らも混沌勢の筆頭格として称されるようになってしまっていた。 娘にはそういったしがらみに囚われず自らの心のままに生きてほしい、との願いからトールを旅立たせるが、結果として娘を危機に晒し深く傷つけてしまったこと、そしてその心情を察してやれなかった後悔から、自らを駄目な親だと自嘲している。 アニメ版:人間界にやってきたのが1月中旬~2月上旬頃 バレンタインデーより前 となり、人間界に現れると天候が悪化し、動物たちが異変を感じ逃げ出し、他のドラゴン達も事態の推移を見守るなど、強大な存在として描かれている。 買い物中のトールの前に現れ、元の世界へ強制的に連れ戻してしまうが、それからしばらく後、小林さんのもとへ舞い戻ったトールを連れ戻しに再び人間界に現れる。 娘への愛情を滲ませながらもドラゴンとして選ぶべき道を説き続け、トールとの絆を胸に抗う小林さんと口論の末に決裂し、小林さんと生きることを選んだトールと本来の姿で親子喧嘩を繰り広げるが、カンナの協力で駆け付けた小林さんの説得を受けたことでひとまず矛を収め、最終的には一旦様子を見ることに決めて異世界に撤退した。 ドラゴニュート 異世界のドラゴン(雄)。 人型のドラゴンであり、トールの回想にて登場する。 終焉帝の依頼により、世界を巡る旅に出るトールに人間に化ける魔法を授けている。 人間態への変身を一発で成功させたトールの才能に感嘆し、その旅立ちを見送っているが、このとき彼から教わった魔法が、後の生活、そして小林さんとの出会いにおいて功を奏することになる。 クレメネ 異世界のドラゴン(雄)で、人間態は面長で痩せ型の青年に変身する。 「調和勢」に属しているが、エルマに比べてやや過激な思想をした「屠竜派」と称されるグループの一員。 敵対勢力の竜を殺すことをしており、エゴを押し通すためならば不干渉の掟をも勝手な解釈でねじ曲げる。 弱ったイルルをいたぶり殺そうと執拗に追い回すが、それを庇った小林さんを傷付けたこと、トールに関連する禁句 を口走ってしまったことがトールの逆鱗に触れ、全身の骨を折られた上に(上述の通り、ドラゴンにとっては重要な部位である)角の片一方を付け根からむしり取られた挙句、記憶を消されて異世界に送り返された。 なお、実力は「(イルルが)弱ってなければ本来勝てる相手でもない」程度。 キムンカムイ 異世界のドラゴン(雄)で、「 山獣神(さんじゅうしん)」と呼ばれる先代のカンナカムイ。 人間態は面長で大柄な体格の中年男に変身する。 ドラゴンとしての姿は、ドラゴン態のトールの倍ほどもある巨躯を有する熊のような姿。 カンナの父親。 ドラゴンの勢力争いに余念がなく、カンナのことも娘ではなく同じ勢力の仲間という認識で、「戦果を挙げたら労う」など親という概念を理解していないため、カンナがいたずらを繰り返す原因となった。 争いごとには一切容赦しないが、酒の趣味が合う者にはフランクに接する。 ドラゴンが数百年かけて力を封じ込めた龍玉をカンナが壊したため追放したが、自身の領の近くに調和勢の大物ドラゴンである白竜公ルミネースが拠点を構えたことで力が必要となったため、カンナの体内に流れる龍玉の力を抽出するために人間界にやってきた。 当初は小林さんと互いの素性を知らないまま酒を酌み交わして意気投合するも、カンナの扱いを巡って対立する。 その後、小林さんと文通を繰り返すようになり、心境に変化が見られ始めた際にアーザードによってカンナへの手紙が改竄され、龍玉を持って戻ってきたカンナとアーザードの会話から自分が利用されていたことに気付く。 そしてアーザードに制裁を加えようとするも逆に龍玉の力で操られ、カンナ達を攻撃するも、小林さんの魔法の才能すべてを注ぎ込んだ「裏技」によって倒され、正気に戻る。 そしてカンナとの対話を経て改めて親というものを理解し、自分の下に戻ろうとしたカンナには、一緒にいる時間が限られている者達と過ごすよう諭した。 小林さんが「守護者」となった際に終焉帝、テルネと共に小林家を訪れたが、その際には初登場時よりも性格が丸くなっており、カンナとも打ち解けていた。 ルミネース 異世界のドラゴン(雄)で、「調和勢」に属し、「 白竜公(はくりゅうこう)」の異名を持つドラゴン。 トールからも「相当強い」と評され、キムンカムイが龍玉の力を必要とするほどの大物。 アーザードの讒言に踊らされキムンカムイの治める領の近くに拠点を作ったが、カンナの奇策でその背信を知る。 直後に龍玉の力で操られ、我に返った際にはファフニールに足蹴にされていた。 その後の動静は不明。 テルネ 異世界のドラゴン(雌)で、「調和勢」のNo. 2の地位を持つドラゴン。 人間体はエルマによく似た外見の小柄な少女に変身するが、額の右側に湾曲した角を生やしている。 エルマの祖母だが、本人は姉だと自称している。 キムンカムイや終焉帝よりも年上だがかなりの可愛い物好きで、面白そうという理由から終焉帝やキムンカムイと共に小林家を訪れるなどやや奔放な性格であるため、キムンカムイからも「混沌勢よりも混沌としている」と評されている。 ドラゴン以外の亜人種・異世界の住人 盗賊の少女 声 - トールが世界を巡る旅の中で出会った少女。 明朗快活でドラゴンにも臆せず話しかける度量があるが、トールからは頭のネジが外れているのではないかと思われている。 人生に奴隷になるか盗賊になるかの選択肢しかなく、盗賊を選んだ陰惨な過去を持ち、殺意を前にしてもその本質を嗅ぎ分けるほどにどこか達観しているほか、右頬には傷跡が残されている。 貴族を商人と誤認して襲撃してしまい、追われる身となって逃走していた最中、とある廃墟に身を隠していたところでトールと出会い、束の間のひとときを共に過ごす。 後に悲願を叶え、メイドとして日々を送っている姿が描かれている。 この少女との邂逅は、トールがそれまで自ら何も選べなかった己の生き方や、「自由」の意味を考えるようになった大きな転機となっている。 、、 声 - (サハギン)、(ゴブリン)、石原夏織 (魔女) トールたちが会場で出会った異世界の住人たち。 事故により人間界に飛ばされてしまい、以降は人間界で暮らしているが、いつも人間態のままでは窮屈なので、コミケ会場のようなコスプレイベントのある場所を隠れ蓑にして都合よく本来の姿に戻っている。 トールと顔を合わせた際、彼女がドラゴンであることを知ると逃げ出したが、今度のコミケ用に「ドラゴンメイド娘」を用意することにした。 なお、彼ら以外にも異世界の住人たちが幾人か本来の姿で訪れていた、とのこと。 アーザード キムンカムイが率いる軍の軍師を務める、金髪で美形の青年。 冷静な性格で感情的になりやすいキムンカムイのフォロー役を務めているが、自らの手の内を明かそうとはしない。 その正体は異世界人の魔法使いであり、「カンナと龍玉を巡る一連の騒動」の黒幕。 かつてドラゴン同士の争いの巻き添えに遭い、故郷と妹を失っていることが示唆されている。 端正な容貌と慇懃無礼な物腰で覆い隠しているものの、本性はドラゴンとそれに親しくする人間への憎悪と侮蔑、そしてドラゴンを苦しめ、いたぶり、死に追いやることへの昏い愉悦とが渦巻いており、感情が昂ると一人称が「私」から「俺」になり、口調も荒く汚いものとなる。 普段からドラゴンの攻撃は通さないのクロークをまとい、有事にあたってはを振るう。 戦いのこと以外まるで無頓着なキムンカムイに取り入る一方、ルミネースに長年仕えたとしても立ち回り、二枚舌を弄して両陣営を潰し合わせようと目論んだ。 キムンカムイがカンナに送った手紙を改竄することでカンナを呼び戻すことに成功するも、カンナの奇策で自分の目的をキムンカムイ・ルミネースの両陣営に暴露されてしまう。 キムンカムイから制裁を受けそうになるも、逆に自らの魔力を注ぎ込んだ龍玉の力で彼と両陣営のドラゴンを支配下に置いてカンナ達の始末を謀る。 しかしキムンカムイはトールたちのサポートを得た小林さんに、両陣営のドラゴン達は助太刀に来たエルマとファフニールに制圧されてしまう。 最後は一人逃走するも、トールに完膚なきまでに叩きのめされ、魔力を全て吸い取られた状態で「あとの処遇はキムンカムイがどうとでもすればいい」と、その場に放置されたが、殺しても復活する呪いがあるらしく、キムンカムイでは対処できなかったため、真ヶ土専務に預けられている。 人間界の住人 笹木部(ささきべ) 声 - 石原夏織 小林さんの右隣に住んでいる主婦。 「の四股のようだ」とトールが評するほど、騒がしい音を立てて料理をするが、時々小林さん宅におすそ分けをするなど、当人は至って善良な人物であり、料理についても「味は普通」と評されている。 アニメ第11話ではのお裾分けでを小林さん宅に届ける。 谷菜(やな) 声 - 高橋伸也 小林さんの左隣に住んでいる男性。 職業か趣味か不明だが、自室で音楽を流したり、歌を歌ったりするが、その音楽は「の断末魔や、がに踏み潰されたうめき声」とトールに評されるほど騒々しい。 系のバンドでボーカルを担当しているらしいが、練習スタジオでの歌唱を聴いたカンナからは「ヘタ」、才川からも「うるさい」と切り捨てられている。 アニメ第11話では年末に実家から届いたみかんのお裾分けをしている。 曽根(そね) 声 - 高橋伸也 小林さんのおむかい(アニメ版では上の階)に住んでいる男性。 自室をアトリエとして、をしている が、電動ドリル()の音がかなり騒がしく、上記二名と三つ巴のうるさい近所迷惑を引き起こして二日酔いの小林さんを苦しめ、トールを激昂させる寸前にまで陥らせる。 アニメでは第11話で年越しの縁起物としての鶏の木彫を小林さん宅に贈呈した。 なお、この木彫の鶏は一度第12話でトールの不注意から壊れているが、その後で何時の間にか修復されている。 トールにクリスマスのことを教えた。 原作では直接登場することは少ないが、アニメでは出番が増えており、名前も堀内から辰田に変更された。 不動産屋の主人 人間世界での住居を求めるファフニールと付き添いのトールが訪れた不動産屋 原作では店名不詳、アニメ版では「 有 巳谷不動産」)を経営する中年男性。 トールからは「フドーさん」という名前だと勘違いされてしまっている。 予算はいかほどかと訊いたらファフニールが懐から出してきたひと塊の黄金を、「うちは質屋じゃない」と薄ら笑いを浮かべながら突っぱねた。 アニメ版では上記エピソード(第5話)に先行して第3話に登場、小林さんに引越しの物件を紹介した。 会田(あいだ) 商店街で「おぼろ商店」という駄菓子屋を経営する老婦人。 トールとは町内会や祭りの準備で知り合った。 高齢のため店を閉めようか思案していたが、子供たちから慰留されてできずにいたところ、そこで働くことを希望したイルルを(トールの口添えもあって)雇うことにした。 孫のタケトの友人曰く「ヘンクツばーさん」。 山下(やました) 声 - 高橋伸也 小林さんの同僚である男性社員。 北海道出身。 トールが小林さんに内緒で会社見学に来た日は休暇(アニメでは風邪による欠勤)をとっていたが、その前日に発注ミスをしてしまったため、小林さんは処理に追われることになった。 作中では、主に「山下くん」と呼ばれている。 本名不明。 男尊女卑的思考の持ち主 で、小林さんに対して度々を行っているが、小林さん自身からは軽くあしらわれている。 毎度の如く小林さんにパワハラを強いており、トールが内緒で会社見学に来ていた時も同じことをしていたが、それがトールの怒りを買い、何度も足を突っかけられてその場で転び続ける醜態を晒し、他の部下から笑われたことで赤面しながらその場を去った。 その後も小林さんにパワハラを行うが、実はその様子を既に録音されており、遂には小林さんが送り付けた パワハラ発言の録音データが社長に渡ったことで今までのパワハラが明らかとなり、結果として解雇処分に追い込まれた。 真ヶ土専務(まがつちせんむ) 翔太の父であり、小林さんの勤務先の でもある。 名前は不明。 魔法使いのクラスは最高位の「テリオン」であり、魔法使いの間では偉大な人物とされる。 ルコアのことは「呼んでしまったものを責任を持ってどうにかするのが一族の家訓」としながらも、翔太にとっていい勉強になると考えている(小林さんには「息子さんの性癖が歪んでも知りませんよ」と忠告されている)。 一見穏やかな人となりだが相当の狸親父であり、待遇の改善を訴えるエルマを道理と詭弁を使い分けて悉くいなし続けたほか、未来視の能力を用いて別世界の著書を書き写して売りさばき、魔法の研究費に充てるなどしている。 トールの父親とは知り合いであり、彼女の人間界での様子を細々と伝えている。 自社のプログラミング言語を魔法式の羅列に似せた独自のものにしており、これが原因で現場では新入社員が育ちにくく、中途募集をかけても一向に応募が無い状態となってしまっている(小林さんは「新卒を採るにしても教育期間が足らない」と嘆いており、偶然とはいえエルマの入社はかなりの戦力強化であった)。 真ヶ土 沙織(まがつち さおり) 翔太の母親。 専業主婦。 髪型は息子の翔太に似ている。 真ヶ土家では唯一の普通の人間。 アニメ版第9話の運動会では、ルコアと共に翔太を応援した。 女性教師 声 - 後藤邑子 朧塚小学校の教師でカンナのクラス3年2組の担任。 髪にヘアピンをしている。 「マジやばくね?」というカンナの言葉に洗脳されたクラスを見て、困惑した。 才川の両親 声 - (母)、高橋伸也(父) 才川の両親。 母親は娘たちにそっくりの容姿で、父親は和服を着用し、厳格なイメージがある。 原作に先駆けて、アニメ版第9話で初登場を果たす。 長女の苗(ジョージー)が「才川家のメイド」を自称している件については咎めていない。 スピンオフ作品:『カンナの日常』では娘たちの出番増加にともない登場機会も増えており、小林さん達を誘って温泉旅行に出かけたりと、家族ぐるみの付き合いになっている。 小林さんの母 声 - 小林さんの母親。 娘同様に眼鏡をかけている。 原作では回想のみの登場で、アニメ第11話において、小林さんとの電話のやり取りという形で声のみ登場。 また、第13話(最終回)エピローグでは、小林さんがトールとカンナを連れて、帰郷した。 破滅の龍(はめつのりゅう) 地元最強の不良男性。 町のパトロール役を引き受けたトールに恥をかかされた不良チーム・ ドラゴンバスターズの助っ人として、トールに襲いかかるが、パンチ一発で敗北。 ドラゴンバスターズもトールに叩きのめされるが、トールに一目置くようになる。 風友鳳華(かぜとも ほうか) 作者の別作品『滅子に夜露死苦』および『ラブタ』の登場人物。 第43話に登場。 「鉄パイプフェニックス」の異名を持つヤンキー。 破滅の龍と同じく、ドラゴンバスターズの助っ人として、トールに襲いかかるが敗北。 『滅子に夜露死苦』の巻末漫画ではこれがきっかけで「メイドの中に強さがある」と考えるようになっており、そこから数年後となる『ラブタ』ではヒロイン・後藤地久瑠芽邸のメイドとなっている(当初はショートヘアだった髪型もトールのようなツインテールになっている)。 クロエ カンナが家出先のニューヨークで出会った少女。 髪をお団子状に結っている。 父親は大企業の社長でと対立しているらしく、親と喧嘩をして家出をした際に怪しげな男達に襲われていたところをカンナに助けられる。 カンナが、才川にも伏せている自分の正体を知らせた相手。 カンナの説得で家に帰る決心をした。 『おじょじょじょ』に登場するクリス・ポートマンの従妹であることが示唆されている。 スピンオフ作品:『カンナの日常』ではカンナに会うために来日する。 自宅は広大な敷地を有しており、才川邸と同じ大きさのペットハウスがある。 当初才川からは一方的にライバル視されるが、徐々に打ち解けていった。 また、カンナが才川に正体を隠していることを知り、自分とアメリカに来ないかと誘うも、カンナの考えを聞いて身を引いた。 帰国後はカンナと才川にお菓子を送る約束をするも、パティシエを派遣してカンナたちを驚かせた。 ウィリアム 魔法学校の昇格試験で翔太に何かと絡んでくる少年。 骸骨を使い魔としている。 翔太のことを「七光り」とか前回試験を受けそこねたこととかでからかっていたが、トールの心理分析を交えた通訳によると、翔太が親の七光りでちやほやされること、エメリーが翔太に気があること、そして使い魔のルコアのあけっぴろげな対応などが気に入らず、対抗心を燃やしている。 試験結果で翔太を下回ってしまったことで決闘を申し込んたが、ルコアをバカにされて怒った翔太の睡眠魔法で返り討ちにあう。 エメリー 魔法学校の昇格試験でウィリアムと共にいた少女。 蛇を使い魔としている。 ウィリアム同様に翔太に何かと絡んでくるが、トールの見立てによると、翔太に気がある模様(いわゆる「」)。 地獄巡 春(じごくめぐり はる) 小林さんらが勤める会社の社長。 その設定自体は以前から存在していたものの、本人が作中に登場したのは第83話が初。 エルマの企業体質改善案を受けて小林さんらに与えた仕事が無事達成されたことにより、会社の人員増強に踏み切った。 辰沢(たつざわ) 小林さんの同僚の女性社員。 エルマの少し後に中途入社した。 エルマの提言した企業体質改善のための人員募集の、実施の是非を判断する為に投げられた仕事を、小林、滝谷、エルマと同じチームの一員として行った。 用語 人間 小林や滝谷のような、力もなければ魔法も使えない(一部は魔法使いとして魔法を使うことができる)種族。 トールたちが元々いた異世界では亜人とよばれる知的種族も存在しているが、地球における知的種族は彼らのみである。 ドラゴン トールやエルマのような、巨大な爬虫類のような姿をした、強大な力と魔力を持つ種族。 カンナカムイやケツァルコアトルのように、鳥類や哺乳類に近い特徴を持つ者もいる。 またアニメでは、ドラゴン態のトールやカンナが実際の爬虫類や鳥類のようにで瞬きをする描写がある。 魔法で人間に化けることもでき、その場合、「ドラゴンとしての概念を人間に置き換えた姿」になる ため、人間態が美男美女になるかは個人個人で異なり 、魔法の上手下手で一部変換しきれない部分も出る。 なお、この際ドラゴンに存在しない一部の器官は別のものをそれらしく見せかけるようである。 また、ドラゴンサイズの巨体を人間サイズへと無理矢理変換しているため、人間の姿に化けている間は非常に窮屈な感覚であるらしい(トール曰く、「小さいスーツに身体を押し込んでいる」イメージ)。 人間より遥かに長命であり、そこが「人間とドラゴンの共生」を阻む一つの障壁となっている。 子孫の残し方も様々で、単体で子供を産んだり各地を飛翔するドラゴンが近くのドラゴンと交わることで子供を産むこともあるが、中には妖精や神と契ることで子供を産むドラゴンもおり、人間がドラゴンに変わる事例も存在するらしい。 神との長い戦いの中で「混沌勢」、「調和勢」、「傍観勢」という3つの勢力に分かれていった。 しかしながら、「人間とドラゴンが友好的・対等な関係を結んではならない」ことや「人間界 作中では主に地球 には不可侵とする」ことなど、いずれの勢力でも共通認識としてルール化されているものもある。 混沌勢 神の管理から脱し自由を求めて一丸となって戦っていたドラゴンの中から調和勢・傍観勢が離れ、残った者はいつしか「世界を混沌に陥れようとする者たち」のレッテルを貼られた。 このため勢力としての成立時期は3つの中で最も新しい。 終焉帝を代表格とし、トールやイルルはこの勢力に属している。 ドラゴンに比べれば脆弱にすぎる人間の存在など当初は気にも留められていなかったが、調和勢と人間が結託するにつれ「人間は害悪だから皆殺しにしろ」と吹聴され、その考えが勢力内に蔓延してしまっている。 第67話で、トールから「自由を旨とし神の世界管理を許さず戦い続け、己の強さを世に知らしめ自由を謳歌する」という長所と、それに対しエルマから「自由とは名ばかりで、統率が取れず暴れたがりの集まり」という短所が語られている。 「異なる意見は力でねじ伏せ、無理矢理従わせればいい」といった、ドラゴンという種族が大なれ小なれ抱いているプリミティブな考えが、3勢力中最も色濃いのも特徴。 また、ファフニールは勢力に正式に属してはいないが、自分の能力からこの勢力を自称している。 調和勢 「神に寝返った者たち」。 エルマやクレメネはこの勢力に属している。 人間に対しては助けを乞われれば力を貸しもするが、その見返りにを要求する者も少なくはなく、トールからは「(生贄を供えられなければ自ら動こうともしない)怠け者ども」と揶揄されている。 「人間世界の秩序を乱さない」という決まりに対しては、敵対勢力である混沌勢以上に厳格である筈が、その解釈は個々次第という状況であり、エルマのように目先の欲に駆られ見失ってしまいがちな者もいれば、「混沌勢を駆除すること」だけが目的な「屠竜派」に属するクレメネのように「無価値な過去の遺物だ」として守る気自体がない者すら存在する。 結果として、混沌勢以上に人間世界を乱しているような描写も多い。 第67話で、エルマから「神の管理の方向性を人に、人の陳情を神に伝え、世界のバランスを取りもち導く」という長所と、それに対しトールから「実際にやっていることは人間からの搾取だけ」という短所が語られている。 傍観勢 「戦いを見限り、どこにも属さぬ者たち」。 ケツァルコアトルはこの勢力に属している。 一見すると3勢力で一番平和にも見えるが、イルルが人間世界で街を破壊しようとした際にも人間側に加担(つまり、街を守ることを)せず傍観を貫いていたなど、あくまで「誰の敵にも回らないし味方にも付かない」のが信条なようである。 ただし、スピンオフ作品にて、ルコアが近所の農家の手伝いをしているなど、ドラゴンが関与していない事柄ならば手出しすることは問題ないようである。 無所属 上記3勢力のいずれにも属していない者たちで、幼竜に多い。 新勢力を立ち上げることもできるが、他勢力に即潰されてしまうため、結局無所属のままか、強制的に所属を決められることが多い。 デメリットが多いようにも見えるが、人間との接触を制限されない本当の意味での自由の身になれるというメリットもある。 龍玉(りゅうぎょく) ドラゴンが数百年かけて力を封じ込めた宝玉。 一部の魔法使いも同様の物を作ることが出来る。 強大な魔力が流し込まれているため、戦闘で使えば強力な力となるとされるが、副作用かつ真の力として、内部の魔力を用いることで対象となったドラゴンの身体・精神を操ることが出来る。 守護者 人間界などにやってくるドラゴンを含めた異世界の者達の情報を管理する役職。 地区ごとに存在し、大抵は魔法使いが行うことになっている。 ( 2019年2月) 2016年4月に化が発表され 、2017年1月から4月まで第1期が・・・にて全13話放送された。 原作第1巻から第4巻までの内容 を基にしているが、登場人物の言動や設定に関して上記のような修正・変更が行われている他、一部のエピソードの順番が入れ替わったことに伴い、一部は原作から大幅に変更されたアニメオリジナルストーリーとなっている。 また、主要キャラの初登場時には画面下側に名前が表示され、場面転換時 には5個のがやまたはその組合せでのに変わる映像が挿入される 演出がなされている。 2019年2月12日に第2期の製作決定が発表された。 スタッフ• 原作 - (「」連載)• 監督 -• シリーズ構成 -• キャラクターデザイン -• 総作画監督 - 丸木宣明• 美術監督 - 渡邊美希子• 色彩設計 - 米田侑加• 小物設定 - 秋竹斉一• 撮影監督 - 浦彰宏• 3D監督 - 冨坂紀宏• 編集 - 重村建吾• 音響監督 -• 音楽 -• 音楽プロデューサー -• 音楽制作 -• 企画プロデューサー - 八田英明• プロデューサー - 阪井利早、中村伸一、斎藤滋、植月幹夫• アニメーション制作 -• これらはオープニング最初の頭のアップおよびエンディング最後の布団の柄にも当てはまっている。 各話リスト 各回のサブタイトルは、Aパート終了時からCMに入る前に表示される。 話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 第1期 第1話 史上最強のメイド、トール! (まあドラゴンですから) 藤田春香• 明見裕子• 池田晶子• 角田有希• 角田有希• 岡村公平 Webラジオ 『 小林さんちのイシュカン・ラジオ』 Miss Kobayashi's isyukan radio は、にて2016年12月30日にプレ放送を経て、2017年1月13日から9月29日まで配信された番組。 第1回(2017年1月13日)から第12回(3月31日)まで毎週金曜日配信、第13回(4月28日)から最終回第18回(9月29日)まで月1回最終金曜日配信。 パーソナリティはトール役の、カンナ役の、エルマ役の、ルコア役の。 インターネット放送 『 TVアニメ「小林さんちのメイドラゴン」~ちょろゴンずのなまほうそう~』がにて2016年12月7日から2017年5月10日まで配信された。 第1部 前番組 番組名 次番組• コミックスでのタイトルの英語表記は、"The maid dragon of Kobayashi-san"となっている。 作者の別作品『おじょじょじょ』のヒロイン・地獄巡春が設立した、彼女の実家の大財閥とは名前だけ同じの別会社が「いくつかの会社」の一つ。 イルルの手で一時的ににも変えられたことがあるが、元々が中性的なためにトール以外からは気づかれなかった。 コミックス第9巻の時点で3匹のドラゴンを同居させていることに加え、カンナの学費まで賄っているものの、特に生活に困窮している描写がないことから、年齢に比して高給取りであることもうかがえる。 本来の人間態は腰辺りまで伸ばしたロングヘアーで髪を結っておらず、衣類も裸体の上に外套を纏っているだけである。 このときのトールの言によると、神剣を抜こうとした人間は精神を破壊されてしまうが、小林さんには信仰心がないので平気だったのだろう、とのこと。 後述の神に戦いを挑んだのも「 誰よりも戦いを終わらせたかった」からだと終焉帝から言われており、本来の性格は好戦的というより優しいようである。 イルルにより小林さんがに変えられた際は、絶好の機会と迫るも、自身のミスにより敢無く失敗している。 エルマや登校中のカンナが角の有無を切り替えているのは、正体の露見を防ぐ以外にも、魔力の節約という点が大きい。 自切してもしばらくすればまた生えてくる様子が描写されている。 曰く「甘くてクリーミー」。 人間態のときでも角と尻尾は出たままであるが、学校や人間の友達と会っているときは必ずそれらを隠しており、完全な人間態となっている。 この毛並みはかなり手触りがよく、トールに座ると腰を痛める小林さんでさえも乗ったまま居眠りしてしまうほどである。 普段親しくしている小林さんや才川についても例外ではなく、親愛の情の有無で区別することはないものと推定される。 また敬語に関してはドラゴンに対しても使わない。 例として、第11話ではトールを口車に乗せる小林さんのことを「コバヤシ悪党」と言ったり(実際、このときの小林さんはいわゆる「悪い顔」をしていた)、第21話ではドッジボールの助っ人をしてくれたにもかかわらず、トールたちのことを「最低最悪の奴等」と言ったり、など。 アニメでは、「指に止まってきた蝶」、「海水浴場を練り歩いていたカニ」、「公園の樹に止まっていたセミ」などが描かれ、夏休みの自由研究には昆虫の食感を書き記していた。 アンソロジーコミック第2巻• トールと人間界を見て回っている際に、携帯電話で話をしていた通行人の男がこのセリフを言っており、それを見掛けたトールが「魔法の言葉」「大抵の会話はそれでいけるので覚えておくといい」とカンナに説明して、カンナも真に受けたのが切っ掛け。 カンナと同じく、人間態でも角と尻尾は出ていることがあるが、正体を知らない人間との対面時や会社勤務時などは必ずそれらを隠し、完全な人間態となる。 アニメ第14話、原作第59話などで断片的ながら描写されている。 ただし、店の在庫を食らい尽くすこともあるため、食べ放題の店からは出禁を食らっていたりもする。 同じ調和勢のクレメネからは敬称付けで呼ばれており、同勢力の中でも高位の存在であることが示唆されている。 人間を生贄に差し出させることについて嫌悪感を示す「変わり者」としてエルマの名はドラゴンの間で知られており、トールもルコアからそう聞かされていた。 エルマはこの状況を、忌み嫌っていた「人間同士の争い」の火種に自らの存在自体がなってしまうと予想しながらも、崇拝者たちからのお供え物である食べ物の美味さに釣られ、看過・黙認していた。 作者が描いたラフ漫画では、「決着をつけずに討ち死にするなど信じられるものか」と憤る一方で「仲直りも叶わないまま死に別れるなんて嫌だ」と涙ぐむなど、本編では語られないトールへの複雑な想いが描写されている。 一度露出度を抑えた服装でトールを訪ねたが、トールに、「次は身体を変えるといい」と零されている。 アニメではその際のイメージとして、自身の名を冠する翼竜のイメージが描かれている。 アニメではトールがこの話題に触れる度に大慌てで核心部分に言及するのを妨げている。 翔太の役に立とうと、使い切れない程の黄金や農耕技術、強烈なカリスマ性や膨大な魔力の供与を提案するものの、「父親が錬金術を使えるから、お金には困っていない」「農家になりたいわけではない」「カリスマは今の自分には必要ない」「膨大な魔力は自分の努力で身に付けないと意味がない」と悉く却下されている。 小林や滝谷の住む人間界に対し、「絶やしたくなる」、「滅ぼす」など。 滝谷の出す料理に、ことごとく「それは甘口か」と尋ねている。 トール曰く、「ドラゴンになった姿が大山猛みたいな感じがした」。 初めての参加では『呪いアンソロ』 千円 を執筆するが、トール曰く「本当に効果がある呪い」が「その掛け方まで載っている」ゆえに「これを使えば呪殺すら可能」であるため、「安い!これはお買い得」らしい。 なお、小林さん曰く「売れて広まったりしたらやば過ぎ」とのこと。 実は乳房ではなく火炎袋を人間態に押し込んだものであり、炎を貯めこむために大きいことが本人の口から語られている。 初期およびアニメにおいては小林さんとは同期であるとされているが、原作第35話では部署の設立当初からいる小林さんに対して、自分は翌年新卒で入ったとエルマに説明しており、これが単なる矛盾か設定の変更かは、コミックス第6巻時点で不明。 原作コミックス第4巻の作者あとがきより• クラスメイトからは「ずるいし、汚いし、負けを認めない」「才川が(運動会で)みんなで協力という発言をしたことが信用できない」「自己愛からの人目を気にした面倒見のよさぐらいしか褒めどころは無い」などと酷評されている他、ドッジボールでの増援を断られた際にカンナからも人望の無さを指摘されている。 実際には泣いたふりをしているだけだった。 』では、ルコアから「ぼへ子ちゃん」と呼ばれている。 カンナが小林さんのことを「コバヤシ」と苗字で呼ぶことなど• アニメ公式サイトより。 ただし、作者からは「女子高生」と称されており()、原作第80話(コミックス第9巻)でも「今年高校生になったばかり」と発言していることから、アニメオリジナルの設定である可能性が高い。 同スピンオフ作品配信直後に、作者のTwitterに彼女の学生服姿のラフイラストが何種類か投稿された。 このイラストの中には眼鏡をかけているものがあり、近眼の可能性がある。 なお、現実では「子役」や「牛乳・新聞配達」などの一部の例外を除いて、小中学生のアルバイトは禁止されている。 「悪魔は呼べてもドラゴンは簡単に召喚できるわけがない」と翔太は述べており、この場合客観的にはルコアは簡単に召喚されたようにしか見えないため、ルコアがドラゴンであることを信じてもらえない理由の一つとなっている(実際にトールも「子供の召喚につきあってあげたのですか?」と呆れていた。 「『人間に害をなす竜を庇い立てする人間は殺す』だなんて、調和の竜が掟を蔑ろにできるの?」と小林さんに矛盾を指摘された端から「形ばかりの掟に意味など無い、よしんばあったところで人間ごとき、竜同士が取り決めた掟の適用外だ」と一笑に付していた。 小林さんが「神はNGワード」と指摘している。 アニメ第12話EDクレジットにおける役名は「少女」となっている。 原作コミックス第3巻収録のエピローグ1コマ、アニメ版第12話。 翔太との二役であるため、クレジット上は未記載。 それ以前にもイルルが身を置いていた群れを空中分解に追い込んでおり、彼女には顔と名前、およびその所業を知られていた。 オーディオコメンタリーで判明。 後述の曽根との二役であるため、クレジット上は未記載。 カンナの日常「メタルの時間」より。 トールの訪問時には、自作の木彫りのゴリラを見せている。 これとは別物のゴリラがアニメでは第4話以降、小林さん宅のダイニングテーブルに飾られている。 のちにファフニールが所持する財宝は、ルコアですら忌避するほどの強烈な呪いがかかっていると判明。 結果として彼は命拾いしたことになる。 ただし、アニメ版においては男尊女卑的発言は修正されている。 ただし、表面的には気丈にふるまっていた反面、本心ではそのことでも非常に精神面での負担がかかっていたらしく、トールとの邂逅時は酔った勢いもあって涙ながらにその不満をぶちまけている。 原作では送りつけたことが明示されているが、アニメではそのことが推察できる程度の描写にとどまった。 この顛末については、原作単行本第2巻のエピローグ1コマで描かれており、アニメ版ではこの1コマ漫画も含めてアニメ化されている(第5話Aパート)• 容姿は原作に先行して、アニメ版第6話で明確化された。 また、第7話では、翔太の海水浴の付き添いを小林さんに頼んでいる。 第65話で名前が判明。 作者のTwitterより。 父親には来日させてくれなければまた家出をすると脅迫まがいの方法で許可を貰い、ボディガードも同行している。 作中では、哲学におけるで説明している。 このため、ルコアの悩みは「身体を変えるしかない」とトールから言われている。 例として、イルルは腕を人間的な見た目にするのに作中でもかなり苦労し、見た目は完璧に装えているカンナでさえも「見かけによらず 体重が 重たい」と言われている。 例えば、イルルは 火炎袋と呼ばれる噴くための炎を貯める器官をとして置き換えて変身しているため、かなりの巨乳になっている。 人間と共に生き、共に死ぬ為に自死を選んだドラゴンのことをトールが語っている他、終焉帝は、人間のことを「共に生きる寿命も持たない分際」と断じている。 このことは、代表格たる終焉帝も問題視している。 本人曰く「自身は呪いありきの存在」だからだが、イルルやカンナからは「陰気で根暗だから カンナ 」「暗くてじめじめとしたところを好むから イルル 」というレッテルも貼られている。 この他、ロリコン嗜好な者がよく言う「村の娘を差し出せ」という言葉がドラゴンの一般的イメージにされていることに苦言を呈している。 ただし、トールと、アーザードに操られたキムンカムイが対峙した際には、ルコアが、直接的ではないものの、キムンカムイに攻撃を加える描写がある。 このため、人間と友好的に接したいイルルは、他勢力に潰されるのを覚悟で無所属になることを決意している。 いずれも話数の表記はなし。 一部、単行本描き下ろしのエピローグ一コマ漫画も含まれている。 正確には、本編の合間の挿話が入る直前。 原作者自身が、第55話に採り入れている。 2019年10月27日閲覧。 2016年12月24日閲覧。 双葉社. 2016年5月12日閲覧。 双葉社. 2016年5月12日閲覧。 双葉社. 2016年5月12日閲覧。 双葉社. 2016年5月12日閲覧。 双葉社. 2016年12月12日閲覧。 双葉社. 2017年7月12日閲覧。 双葉社. 2018年4月12日閲覧。 双葉社. 2019年11月12日閲覧。 双葉社. 2019年11月12日閲覧。 双葉社. 2017年3月28日閲覧。 双葉社. 2017年7月12日閲覧。 双葉社. 2017年10月15日閲覧。 双葉社. 2018年2月10日閲覧。 双葉社. 2018年6月13日閲覧。 双葉社. 2019年2月12日閲覧。 双葉社. 2019年12月13日閲覧。 双葉社. 2018年5月12日閲覧。 双葉社. 2019年2月12日閲覧。 双葉社. 2019年12月13日閲覧。 双葉社. 2019年11月12日閲覧。 双葉社. 2017年1月15日閲覧。 双葉社. 2017年3月11日閲覧。 双葉社. 2018年3月12日閲覧。 双葉社. 2018年5月12日閲覧。 コミックナタリー. ナターシャ 2016年4月25日. 2016年4月25日閲覧。 コミックナタリー. ナターシャ 2019年2月12日. 2019年2月12日時点のよりアーカイブ。 2019年2月12日閲覧。 TVアニメ「小林さんちのメイドラゴン」公式サイト. 2017年2月4日閲覧。 テレビ放送対象地域の出典:• 2009年10月9日. 2018年10月24日閲覧。 告示第六百六十号. 1988年10月1日. 2018年10月24日閲覧。 2018年10月24日閲覧。 2016年12月24日閲覧。 2016年12月24日. 2016年12月24日閲覧。 外部リンク•

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川上未映子さん「あらゆることを、混沌のままに表現していきたい」(インタビュー前編)

混沌さん 歯

お風呂友達となったおじさんをメイドや執事に預けた後、ハイドランジアは綺麗に洗濯された制服に袖を通していた。 客間に案内され、メイドたちに監視されながら一人で過ごしている。 とても落ち着かない。 じーっと監視されている。 コンコンっとドアがノックされ、ルイーゼが入ってきた。 ハイドランジアに向かって優雅に一礼する。 「ハイドランジア様、お待たせしました。 お食事のご用意ができましたので、ご案内致します」 「しょ、食事ですか?」 「はい。 ご夕食です」 「…………それは強制ですか?」 「強制です」 ニコッと笑うルイーゼ。 有無を言わせない笑顔だ。 平民のハイドランジアは、学園に入学して二日目でなのに何故王城で食事することになっているのだろう、と遠い目をする。 ルイーゼに案内されたのは、やはり王族のプライベートエリア。 緻密な幾何学模様が描かれた扉がゆっくりと開かれた。 扉の向こうには華やかなテーブルに数人の男女が席に着いていた。 魔法の明かりが豪華に食堂を照らしている。 制服を着たリリアーナとスカーレットが微笑み、お風呂で出会ったおじさんが白い歯を輝かせながら片手を上げ、他にも三人の男女が微笑んでいる。 青年が一人、女性が二人だ。 「ハイド来たわね!」 「ハイド様、こちらへどうぞ!」 スカーレットとリリアーナが席を立って案内してくれる。 その様子に他の男女が驚きの表情をしている。 二人に友達ができたのは本当だったのか、という顔だ。 ハイドランジアの席はテーブルの中央、お風呂で出会った男性の対面の席だった。 両隣にリリアーナとスカーレット。 後ろにルイーゼとハンナが侍っている。 リリアーナが席に座る男女を紹介し始める。 「ハイド様、ご紹介しますね。 ハイド様の目の前に座っているのがわたくしのお父様、ウィステリア・ロータスです。 この国の国王陛下です」 ハイドランジアがお風呂で出会った男性がニカっと笑う。 のぼせて脱水症状になっていたウィステリアは復活したようだ。 少年のように悪戯っぽい笑みを浮かべている。 「そして、左隣の女性がお母様のミモザ・ロータス、王妃殿下ですね」 男性隣に座る美人の女性。 長い銀髪に水色の瞳。 おっとりとした美人の女性だ。 リリアーナと姉妹みたいにそっくりだが、胸は大きい。 優雅に微笑んでいる。 「左隣の男性がペルシカムお兄様。 この国の第一王子です」 金髪に水色の瞳の青年。 ウィステリアとミモザを半分ずつ受け継いだ美しい顔立ちの青年だ。 美しい顔が驚愕したまま固まっている。 まだ、リリアーナとスカーレットに友達ができたという出来事から立ち直っていない。 「お兄様のお隣がペチュニアお姉様。 この国の第二王女です」 輝く長い金髪に青色の瞳。 この少し気の強そうな美人の女性も驚きで固まっている。 「後は第二王子アドニスお兄様と第一王女ベロニカお姉様がいらっしゃいますが、アドニスお兄様は他国へ留学中、ベロニカお姉さまはご結婚なさっていて、降嫁されています。 お父様、お母様、お兄様、お姉様。 彼はハイドランジア様、わたくしの親友です」 嬉しそうに微笑むリリアーナ。 スカーレットが、あんたのじゃなくて私の親友よ、と抗議の声を上げるが彼女は無視する。 ペルシカムとペチュニアが驚きで口をパクパクさせている。 メイドの中には嬉しさのあまり泣き出してしまう者もいる。 リリアーナに友達ができたという出来事はそれほどのことなのだ。 ハイドランジアの対面に座る国王ウィステリアが機嫌よさそうに話しかける。 「アッハッハッハ! やあ少年! また会ったな!」 「さっきぶりです」 軽く会釈をするハイドランジア。 「体調は大丈夫ですか?」 「アッハッハッハ! この通りピンピンしているぞ! さっきは助かった! 心配をかけたな少年!」 事情を全く知らないリリアーナやスカーレットたちが、ウィステリアとハイドランジアの顔を交互に見ている。 リリアーナが怪訝そうに男性に問いかけた。 「お父様? ハイド様とお知り合いだったのですか?」 「ああ! さっき友達になったぞ! 少年と裸の付き合いをしてな。 お風呂友達だ!」 食堂にいるすべての人物が驚きの声を上げた。 目を限界まで見開いて、驚きで言葉を失っている。 テーブルの席に座っているミモザとペチュニアの二人は顔を赤くし、ウィステリアとハイドランジアを意味ありげに見ている。 ハイドランジアは何故かゾクッとした。 腐った気配を感じる。 ペルシカムはウォークとナイフを握りしめ、歯を食いしばってとても悔しそうだ。 メイドや執事も驚きで固まっている。 ウィステリアの嬉しそうな笑い声が食堂に響く。 王妃のミモザが一番に復活した。 おっとりとした雰囲気で、クスクスと上品に笑っている。 「あなたにお友達ねぇ。 それも裸のお付き合い。 とても素晴らしいわ!」 「だろう? アッハッハッハ!」 「ちょっと待ってください! ハイド様はお父様とお友達になったのですか!?」 「私、聞いてなんだけど!」 隣に座るリリアーナとスカーレットも復活して、ハイドランジアに迫る。 「それにお風呂友達なんて羨ましいです! ぜひわたくしともお願いします!」 「この絶壁よりも私とお風呂に入りなさい!」 「ちょっと待ってください、リリアーナ、スカーレット! ………………いえ、リリアーナ殿下とスカーレット様」 「少年! ここは私的な場所だから敬称や礼儀なんて気にしなくていいぞ!」 「あっ、そうですか。 ありがとうございます。 リリアーナ? スカーレット? よく考えてください。 俺は男で、二人は女性です。 友達でもお風呂に入ることはありません! 一緒に入るのは恋人や夫婦です! 裸の付き合いやお風呂友達というのは言語道断です!」 「………………よく考えればそうですね」 「………………そうね。 でもちょっとおじ様が羨ましい」 ハイドランジアに説得されて、冷静になる二人。 少し残念そうだ。 羨ましいと言われたウィステリアが、そうだろそうだろ、と自慢している。 これで収まったかと安心したところで、ミモザがおっとりと爆弾に火を灯す。 「あら、水着を着れば一緒にお風呂に入れるではありませんか」 「っ!? お母様ナイスアイデアです!」 「それなら一緒に入れるわね!」 リリアーナとスカーレットの顔が嬉しそうに輝く。 ハイドランジアは慌てて二人を止める。 「ちょっと待ってください! お二人は王女と公爵令嬢ですよね!? 未婚の女性が肌を露出させたらダメでしょう!?」 「では、肌を露出させない水着を着ればいいではありませんか」 「それは……」 ハイドランジアは言い淀む。 反論が思いつかない。 様々な交渉を歴戦してきた王族に口で勝つことは出来ない。 だから、言い負けるのは当然だ。 しかし、彼はわずかな抵抗をする。 「王妃殿下。 なぜあなた様は彼女たちに勧めるのですか?」 「ふふふ。 わたくしのことを名前で呼ぶことを許可します。 そうですね。 理由はいくつかありますね。 一つ目はハイドランジア、あなたのことが気に入ったからです。 二つ目は、ルイーゼから聞いたのですが、責任・死・白・黒、と言えばわかりますか? あぁ、ピンクもありましたね、ねえハンナ?」 ハイドランジアの顔が真っ青になる。 勢いよく振り返って、背後に侍るルイーゼとハンナを見た。 「ルイーゼさん!? ハンナさん!?」 「申し訳ございません、ハイドランジア様。 お諦めを」 「責任取ってくださいね」 ルイーゼが謝罪を込めて優雅に頭を下げる。 ハンナは可愛らしくウィンクした。 「……ミモザ様。 俺は平民ですよ」 「気にしません」 「俺が死を選んだら?」 「許しません。 何としてもあなたを手に入れます。 それにあなたは死ねません」 ミモザはハイドランジアが死ねないことを確信して断言する。 「………なぜそう思うのです?」 「わたくしはフリージーとお茶友達、と述べておきます」 ハイドランジアが大きく目を見開き、沈黙する。 黙ったまま俯いた。 ほとんどの人がハイドランジアとモミザの会話を理解できないでいる。 困惑した視線が二人を行き来する。 「お母様? 一体何の話をしていらっしゃるのですか?」 「うふふ。 素敵な未来の話です」 リリアーナの問いかけに、ミモザが機嫌良さそうにコロコロと笑う。 俯いていたハイドランジアが小さく声を絞り出した。 「………………ミモザ様、俺は普通の平民です。 抵抗しますよ」 「ええ。 抵抗できるならやってみなさい。 ことごとく叩き潰してあげましょう!」 ハイドランジアの灰色の目が暗く光る。 ニヤリと口を歪ませる。 「あれ? 叩き潰す? 『大剣でぶった斬る』の間違いじゃないですか、ミモザ様?」 食堂の時が止まった。 静寂が訪れる。 誰もが顔を真っ青、いや、青を通り越して真っ白にし、ガクガクブルブルと震え始める。 リリアーナやスカーレットでさえ恐怖で震えている。 メイドや執事たちは立っていられない。 床に座り込んで泣き始める。 食堂に濃密な死の気配が漂う。 「フフ……ウフフフフ……」 美しい笑顔のミモザの口から笑い声が聞こえてきた。 彼女の身体が青白く光り、背後に二メートルを超える獣の姿が現れた。 陽炎を纏った美しい九尾の狐だ。 九本の大きな尻尾が揺らいでいる。 九尾の狐が咆哮すると、食堂が青い炎に包まれる。 ヒッと誰かが小さく悲鳴を上げた。 食堂は青白い炎に包まれているにもかかわらず、急激に温度が下がっていく。 パキパキと凍っていく部屋の中。 吐く息が白くなり、あらゆるものに霜が降り、凍っていく。 誰もが寒さで歯をカチカチと震わせながら、真っ白に凍り付いていく。 急激に空気が冷やされ、霧が出てきた。 霧で霞むミモザから美しい声が聞こえてきた。 「ハイドランジア……いい度胸ですね?」 濃密な 圧力 ( プレッシャー )と殺意がハイドランジアを襲う。 しかし、彼は冷気や 圧力 ( プレッシャー )、殺意といったものを軽々と受け流す。 彼は涼しい表情で平然と言葉を返した。 「国王陛下が先ほど『ここは私的な場所だから敬称や礼儀なんて気にしなくていいぞ』とおっしゃったので。 それにお風呂で愚痴を漏らしていたのはミモザ様の旦那様ですよ」 「しょ、少年!?」 ウィステリアが狼狽えたように慌てて声を上げ、唇に人差し指を当て、シーッシーッと合図している。 「………あなた?」 「ひぃっ!」 ミモザに睨まれたウィステリアが小さく悲鳴を上げる。 濃密な死の気配が彼を襲い、髪や睫毛を真っ白く凍らせながら、ガクガクブルブルと震えている。 今にも気絶しそうだ。 ミモザが自らの精霊に視線で命じる。 無言の命令を受けた九尾の狐が咆哮した。 ウィステリアの首から下が青白い炎に包まれる。 そして、キーンッと氷の澄んだ音が響いて、炎の形のまま凍り付いた。 首から下が芸術的な氷像となる。 「ウィス、あとでお仕置きね」 にっこりと微笑むミモザに、ウィステリアはガクガクと首が取れそうなほど激しく頷いている。 「『 氷焔 ( ひょうえん )の 君 ( きみ )』もういいわよ」 『氷焔の君』と呼ばれた九尾の狐がミモザが咆哮する。 一瞬、食堂が青い炎で埋め尽くされ、次の瞬間には炎は消え、凍り付いていた全てのものが一つを除いて解け去った。 室温が元に戻る。 室温が戻ったというのに、誰もがまだ震えている。 九尾の狐が青白く輝き、ミモザの体内へ戻っていった。 ミモザがパンッと手を鳴らした。 全員がビクッと身体を震わせる。 「さて、そろそろ食事にしましょうか」 「では、ご用意いたします」 「私もお手伝いますね」 今の冷気や殺気を受けても平然としていたルイーゼとハンナがテキパキと動いて食事の用意を開始する。 残りのメイドや執事は立つことさえできない。 気絶している者もいる。 無事だったのはミモザとハイドランジアとルイーゼとハンナの四人だけ。 リリアーナとスカーレットでさえ息をするので精いっぱいだ。 他の誰も動けない。 ウィステリアは首から下が凍り付いているため、物理的に動けないが。 沈黙の中、ルイーゼとハンナが食事を準備している。 彼女たちにお礼を言いながら、ミモザはおっとりと微笑む。 「ハイドランジア、わたくしは貴方のことがますます気に入りました。 今のうちから覚悟しなさい」 「………俺は普通に暮らしていきたいんですけど」 「無理なことくらい自分で理解しているでしょう? 諦めなさい。 ですが、あと数年は見逃してあげましょう。 有意義に過ごしなさい」 食事の準備が整った。 ミモザの号令で食事を開始する。 ミモザとハイドランジア以外は恐怖がぬぐい切れず、顔色が青いまま機械的に料理を口に運ぶ。 氷漬けになったウィステリアが、俺も食べたいんだけど、と小さく呟くが全員無視する。 彼は目の前に美味しそうな料理が並んでいるのに食べられなくて、今にも泣きだしそうだ。 美味しそうに食べていたハイドランジアがあることに気づく。 「あんまり平民と変わらない食事をされているんですね。 遥かに洗練された味ですが、全て王国で食べられているありふれた料理ですね」 「ええ。 他国からわざわざ取り寄せたり、超高級な食べ物を食べているわけではありません。 まあ、そのようなことをする貴族もいるようですが。 国民の皆様が心を込めて作られた食材を食すことがわたくしたち王族や貴族の義務です。 わたくしたちは国民の皆様のおかげで生活しています。 それを忘れてはいけません。 ハイドランジア、いえ、ハイド、貴方も覚えておきなさい」 「はい」 真剣に頷いたハイドランジアにモミザは満足そうだ。 ミモザとハイドランジアの二人が喋るだけの食事。 他の人は一切音を立てずに食事をしている。 会話の合間を縫って、ウィステリアがハイドランジアに話しかけた。 「しょ、少年? 助けてくれないか? 俺も食事をしたいのだが。 と、友達だろう?」 バンッと誰かが思いっきりテーブルを叩いた。 第一王子のペルシカムだ。 悔しそうに血の涙を流しながらナイフとフォークを力強く握りしめている。 「父上に友達だと!? 私にもいないのに! 父上のくせにズルいぞ!」 「ふふんっ! いいだろう我が息子よ! 友達がいると最高だぞ! 少年と恋バナもしたしな!」 「父上くせに! 父上のくせにぃ~! 裏切者ぉ~!」 得意げなウィステリアと羨ましがるペルシカム。 一気に食堂が騒がしくなる。 恋バナと聞いたリリアーナとスカーレットがハイドランジアに詰め寄る。 「ハイド! 恋バナしたって本当!?」 「ハイド様! わたくしとも恋バナをしましょう!」 あまりにも突然のことでハイドランジアは反応できない。 「くっ! わたくしにも友達はいないのに! お父様もリリィもズルいですわ!」 唇を噛み締めて悔しがるペチュニアもこの騒ぎに参戦する。 ハイドランジアはミモザに助けを求めるが、彼女はおっとりと涼しげな表情で食事をしている。 彼らを止めるつもりはないらしい。 むしろ、楽しそうに眺めている。 「一体どういう事なんだ!?」 「あ~、そう思いますよね、ご主人様」 「ハンナさん!?」 ハンナが呆れた表情でハイドランジアの近くに侍っている。 何が起こっているのかわからないですよね、と深く頷いている。 顔を近づけ、超至近距離で小さく囁いた。 彼女の甘い香りが鼻腔を満たす。 「ミモザ様を除く王族の方にはお友達がいらっしゃらなかったのです。 所謂ボッチですね。 彼らに近寄ってくるのはお金や地位を求める欲にまみれた人間ばかり。 一人の人間として見てくれる友達というのは大変貴重なのです。 皆様、お友達にとても憧れていらっしゃいました」 「………王族がボッチ?」 「はい」 輝く笑顔ではっきりと断言するハンナ。 超至近距離だったため、キスしてしまいそうになり、ハイドランジアは慌てて顔を背けた。 ハンナはクスクスと笑う。 「王族にとってお友達とは本の中の出来事であり、とても寂しい方々なのです。 ですが、王族の中で最も友達ができないと言われていたリリアーナ殿下が真っ先にお友達を作られました。 リリアーナ殿下は、まあ、お嬢様もですが、性格が少々あれでして……。 というか、私から見たらリリアーナ殿下とスカーレットお嬢様はお友達ですよ! お二人は決して認めませんけど!」 「………ハンナさん話がずれています。 まあ、俺もそう思いますけど…」 「えー、コホン。 失礼しました。 話を戻しますが、絶対にお友達ができないと言われていたリリアーナ殿下にお友達ができた。 そして、国王陛下にもお友達ができた。 ペルシカム殿下とペチュニア殿下は友達ができたお二人が羨ましいのです。 あのように血の涙を流すほど」 ハンナに促されてペルシカムとペチュニアを見ると、イケメンと美人が本当に血の涙を流していた。 ちょっと怖い。 「あの~、それそろ俺も料理を食べたいんだけど…この氷をどうにかしてくれませんか?」 「そういえばあなた? ハイドとお風呂で裸の付き合いをしたんでしたよね? 詳しく教えてくださいな」 ミモザがおっとりと微笑んでウィステリアの言葉を無視して問いかける。 頬が薄っすらと赤く染まっている。 ミモザの言葉を聞いたペチュニアも興味津々で耳を傾けている。 目をぎらつかせ鼻息が荒い。 友達ができたことを自慢したいウィステリアは得意げに話し始める。 「んっ? いいぞいいぞ! 少年とは一糸まとわず語り合ったぞ! 肩を組みながらな!」 「汗だくの二人が裸で肩を組む……うふふ…素敵ね!」 「そうだろそうだろ!」 「はぁ…はぁ…お父様が攻めたのですか?」 「んっ? そうだな、少年が話しのきっかけを作ってくれて、少年のことを教えてもらったな」 「彼から……体に教えてくれた…汗だくで…裸で…お父様が受け…」 「あら、どちらでもいけるんじゃない?」 「それもいいですねお母様!」 「う 腐腐腐 ( ふふふ )……素敵ね、ペチュニア」 「 腐腐腐 ( ふふふ )………はい! お母様!」 ミモザとペチュニアの二人から腐った視線で見つめられたハイドランジアは背筋が寒くなる。 彼女たちの頭の中で、自分がとても危険な目に遭っている気がする。 そんな予感がした彼はガクガクと震える。 ハンナが耳元で囁いた。 「言い忘れていました。 ミモザ様とペチュニア様は腐女子です。 お気を付けを」 「手遅れの情報ありがとうございます。 彼女たちの頭の中で俺は悲惨なことになっている気がします」 「快楽に溺れていると思いますよ?」 「………もしかしてハンナさんもあちらの世界に?」 「私ですか? 私は禁断の腐の世界は可もなく不可もなく、ですかね。 私はノーマルですよ。 お気に入りはハッピーエンドいちゃラブ小説です。 甘いのが好みですね」 「ちょっと! なんで駄メイドと仲良くしてるのよ!? ま、まさか恋バナをしてるんじゃないでしょうね!?」 コソコソ話が長かった二人にスカーレットが割り込んでくる。 スカーレットが割り込んで来たら、当然リリアーナも参戦する。 「恋バナですかっ!? ぜひわたくしも!」 「私が先よ! この絶壁女!」 「誰が絶壁女ですか!? この贅肉の塊!」 「ご主人様の恋バナですかぁ。 私も聞きたいですね。 ご主人様の好みの女性はどんな方ですか? 具体的に教えてください!」 「ちょっとハンナさん!?」 リリアーナとスカーレットが初めての恋バナの気配を感じ取り、目を輝かせながらハイドランジアを見つめてくる。 ハンナは悪戯っぽい笑顔を浮かべている。 わざと二人を煽ったのだ。 ハイドランジアは誰かに助けを求める。 「う 腐腐腐 ( ふふふ )……」 「 腐腐腐 ( ふふふ )……」 「父上のくせにぃ~! なぜだっ! なぜ私に友達ができないのだ!? 第一王子なのに! 私は第一王子なのにぃ~!」 「あの~、そろそろお腹が減って倒れそうなんだが? この氷を何とかしてくれないか? だ、誰かぁ~」 混沌とする食堂。 恋バナを迫る第三王女と公爵令嬢。 それを煽るメイド。 美しく微笑む腐った世界の王妃と第二王女。 悔しさで血の涙を流し続ける第一王子。 お腹が減って倒れそうな氷漬けにされた国王。 メイドも執事も見て見ぬふりをしている。 ルイーゼですら視線を合わせようとしない。 ハイドランジアに味方はいなかった。 彼は天を仰いだ。 「誰かこの状況を何とかしてくれ!」 彼の心の叫びは誰にも届かず、空しく消えていった。

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ネパール人の歯はなぜ白くてキレイなの?&ネパールの歯医者事情

混沌さん 歯

基本的には私は私の特性を直接人に話すことは好きではない。 理由は自分がこういう特性があると思い込むことによって、その特性がより一層強くなっていってしまうからだ。 人は思うようになっていってしまう。 だから、できそうにないことでも自分の中ではできると思うようしていた。 また、他人からこの人はできない人なんだと思われることによっても同じ現象が起こると思う。 周りからそう思われることによってそれがスティグマ化(レッテルを張られることによってレッテル通りになってしまうこと)されてしまう。 どんなにできないことであっても、もしそれが叶えたいことなのであれば、できると思い込んだ方が可能性は高い。 苦手だと言ってしまうことも思ってしまうこともより一層その分野を苦手にしてしまう。 私の特性は本来は目を背けていたいくらい致命的な部分があると思う。 大人になってから、年寄りの認知症に非常に似ていると気づいた。 日常生活がスムーズにおくれないのだから要は生きることが苦手ということになってしまう。 それでもできることをがんばっていきたいと思っているのだから苦手だという言葉は自分には禁句だった。 生きづらさから必然的にそう思ってしまうし涙を流すことも多かったが、どんなに辛くてもネガティブな感情を殺していた時期がある。 感情の切り替えが苦手なので一度負の感情に陥ると戻れなくなってしまうし、気持ちを引きずらないならば、悲しいことを思い返すメリットはほぼないからだ。 何かをめ目指す時、私は障害のある自分の事を優秀だと勘違いさせていた。 受験の時もそうだった。 本当 は出来る気がしなかった。 それはできる策がないのだから当たり前だった。 気持ち的なものではなくて本当の実力がつくやり方がわからないまま行き詰まっていた。 結局現役の時は失敗してしまったのだがやり方を変え、確実に勝負路線に乗れる可能性がある実力にすることができた。 簡単に書いてしまうが、ここまで死ぬ思いであがいた。 無駄なことも多かったが、正しいやり方を導いてくれる人を探し教えてもらった。 愚者は患者にしか学べないのかもしれない。 そして私は患者にはなれないんだなぁと思った。 実力がついても私は精神的な面で負けてしまっていた。 どんなことでも私は無理やり負の方向に導いてしまう。 実力がついても当たり前のことができないので仕方ないかもしれない。 私といえば、どこかへ行くために急いでいても、半分急いでいることを忘れてしまい、気が付いたらいつも時間がすぎているような人間だ。 当たり前すぎることがとても困難で救いようがないと言えばその通りだ。 環境が悪いとかお金がないとか、そういう外部要因ならば、本人のせいでないといっても良いかもしれない。 しかし、間違いなく時間管理が下手だとか、人間関係というのは私のせいなのだから言い訳のしようもない。 今何をしているのかを忘れてしまうので私は全て紙に書き、今計画したことを一瞬先のい自分にバトンタッチする。 今何をするのかその場で思いつかないのでひたすらそのメモ通りに行動する。 感情を極力挟まないようにして、まるで過去の自分にセットされたロボットのように機械的に動く。 これが自己管理ってもの… 人に迷惑をかけないように、ひたすら、シナリオ通りに動く人生はここからスタートした。 受験期の自分はめちゃくちゃストイックだった。 勉強の実力がついても緊張した状態で試験会場にちゃんと辿り着いたり、その場で集中するという当たり前のことができるかわからないのだから私には結構無謀なチャレンジだった。 でも、できるという思い込みの強さ、というかもはや自己洗脳の強さが絶対無理なことを可能にしてしまったのである。 私は様々な大学に落ちながらも結果的にどんなにダメでも感情を殺して直すべき項目を改善していくことで結果、青山学院大学の経済学部に入学することになる。 私の場合は超極端なので、そこまでの事ができないと努力不足だとは思えない。 その当時は絶対に言ってはいけない言葉だったが、はっきり言ってしまえば認知症である私が大学受験でマーチに合格するなど無茶だった。 それができてしまったのは、薄々自分の人と能力がなんか変だと不安に感じながらも、その不安を無理やりかき消して自分は何の問題もない人であると自分のことを意図的に勘違いさせるように努力しまくったからでしかないと思っている。 なんせ、私は科目の合間の休憩にトイレに行けば、自分の教室が分からなくなり、迷子になってしまったり、歯を磨いたりお風呂に入ったりふるのもしている最中に他のことが頭に浮かんで集中できないことの方が多いくらいの人間なんだから。 そこまでの経験をしたので思い込み次第、考え方次第で人生がかわっていくことぐらい、一般的な人以上に経験してきたとおもう。 でもそんなストイックな努力をいつまでも続けていられるだろうか? 大学に入学後も私は自分にめちゃくちゃ厳しかった。 周りの人も私の気迫を間違いなく感じ取っていて、私に対するの目とはそれまでとは180度変わった。 人間関係が180度かわったのだ。 人についていくのではなく自分で行動する。 人よりも先に。 このことを意識しまくった。 頭の回転が速いわけではないので本気で勝負したら負けなのだが、他の人は一つ一つの行動においてそこまで強い意識はない。 もっとなんとなくやっていても当たり前のことができてしまう。 それでも私はこの自分を崩したくなかった。 でも元の自分を徹底的に変えよう変えようとしていることで来る日も来る日もキチンとできたというやりがいはあったが、崩れてしまいそうでいっぱいいっぱいだった。 つらくて元の私が出てきてしまいそうになると人前から姿を消して自分を抑え込んだ。 今は大学生だからこんな風にできるかもしれないが、1日8時間自分を規制し続けることができるのか? できるわけがない 常に動き続け、常に行動し続ける人がいる。 この人は私の何倍も濃い人生を生きているんだろうという人に出くわしたことが一度はあると思う。 まさに私はその時そのくらい濃かった。 しかし、人前でそう振る舞い、周りにいい影響をあてることで、自分も強がりながら強くなっていくことにも限界はある。 これはマラソンのようなものだ。 人には人のスピードというものがある。 私の場合は短距離と短距離の間に人の見えないところで必ず休憩を取らないとしんでしまう。 頭を休める時間、頭の中を整理する時間を必要としていた。 でも、いつの間にか私の周りには休みなしの長距離で私の短距離と同じ速度で走っているひとばかりになっていた。 よくこのように書くとできるふりをする必要はないとか演じていると言われてしまいそうだが、私にはそのようなやり方しかできなかった。 本当の自分を誰が受け入れてくれるというのか。 わかってもらおうとこんなことを説明すればできない言い訳としか言われない。 よく私のことを難しいことばかり目指すと言う人がいる。 でも、当たり前のことができないからといって、その先に待っている才能がないわけではないと私は思う。 1段目の当たり前という階段は私にとってものすごく高かったとしても、行動するというハードルが高いだけなのかもしれない。 みんなが見えていない5段6段目からの景色が私には一段目を越える前から予想できたりする。 受験の時よく記号問題を回答用紙に書き写すというのが私にとって非常に手こずる問題だった。 問題文の中のカッコに当てはまる物をそのまま書くのではなく、別のところに書いてある選択肢から探し、そのワードの頭に付いているイロハ等の記号を、それまた別の回答用紙のその問題の欄に記号で書き写すわけだ。 何をやってるのだかわからなくなってしまう。 だから何度も確認して時間を食う。 こんなんだから私は何かやるごとに人の何倍も時間がかかる。 だったら、そのワードをそのまま書きこめばいい。 理解していることを説明することもできる。 一般的に言って記号問題より記入しなくてはいけなかったり説明しなくてはいけなかったりする方が難易度が高いと思われがちだが、自分には違う。 勉強のアドバイス一つにとっても色んな人から理解されてないんだなぁと感じてしまった。 私はいつだって表面的な理解だけで乗り切ろうなんて思っていないのに、そのように勘違いされることばかりだった。 一浪目に通った塾の小論文の先生は私にとって理解のある人だった。 「言ってることがすんなり入らないというのはよくわかる。 苦手得意はあるから、本当にそうなんだと思う。 でも、論文で独自の発想を求められる場合もあって、一般入試ではそれが少ないけれど、自分の発想で社会問題を認識している力が強いから100枚の中でも答案が目立つ」その人はそう言った。 書き方とか知識とかそういうベースが揃えばすごく良いものがある。 入学後、その力を発揮することが偶にあったけれど、私は大抵、ベースを揃える段階で導いてもらえる人に出会えず、自力で乗り越えることもできずに終わってしまうことが多かった。 誰かに私の混沌としている発想を型にはめて世に発信してくれたらな…なんて思う。 当たり前のことをやる困難さも難しいことをやる困難さも行動の障壁自体が高い私にはあまり関係ないのならば、評価される方を選ぶのは当然だ。 私が当たり前のことに命がけで取り組んだとしても、当たり前としか思わない。 つらい思いも理解されない。 自分はこんな特性があって大変なんだからというのは、一般的な人にとっては甘えでしかない。 これは目に見えないこの病気をもつ者の宿命なのではないか思う。 当たり前のことを一生懸命やったとしてもこの辛さが分かってもらえないのならば、目に見える結果を残せば、努力していること工夫していることなど口で説明する必要などなくなる。 理解されようと思ったら言葉でいろいろ言うのではなく、相手にそう感じさせなくてはいけない。 言い訳などすることにエネルギーを使いたくなかった。 五体不満足の乙武さんは逆に目に見えすぎる障害だ。 目に見えすぎるがゆえに普通の人とおなじことをするだけですごいと言われるのだそうだ。 だから普通のひとより上手にできるようになろうと思ったそうだ。 障害者だからこの程度しかできないと思われているのが悔しかったという。 真逆だけれど、私も相当負けず嫌いで、もし当たり前のことを目指すだけで終わってしまうのが嫌だった。 工夫がない、考える頭がない。 結果としてそういう風にしか見えないのかもしれない。 でも、誰よりもいろんなことを考え、工夫している。 つらい思いも健常者とは比べものにならない。 だからこころが折れてしまうこともいきるのがつらくなってしまう機会も圧倒的に多いと思う。 でも打たれ弱いとかすぐにくじけるとか言われたり、思われたりするのが自分の人生だった。 そんな自分が努力や工夫を理解してもらおうとすることは悪いことなのだろうか。 票かに値することを目指すのは悪いことなのだろうか。 本当は人並みに理解されたいと思うことは当たり前なんじゃないのか。 わかってもらおうとしてはいけないと思っていた時も長い。 わかってもらえるわけないのだから。 でも、承認欲求があるのは人間として当然の事だと思う。 今までずっと理解されずに理不尽な扱いをうけてきたなら、なおさらそうだと思う。

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