千 と 千尋 の 神隠し 泥 団子。 「承認欲求」の行き着く先を「千と千尋の神隠し」から考える

千と千尋の神隠し・ハクの橋での魔法・呪文は何?桜を吹く技と私が時間を稼ぐの意味について

千 と 千尋 の 神隠し 泥 団子

監督は。 第1位。 概要 [ ] 千尋という名の10歳の少女が、引っ越し先へ向かう途中に立ち入ったトンネルから、神々の世界へ迷い込んでしまう物語。 千尋の両親は掟を破ったことで魔女の湯婆婆によって豚に変えられてしまう。 千尋は、湯婆婆の経営する銭湯で働きながら、両親とともに人間の世界へ帰るために奮闘する。 声の出演は、・・・・・・・など。 制作のきっかけは、宮崎駿の個人的な友人である10歳の少女を喜ばせたいというものだった。 この少女はの映画プロデューサー、の娘であり、主人公千尋のモデルになった。 企画当時宮崎は、信州に持っている山小屋にジブリ関係者たちの娘を集め、年に一度合宿を開いていた。 宮崎はまだ10歳前後の年齢の女子に向けた映画を作ったことがなく、そのため彼女たちに映画を送り届けたいと思うようになった。 (平成13年)に公開。 興行収入は300億円を超え、 第1位 を達成した。 この記録は2020年6月11日現在も塗り替えられていない。 では『』と同時にを受賞した。 宮崎の友人である映画監督の尽力によって北米で公開され、ではを受賞した。 2016年のイギリス主催の投票では、世界の177人の批評家が「21世紀の偉大な映画ベスト100」の第4位に選出した。 に行われたスタジオジブリ総選挙で見事1位に輝き、2016年9月10日 土 〜9月16日 金 の7日間、全国5カ所の映画館にて再上映された。 あらすじ [ ] 10歳の少女・千尋(ちひろ)は、両親と共に引越し先へと向かう途中、森の中の奇妙なトンネルから通じる無人の街へ迷い込む。 そこは、怪物のような姿の八百万の神々が住む世界で、人間が来てはならないところだった。 千尋の両親は飲食店で神々に出す食べ物に勝手に手を付けたため、罰として豚にされてしまう。 千尋も帰り道を失って消滅しそうになるが、この世界に住む少年ハクに助けられる。 ハクは、八百万の神々が客として集う「油屋」という名ので働いていた。 油屋の主人は、相手の名を奪って支配する、恐ろしい魔女の湯婆婆(ゆばーば)である。 仕事を持たない者は動物に変えられてしまうとハクは千尋に教える。 千尋は、雇ってくれるよう湯婆婆に頼み込み、名を奪われて「千(せん)」と新たに名付けられ、油屋で働くことになる。 ハクは、本当の名前を忘れると元の世界に戻れなくなると忠告する。 ハクもまた名を奪われ、自分が何者であったのかを思い出せずにいた。 しかし、彼はなぜか千尋を知っており、千尋のことを覚えているのだという。 一方、千尋には、ハクの正体に心当たりがない。 豚にされた両親を助けるため、油屋で働き始めた千尋だったが、彼女は人間であるために油屋の者たちから疎まれ、強烈な異臭を放つ客の相手まで押し付けられる。 しかし彼女の実直な働きにより、客から大量の砂金が店にもたらされると、千尋は皆から一目置かれる存在になる。 千尋はその客から不思議な団子を受け取る。 翌日、ハクは湯婆婆の言いつけにより、彼女と対立している双子の姉の銭婆(ぜにーば)から、魔女の契約印を盗みだす。 しかし、銭婆はハクを追ってきて魔法で重傷を負わせ、湯婆婆の息子である坊(ぼう)もネズミに変えてしまう。 千尋はハクに不思議な団子を飲ませて助けるが、ハクは衰弱してしまう。 千尋はハクを助けたい一心で、危険を顧みず銭婆のところへ謝りに行くことを決意する。 そのころ油屋では、カオナシという化け物が従業員を飲み込んで暴れていた。 カオナシは千尋から親切にされたことがあり、金や食べ物で千尋の気を引こうとするが、彼女が興味を示さないので激怒する。 千尋は不思議な団子をカオナシに飲ませて従業員を吐き出させ、感謝される。 千尋は、カオナシとネズミになった坊を伴って銭婆の家を訪れる。 銭婆は千尋を穏やかに受け入れる。 一方、意識を取り戻したハクは、坊が銭婆のところへ行ってしまうことを湯婆婆に伝える。 ハクは、坊を連れ戻してくることを条件に、千尋と両親を解放するよう約束を迫り、帰る手段のなかった千尋を迎えに行く。 ハクは銭婆から許され、千尋と共に油屋へ帰る。 その途中で、千尋は自分が幼いころに落ちた「川」がハクの正体であることに気づく。 幼いころハクの中で溺れそうになったとき、ハクは千尋を浅瀬に運び、助けあげた。 千尋がハクの名前に気づくと、ハクも自分の名前を取り戻す。 油屋に帰ったハクは、千尋と両親を解放するよう湯婆婆に要求する。 従業員たちも、今度は千尋の味方である。 湯婆婆は、油屋の前に集めた豚の中から両親を言い当てろと難題を課すが、千尋はこの中に両親はいないと正解を言い当てて自由となり、従業員たちに祝福されながら油屋を去る。 ハクは千尋を途中まで見送り、自分も湯婆婆に暇を告げて元の世界に戻るつもりであると伝え、再会を期して別れる。 人間に戻った両親は、最初のトンネルの前で、なにごともなかったかのように待っていた。 もとの世界に戻った千尋が振り返ると、トンネルは来たときとは違う姿に変わっていた。 荻野家の一人娘。 すぐ卑屈になって我侭を言ったり両親に頼ろうとする典型的な都会育ちの一人っ子、現代っ子気質。 10歳の少女。 髪は焦げ茶色の。 私服はクリーム色と黄緑色のに赤色の半ズボンを穿いている。 両親と共にに迷い込む。 神への料理を口にした罰を受けてにされてしまった両親を人間に戻し、元の世界に帰るために湯屋「油屋」の経営者である湯婆婆と契約を交わし、名前を奪われ「千」となって湯屋で働くことになる。 初めは仕事の手際も悪かったが、湯屋での経験を通じて適応力や忍耐力を発揮していく。 物語の中盤ではこれからどうしたらいいのか分からずいじけていく中、ハクが差し出した「千尋の元気が出るようにまじないをかけて作った」を食べ、ずっと自分を心配してくれていたハクの優しさと思いやりに触れた事で、声を上げて泣きじゃくるほど感情を露わにする。 オクサレ様を接客した際には、最初こそ鼻を摘んで湯婆婆に叱られたり、ヘドロ塗れのお金を受け取って悲鳴を上げて身震いしていたが、体から大量の廃棄物を引っ張り出して中の河の神を救い出す。 映画終盤では暴れるカオナシを鎮め、坊の親離れに一役買い、傷ついたハクを救うなど活躍する。 龍の姿のハクにニガダンゴ を食べさせたときには、力づくでハクの口をこじ開けている。 千尋が油屋に迷い込んだ期間は宮崎のインタビューでは三日程度としている。 に自分の名前を書くシーンでは、「荻」ではなく「 获」と書いている。 千尋役のオーデションには女優のも参加していた。 外見年齢は12歳。 魔法使いの見習いで、湯婆婆の弟子であり、また番頭として湯屋の帳場を預かってもいる。 作中で初めて千尋と会ったときから彼女の力になる。 釜爺によれば、千尋同様忽然と湯屋に現れ、湯婆婆の弟子になることを懇願したという。 釜爺は「魔女の弟子など、碌な事は無い」と反対していたが止め切れず、その後は湯婆婆の手足として利用されるようになった。 中盤以降、白龍の姿でも登場する。 その正体は、千尋が以前住んでいた家の近くを流れていた「コハク川」という川の神だった。 本名は「 ニギハヤミコハクヌシ」(英語版では Kohaku River とされている)。 最終的に千尋の尽力で本来の自分の名前を取り戻し、湯婆婆の支配と銭婆の呪詛から救われる。 千尋が解放された後は湯婆婆に話を付けて弟子を辞めると語り、いつか千尋に会いに行くと約束した。 千尋の家族 [ ] 荻野 明夫(おぎの あきお) 声 - 千尋の父親。 38歳。 建築会社に勤める サラリーマン。 愛車は。 体育会系で 、良くも悪くも肝の据わった性格で、基本的にどんな事にも物怖じしない反面、後先考えない行動をとってしまいがちな浅慮な一面も強い。 引っ越しのときには道をよく確認しないままどんどん進んでしまい、いつの間にか不思議の町に迷い込むが、千尋や悠子の制止を聞かずに面白がって進み続け、結果的に千尋が異界に迷いこませてしまう直接の原因を作った。 挙句に町の飲食店に迷い込んだ際、勝手に食事に手をつけてしまい、豚の姿に変えられてしまった。 最終的に元の姿に戻ったが、豚になっていたときの記憶は無くなっており、落ち葉に埋もれた愛車を見つけて驚いていた。 モデルは日本テレビので、千尋のモデルとなった奥田千晶の父。 車の運転や食事シーンに奥田の個性が反映されている。 荻野 悠子(おぎの ゆうこ) 声 - 千尋の母親。 35歳。 不思議の町に迷い込んだ際、夫につられて勝手に食事に手をつけてしまい、夫と一緒に豚の姿に変えられてしまった。 作中で名前は明らかになってはいない。 やや自分勝手な夫に苦慮しながらも、さり気なく夫に寄り添う仕草を見せる。 娘の千尋に対してはドライに振る舞うことが多いものの、千尋を心配したり、気にかけてくれるなど、面倒見が良く温かい面を持ち合わせている。 夫同様、最終的に元の姿に戻った。 モデルはジブリ出版部に勤務する女性。 湯婆婆とその関係者 [ ] 湯婆婆(ゆばーば) 声 - 湯屋「油屋」の経営者で正体不明の老。 二頭身という人間離れした体格で顔も大きい。 強欲で口うるさく、老獪な人物として描かれている。 その一方で息子の坊を溺愛しており、ハクに指摘されて坊が行方不明になったことに気付き、ハクに詰め寄るほどに激しく取り乱していた。 の世界から迷い込んできた千尋を最初こそ拒否していたが雇い、名前を奪って「千」と呼ぶ。 油屋が閉まる明け方になると黒いマントに身を包み、コウモリのような姿になって湯バードと共に彼方へ飛び去っていく。 弟子のハクを呪い のような黒いあやつり虫 で操り、銭婆の持つ魔女の契約印を盗ませる などの悪行に加担させている。 悪事も辞さない横柄な性格だが、一方で経営者としての度量と心意気も持ち合わせており、河の神の穢れを清めて大量の砂金の儲けをもたらした千尋を褒め称え、怖気付いた従業員達に千尋を見習うようたしなめている。 他にも、横暴な態度の客の撃退を試みたり、経営者として腐れ神やカオナシなどの客への対応を自ら行うなど、全てを従業員に任せっ放しというわけでもない。 最後は千尋に対し、「数頭いる豚の中から両親を当てられたら自由にする」という条件を課すが、実は罠に引っ掛けようと全頭豚にされた両親のダミーを用意したが、千尋に「ここには両親はいない」と気付かれ、契約書が消滅してしまい、豚にされたダミーも元の姿に戻る。 嫌々な顔で負けを認め、人間界へ帰らせた。 千尋に御礼を言われた際には顔を背けていたが、湯屋から去っていく千尋を静かに見送っている。 銭婆(ぜにーば) 声 - 夏木マリ 湯婆婆の双子の姉で坊の伯母。 声や容姿、服装、髪型まで湯婆婆と瓜二つで、甥の坊が母である湯婆婆と間違えてしまうほど。 彼女と同様に強力な魔力を持つ魔法使いである。 紙やなど無生物に魔力を吹き込んで使役しながら「沼の底」という寂れた田舎に住んでいる。 本人曰く「私たちは二人で一人前」だが、姉妹仲はお世辞にも良好とは言えず、妹からは性悪女呼ばわりされている。 口調は湯婆婆と同じで、釜爺にも「あの魔女は怖い」と評されている。 自身に害を及ぼす者には容赦はせず、湯婆婆の差し金で魔女の契約に用いるを盗み出したハクに紙の式神を差し向けて痛めつけたり、判子を盗んだものは死ぬまで命を食い散らす守りの呪い をかけるなど、評判通り恐ろしい人物であるような印象を見せたが、実際は穏やかな心優しい性格で、千尋に対しても「助けてやりたい(が、自分にはどうする事も出来ない)」と言う等、強欲な妹よりも物解かりのよい気質である。 ハクに代わって謝罪しにきた千尋を快く家に迎え入れて、カオナシやネズミ、ハエドリ達も同様にもてなした上で優しく接し、カオナシとネズミ・ハエドリとともに紡いだ手製の髪留め を贈り、湯屋へ送り出す。 その際に迎えにやってきたハクのことも快く許した。 また、行くあての無いカオナシを「ここにいて私の手助けをしてくれ」と引き取るなど、面倒見もよい。 赤い腹掛けをした巨大なで、銭婆に「太りすぎ」と評される肥満体型。 怪力の上、甘やかされて育てられている為、性格はかなり我儘。 癇癪を起こすと暴れ泣き喚き、部屋を破壊する。 物語の中盤で、銭婆の魔法によって小太りのネズミに姿を変えられる。 湯婆婆の過保護のもと部屋から出ずに暮らしていたが、千尋と出会って初めて外界を冒険し、精神的に成長する。 ネズミの姿の際の移動は、同じく銭婆に小さなハエドリに姿を変えられた湯バードに運んで貰っているが、ハエドリが飛び過ぎて疲れ果てた際は、彼を乗せて自ら歩行を行う事もある。 途中で、銭婆の魔法の効力は無くなっていたため、自らの意思で元に戻れるようになっていたが、湯屋に戻って千尋と湯婆婆が対峙する時までネズミの姿で行動している。 ネズミの姿をしていた際に湯婆婆と会っているが、自分だと気付くどころか、汚いものを見るような態度や言動をされた事に対して、悲しげな表情を見せたあと、怒りを露にした表情を見せている。 湯婆婆の息子だが「お母さん」や「ママ」とは呼ばず、「ばぁば」と呼ぶ。 また、千尋達と共に油屋に戻った際は、頑なな態度で千尋と両親を人間世界に戻す事を拒否する湯婆婆を「ばぁばのケチ、もう止めなよ」と諌めている。 頭(かしら) 湯婆婆に仕える、緑色の頭だけの怪物。 中年男性のような容貌で、跳ねたり転がりながら移動する。 言葉は話せず、「オイ」と声をあげるのみだが、感情はあるようで、坊が部屋から出てきた際には怯える姿を見せている。 作中では銭婆の魔法によって坊の姿に変えられるが、お菓子をむさぼり食うその姿に違和感を覚えた湯婆婆によって元の姿に戻されてしまい、正体が露見した後はドアを開けて逃亡した。 またネズミと化した坊とハエドリの湯バードを叩き潰そうとしていた。 いつも三つ一緒に行動している。 元々このような姿なのか、湯婆婆に魔法で姿を変えられたのかは不明。 常に湯婆婆につき従っている。 言葉は話せず、のような鳴き声を発する。 中盤で銭婆の魔法でハエのように小さい鳥(ハエドリ )にされ、以降は終始この姿で行動する。 ネズミに変えられた坊を足で掴んで飛ぶこともできる。 湯婆婆がネズミとなった坊と会った際、気付かずに邪険な態度と言動を見て、坊と共に批判的な表情を見せている。 ネズミになった坊とは違い、元の姿に戻りたくないようで 、最後までハエドリの姿だった。 「湯バード」という名前は劇中では呼称されない。 油屋の従業員 [ ] 従業員の大半はカエル(男衆) とナメクジ(女衆) であり 、ヘビ と合わせての関係にある。 釜爺(かまじい) 声 - 油屋のボイラー室を取り仕切っている黒眼鏡をかけた老人。 のような姿で、伸縮可能な6本の腕・手を自在に操り 、油屋で使われる湯を沸かし、薬湯のを調合する仕事をしている。 休憩時間の際は、リンからもらった付きのを頬張っている。 人間に対する差別意識は希薄で唐突にボイラー室に現れた千尋に対し、厳しめの態度を取りながらも、人間である彼女がいる事に騒ぐリンに「儂の孫だ」と庇うなど彼女を気遣い、リンに湯婆婆のところへ連れてくように頼む。 その後も傷付いたハクを介抱し、銭婆の所へ行こうとする千尋に40年前に自分が使い残した電車の切符を渡すなど、千尋をサポートする。 部下にを運ぶがいる。 前述の通り、仕事には厳しいが、千尋には優しい一面も見せる。 劇中では湯婆婆と直接絡むシーンは無いため、お互いの関係は不明だが、かなり昔から湯屋に勤めている人物である。 リン 声 - 油屋で働いている娘。 外見年齢は14歳。 一人称は「俺」、もしくは「あたい」。 口調は荒っぽいが性格はサッパリとした姉御肌。 人間である千尋を初めて見た時は驚いて当惑し、少々きつく当たっていたが、彼女の雇用が決まるとハクから半ば押し付けられる形であったとはいえ、雇用してもらえるよう奮闘した千尋に対し「上手くやったなぁ」と彼女を認め、湯屋の先輩として千尋に色々と仕事を教えて面倒を見る。 出自は不詳で 、不本意ながら湯屋で働く自分の運命を呪っており、いつか湯屋を出て海の向こうの街に行く事を夢見ている。 そのため、雇い主である湯婆婆に対する敬愛の念などは無く、上司であるはずのハク・父役・兄役らに対してもタメ口で話す。 彼女の他にも人間の娘と全く変わらぬ外見をした湯屋で働く下働きの娘が何人かいる。 他の従業員は人間である千尋を差別的に嫌っているが、彼女にはそういった偏見は無く、千尋に対しても他の従業員と同等に接している。 カオナシに対しては「千に何かしたら許さないからな」と叫んでいた。 好物はの黒焼き(油屋では貴重な品で、従業員はみなイモリの黒焼きに目がない)。 父役(ちちやく)、兄役(あにやく)、番台蛙(ばんだいかえる) 声 - (父役)、(兄役)、(番台蛙) それぞれ油屋の従業員たちと湯婆婆との間の中間的役割を担っており、父役はハク以外の従業員の中で最も地位が高く、兄役はその下という位置づけ。 番台蛙は番台に座り、様々な薬湯の札を渡す役割を担っている。 いずれもの化身。 それぞれ、上には諂い下には威張るような態度を取るキャラクターとして描かれている。 下の者を見下す傾向にあり、特に人間である千尋を毛嫌いしている。 兄役は、カオナシが客として振舞っていたときにもしていた。 些細な誤解から機嫌を悪くしたカオナシに蛞蝓娘と共に飲み込まれてしまうが、千尋がニガダンゴを食べさせたことで救出される。 カオナシを追い払ってからは、父役共々千尋に対する態度を改め、同じように救出された青蛙とともに湯婆婆から千尋を庇う姿を見せている。 青蛙(あおがえる) 声 - 湯屋で下働きをしている。 金に目がなくがめつい性格。 千尋が人間だと最初に気づいた。 大湯で砂金探しをしていた所、カオナシの手から出す大量の砂金(土塊)に目が眩み、最初に飲み込まれる。 その後はカオナシが言葉を発するために声を借りられていたが、千尋がニガダンゴをカオナシに食べさせた事で最後には吐き出される。 カオナシを追い払ってからは父役、兄役と共に「千のお陰で俺達、助かったんです」と千尋を庇う様子を見せている。 イガ栗のような形をした黒い実体。 釜爺からは「チビ共」と呼ばれている。 魔法の力でから生まれたらしく、常に働いていないと消えてしまうが、煤に戻ってもいつのまにか煤から生まれてくるらしい。 釜爺の指示でを抱えて運び、ボイラー室のに放り込むのが仕事。 休憩時間の際はを食事として与えられている。 千尋の服と靴を預かる等、釜爺と共に千尋を手助けする。 『』にも同名の生物が登場するが、本作に登場するススワタリと違って手足が無い。 その他 [ ] カオナシのコスプレ カオナシ 声 - 黒い影のような物体にお面をつけたような存在。 言葉は話せず「ア」または「エ」といったか細い声を搾り出すだけで、表情も無い。 コミュニケーションが取れないため、他人を呑み込んで声を借りる。 その際はお面の下にある口腔から話す。 普段は直立歩行だが、湯屋の従業員の青蛙を取り込んで巨大化した後は4足歩行に変わった。 相手が欲しい物を手から出す力を持ち、それを手にした瞬間にその人を飲み込んでしまう。 ただし、それは土塊が変化したものに過ぎなかった。 橋の欄干で千尋を見かけたときから彼女を求めるようになり、喜んでもらいたい一心で番台から薬湯の札を盗み、千尋に差し出した。 オクサレ様の一件の翌日に油屋に現れ、砂金を餌に従業員達を丸め込み、大量に料理を作らせて暴飲暴食し巨大化した。 千尋にも砂金を差し出したが断られ、兄役がやってきて説明すると逆上し、湯屋の従業員である兄役と蛞蝓女を飲み込んで肥大化していく。 その後千尋を呼び出し、対面するが彼女に拒絶され、更にニガダンゴを食べさせられすると同時に怒りで暴走し、千尋を追いかけている途中に飲み込んだ3人を全て吐き出して縮み、元の姿に戻る。 戻った後は大人しくなり、千尋について銭婆のところへ行き、銭婆の厚意でそのままそこに留まることになる。 英語版での名前は"No-Face"。 元々は重要キャラではなく、単なる「橋の上で単にハクの術で気配を消していた千尋が見えており、通り過ぎるだけの何か」程度であったが、宮崎駿が物語を進めるに当たって、後からキーパーソンになるキャラに起用した経緯を持つ [ ]。 鈴木敏夫によってがモデルであるとされていたが 、のちに米林本人が後づけであると否定している。 神々 における( やおよろずのかみ)で、疲れを癒そうと油屋を訪れる。 の名のとおり、姿形・性質・性格は様々。 おしら様 声 - における「」をモデルとしており、作中では、福々しく肥え太った真っ白なの神として描かれている。 裏返したののような被り物をしている。 見も知らぬ千尋と突然出逢うことになったが、驚くことも物怖じすることもなく、付き添えなくなったリンに代わって、湯婆婆の所へ赴く千尋に付き添ってくれる。 その後は、を持ってを楽しんだり、正装らしき衣装を着て帰る千尋を見送ったりしている様子が描かれている。 2柱( ふたはしら)同時に映るシーンが作中にある。 民俗上の「おしら様」と同様なら、複数柱いると言うか、そもそもおしら様は、例えば毎年のを数えないのと同じく、数で捉える存在ではない。 春日様(かすがさま) 現実世界における( かすがのかみ。 の)をモデルとしてはいるが、描かれ方は完全オリジナルに近い。 1柱( ひとはしら)ではなく、続々と参集する様子が描かれており、少なくとも数十柱が訪れている。 人間様の姿をしていながら身体は見えず、それでいて物にを落とす。 見えない体に風のと和の( こきあけ)の官衣を纏い、見えない顔には舞楽面の一種である蔵面( ぞうめん)を被っている。 蔵面はの曲目ごとに描かれる顔の図柄が異なるが、作中のものは曲目『蘇利古( そりこ)』に用いられる蔵面である。 移動するのに歩いている様子はなく、中空を浮いて滑るように動く。 春日様が列をなして風呂に向かう場面では服を脱いで動いており、宙に浮いた蔵面と体の影が移動しているように見える。 硫黄の上の湯に入っている。 おしらさまと連れ立ち、扇子を振って千尋を讃えている様子も描かれている。 牛鬼 大きな頭にののような枝角を生やした、ずんぐりむっくりな体形の。 モデルは民俗・伝承上の「」とされているが、性格的にも造形的にも、原形の禍々しい・牛鬼ではなく、地方祭で親しまれているほうの牛鬼( cf. )を指していると思われる。 オオトリ様(オオトリさま) のまま生まれてこられなかったの神様。 モデルは存在しない。 大所帯で風呂に入っている。 おなま様(おなまさま) 民俗における「」がモデル。 二本角のの姿、手にはを持ち、を羽織っているのもなまはげと変わらないが、蓑はではなく木の葉でできている。 水に溶けた流動性の高いが集まって巨大な一塊になったような姿をしていて、這うように移動する。 動くたびに泥が体の表面を流動する。 その泥はとをたっぷり呑み込んだで、それゆえに凄まじいを放つ。 その臭気は少し離れた所で見ていたリンが調達してきた飯を一瞬で腐らせるほど危険なもので、湯婆婆を始めとする湯屋の者はみな慌てふためきながら迎え入れることになる。 これほどの穢れには特別な薬湯( くすりゆ)が必要とあって湯番( ゆばん)の千尋はその準備を急かされるが、しくじって浴槽に転落し、底に溜まっている湯泥に頭から埋まってしまう。 逃れようともがく千尋の体を引き抜いて助け出してくれたのはオクサレ様であった。 湯屋の皆はオクサレ様を「 腐れ神(くされがみ)」 と決めつけて、迎え入れはしても近付こうとしなかったが、千尋だけはすぐ側で甲斐甲斐しくお世話をした。 その結果、オクサレ様の体に刺さって抜けない( とげ)のようなごみに千尋が気付き、それを引き抜いたことで、オクサレ様が長年に亘ってその身に抱え込んでいたごみや穢れが堰を切ったように吐き出され、神は本来の姿を取り戻す。 その姿は、河の流れそのものであろう半透明で不定形な長い龍のような体に、の「」にも通じるののような顔を持つ、好々爺然としながら神々しくもあるものであった。 河の神は歓喜し、湯屋の高所にある格式高いの扉から飛び去ってゆくが、去り際には世話になった千尋に謎の「ニガダンゴ」を授け、湯屋には大量の塊を残していった。 (ひとことぬし) 名称のみ登場する。 理砂(りさ) 名前のみ登場する。 千尋が引っ越す前の友達。 千尋が引っ越す時、「元気でね また会おうね」と書かれたお別れのカードを添えた花束をプレゼントした。 名前を奪われて「千(せん)」になってしまった千尋が、お別れのカードに書かれていた「ちひろ」という名前を見て、自分が「千尋(ちひろ)」であることを思い出す。 舞台 [ ] 湯婆婆が経営する、八百万の神が体を休める「油屋」(あぶらや)という屋号の湯屋が舞台。 油屋は一見和風建築であるが、土台部分はコンクリートであったり、やといった近代的な設備が備わっている。 和様に装っているのは表面部分だけであり、宮崎はこうした作りを「俗悪」と言い表す。 最下層にボイラー機械室、その上に従業員用のスペースがあり、湯婆婆とハク、釜爺以外の従業員達はそこで寝泊りする。 従業員の生活空間は崖側に配置されており、神々の出入りする正面側からは見えない。 油屋正面とその上階が営業スペースとなっている。 中に大きな吹き抜けがあり、下には様々な種類のが配置され、その上を取り囲むように宴会場や客室が配置されている。 さらに、その上には湯婆婆の個人宅があり、その部分は洋風の建築様式となっている。 千尋たちは最初に、時計台のような建物に迷い込む。 そこから先は、廃墟が点々とするなだらかな草原がしばらく続く。 その後小川を渡ると、食堂街に出る。 丘と街を区切る川は、昼は小川であるが、夜になり神々が訪れる時間になると草原全体を占める大河に変わり、そこを船が行き交う。 食堂街を抜けると大灯籠のある広場に出、そこから延びる橋が湯屋の正面入り口に繋がる。 食堂街の周りには、両親の収容されている畜舎や冷凍室、花園などが配置されている(花園では季節の異なる花々が同時に咲き乱れている )。 湯屋の方から見ると、畜舎は突き出た絶壁の上に建っていることがわかる。 町と湯屋をつなぐ橋の下は巨大な平原になっており、雨が降ると海になる。 橋の下には 海原電鉄(はない) が走っている。 の一方通行で、専ら行きっぱなしである(釜爺によれば、昔は帰りの電車も通っていたという)。 途中には千尋が降りる「沼の底」駅があり、ほかに乗客の降りる沼原駅なども出てくる。 声の出演 [ ] 英語版はのが製作総指揮を手掛け、4人の翻訳家が英語版台本を作成し、カーク・ワイズが演出を手がけた。 キャラクター 日本語版 英語版 荻野千尋 ハク 湯婆婆 銭婆 釜爺 カオナシ リン 坊 荻野明夫 荻野悠子 父役 兄役 青蛙 ボブ・バーゲン 番台蛙 河の神? 役不明 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 ミッキー・マクガワン、、ジャック・エンジェル、、ボブ・バーゲン、、ロジャー・バンパス、、、、ポール・エイディング、 スタッフ [ ]• 製作総指揮:• 製作::、、、、、、• 原作・脚本・監督:• 音楽・指揮・ピアノ演奏:• 作画監督:・・• 原画 : ・山田憲一・松瀬勝・芳尾英明・・中村勝利・小野田和由・鈴木麻紀子・松尾真理子・田村篤・・藤井香織・山田珠美・・・・・古屋勝悟・倉田美鈴・山形厚史・君島繁・山川浩臣・・・・・古川尚哉・・大城勝・・・・高野登・・石井邦幸・山内昇寿郎• 動画チェック:・鈴木まり子・斎藤昌哉・大橋実• 動画協力:アニメトロトロ、、、、グループどんぐり、、、、、、スタジオムサシ、スタジオ・ブーメラン、、、ラジカル・パーティー、キリュウ、、、、LIBERTY SHIP、• 美術監督:• 美術監督補佐:• 背景:・平原さやか・福留嘉一・・春日井直美・伊奈涼子・長田昌子・石原智恵・矢野きくよ・糸川敬子・・斎藤久恵・菊地正典・長縄恭子・佐々木洋明・• (永井一男)• (、久保田正宏)• 色彩設計:• 色指定補佐:山田和子・野村雪絵• デジタル作画監督:• 映像演出:• 録音演出:• 整音:井上秀司• 編集:• 編集助手:水田経子・内田恵・武宮むつみ• 制作担当:• プロデューサー補:• 特別協力:・• 宣伝プロデューサー:• 製作担当:・福山亮一• 制作:• プロデューサー:• 配給: (以上、特に注記のないものは, pp. 102-103より抜粋) 製作 [ ] 企画 [ ] 企画書脱稿までの経緯 [ ] 宮崎駿はに山小屋を持っており、毎年夏になるとジブリ関係者の娘たちを招いて合宿を行っていた。 宮崎は子どもたちを赤ん坊のころから知っており、「幼いガールフレンド」という言い方もしている。 少女たちは宮崎を「お山のおじさん」と呼んでおり、その頃はまだ映画監督とは思っていなかった。 『もののけ姫』公開直後の1997年8月、制作に疲れ果てた宮崎は山小屋で静養し、「幼いガールフレンド」たちの訪問を楽しみにしていた。 同年9月ごろ、宮崎に次回作への意欲が灯りはじめる。 山小屋には『』や『』といった雑誌が残されていた。 宮崎は過去にも、山小屋に置かれていた少女漫画誌から映画の原作を見つけ出している(『』や『』)。 しかし今回は、漫画の内容が恋愛ものばかりであることに不満を抱いた。 山小屋に集まる子どもたちと同じ年齢の、10歳の少女たちが心に抱えているものや、本当に必要としているものは、別にあるのではないか。 美しく聡明なヒロインではなく、どこにでもいるような10歳の少女を主人公に据え、しかも安易な成長物語に流れないような映画を作ることができるのではないか。 少女が世間の荒波に揉まれたときに、もともと隠し持っていた能力が溢れ出てくるというような、そんな物語が作れるのではないか。 このように考えた。 当時宮崎は、思春期前後の少女向け映画を作ったことがなかったので、「幼いガールフレンド」たちに向けて映画をプレゼントすることが目標になった。 宮崎は『』(1972年)のとき、自分の子供を楽しませようという動機でアニメーションを制作した。 顔の浮かぶ特定の個人に向けて映画を作るという経験はそれ以来のことだった。 しかし宮崎駿は、『』の製作中からしきりに監督引退をほのめかしており、1997年6月の完成披露試写会以降、「引退」発言はマスメディアを賑わせていた。 当時はまだ引退の心づもりは変わらず、次回作ではシナリオとは担当しても、監督は別人を立てるつもりでいた。 1998年3月26日、スタジオジブリの企画検討会議で、『』(1975年、講談社)が案に挙がる。 小学6年生の少女が「霧の谷」を訪れ、魔法使いの末裔たちが営む不思議な商店街で働きはじめるという筋のファンタジー小説だった。 この原作は以前から企画検討にかけられており、1995年の『』では天沢聖司が『霧のむこうのふしぎな町』を読む場面が組み込まれている。 宮崎は、柏葉の原作をもとに『ゴチャガチャ通りのリナ』というタイトルで企画に取り組む。 しかし、これは早々に断念された。 宮崎の事務所「」のアトリエ、および宮崎の愛車。 2016年。 次に、新企画『煙突描きのリン』がはじまった。 1998年6月、のスタジオジブリ付近に事務所「」が完成、宮崎の個人事務所のアトリエとして使われることになった。 宮崎はここで新企画に取り組みはじめた。 『煙突描きのリン』は、大地震に見まわれた東京を舞台にした映画で、銭湯の煙突に絵を描く18歳の画学生、リンが、東京を影で支配する集団と戦うという物語であった。 作品の背景には、現代美術家の影響があり、荒川をモデルにした登場人物も用意されていた。 宮崎は1998年にを訪れて気に入り、荒川とも対談して意気投合している。 プロデューサーのによれば、リンと敵対する集団のボスは宮崎自身が投影された60歳の老人であり、しかもこの老人と18歳の主人公のリンが恋に落ちる展開が用意されていたという。 1998年6月から約1年間進められた『煙突描きのリン』の企画は、1999年8月、突如廃案になった。 鈴木敏夫によれば、次のような出来事があったという。 鈴木は、1998年に公開されヒットしていた映画『』(監督)を遅れて鑑賞する。 若手の監督によって同時代の若者の気分がリアルに表現されていることに衝撃を受け、同時に、宮崎の描く若い女性が現代の若者像として説得力を持ちえるのかどうか疑問を抱く。 鈴木は映画を観たその足で宮崎のアトリエに赴いた。 すでに『煙突描きのリン』の企画はかなり進んでおり、アトリエの壁面には数多くのイメージボードが貼りつけられていた。 イメージボードとは、作品のおおまかなイメージをスタッフと共有するために、アニメの代表的なシーンをラフに描き起こしたスケッチである。 しかし鈴木はそれには触れず、『踊る大捜査線』の話をしはじめた。 宮さんは僕の話を聞きながら、すっと立ち上がり、壁に貼ってあったイメージボードを一枚一枚はがし始めました。 そして、全部まとめて、僕の目の前でゴミ箱の中にバサッと捨てたんです。 あの光景はいまでも忘れられません。 「この企画はだめだってことだろう、鈴木さん」 — 鈴木敏夫、, p. 56 宮崎はその場ですぐ、「千晶の映画をやろうか」 と提案した。 「千晶」とは、本作の製作担当であるの娘、奥田千晶のことである。 奥田誠治はの社員で、宮崎の友人のひとりだった。 奥田千晶は毎年夏に宮崎の山小屋に滞在する「幼いガールフレンド」のひとりであり、鈴木とも親しかった。 さらに宮崎は、作品の舞台をにすることを提案した。 江戸東京たてもの園はスタジオジブリにほど近い場所にあり、宮崎・鈴木・らの日常的な散歩コースになっていた。 身近な場所を舞台に、親しい子供のための映画を作るという宮崎の提案に、鈴木は首を縦に振らざるをえなかった。 ある夏、宮崎らが山小屋の近くの川に沿って散歩をしていると、千晶がピンク色の運動靴を川に落としてしまった。 千晶の父と宮崎・鈴木は必死で靴を追いかけ、川から拾い上げた。 このエピソードは宮崎の印象に残り、『千と千尋の神隠し』のクライマックスの場面で直接的に使われている。 幼いころの千尋はハク(コハク川)から靴を拾おうとして川に落ちたが、そのときの運動靴はピンク色である。 また、この靴は、エンドクレジット後の「おわり」のカットでも作画されている。 企画は当初、「千の神隠し」という仮題でスタートし、主人公の名前もそのまま「千晶」になっていた。 しかし、「教育上よくない」という理由で、「千尋」と改められた。 1999年11月2日、企画書 が書き上げられた。 宮崎は企画書の中で大きく分けて次の3点の意図を掲げている。 現代の困難な世の中で危機に直面することで、少女が生きる力を取り戻す姿を描く• 言葉の力が軽んじられている現代において、「言葉は意志であり、自分であり、力」であることを描く(千尋は湯婆婆に名前を奪われ、支配されてしまう)• 日本の昔話の「直系の子孫」として、日本を舞台にするファンタジーをつくる 「千尋が主人公である資格は、実は喰い尽くされない力にあるといえる。 決して、美少女であったり、類まれな心の持ち主だから主人公になるのではない」とし、その上で、本作を「10歳の女の子達のための映画」と位置づけている。 『千と千尋の神隠し』は、『霧のむこうのふしぎな町』、『ゴチャガチャ通りのリナ』、『煙突描きのリン』の影響を部分的に受けてはいるが、キャラクターやストーリー展開の面では完全なオリジナルになった。 本作の制作は、12月13日にが公開した配給作品ラインナップで公にされた。 制作過程 [ ] 1999年11月8日、宮崎駿はメインスタッフに向けて説明会を行う。 11月12日にはジブリ全社員を集めて作品についてレクチャー。 翌週から監督は作業に入り、メインスタッフたちも本格的な制作準備に入った。 2000年2月1日、宮崎は社内に打ち入りを宣言、作画打ち合わせがスタートした。 作画班の体制 [ ] にはが起用された。 安藤は『』で26歳にして作画監督に抜擢された。 しかし、鈴木敏夫の回想によれば、『もののけ姫』の制作終了後、安藤は一度辞意を示しており、鈴木に慰留されていた。 宮崎のアニメーションがキャラクターを理想化・デフォルメする傾向が強いのに対して、安藤はリアリズムを希求し、映像的な快楽を優先して正確さを犠牲にすることを許さなかった。 両者の志向は対立していた。 通常のアニメ作品では、修正は作画監督が行い、監督は直接関与しない。 しかし、宮崎駿監督作品の場合、宮崎がアニメーターの長として全体の作画作業を統括し、原画のデッサン・動き・コマ数などを先に描き直す。 このため、作画監督の仕事は宮崎のラフな線を拾い直す作業が主となる。 安藤は『もののけ姫』公開後のインタビューで、宮崎の作品では作画監督という肩書で仕事をしたくないと心情を語っている。 そこで鈴木は、次回作では「芝居」についても安藤のやり方で制作していいと認めることにした。 宮崎自身も、『もののけ姫』の制作で加齢による体力の低下を痛感し、すでに細かな作画修正作業を担いきれない段階にあると考え、作画の裁量を安藤に委ねる方針を取った。 それだけでなく、を安藤に任せる案もあった。 宮崎が絵コンテを描いた『』でが監督を担当した前例もあり、同様の制作体制が取られる可能性もあった。 少なくとも『ゴチャガチャ通りのリナ』の段階では、演出を安藤に任せるつもりでいたという。 しかし、当の安藤は宮崎の絵コンテで演出をするつもりはなく 、結局は宮崎が監督することになった。 原画は過去最大規模の37人体制になった。 しかし、当時ジブリ社内の原画陣は過去に例がないほど脆弱で 、特に中堅のアニメーターの層が薄かった。 これに加えて、フリーで活躍しているアニメーターを積極的に受け入れ、宮崎駿の中になかった表現を取り入れたいという安藤の意向もあり 、やといった実力派のフリーアニメーターが参加した。 チェックチーフは。 舘野は『』から『』までのすべての宮崎監督作で動画チェックを務めている。 動画班は最終的に、国内スタッフが99人、韓国の外注スタッフが27人、計126人が動員された。 カオナシがメインキャラクターに [ ] 宮崎駿は、長編映画制作の際、事前にシナリオを用意しない。 を描きながらストーリーを構想し、各スタッフは絵コンテがすべて完成する前から作業を進めていく。 その間は監督自身でさえも作品の全容を知らない。 本作では、絵コンテが40分ほど完成したところで転機が訪れた。 2000年のゴールデンウィーク中のある日 、その日は休日だったため、多くのスタッフは出勤していなかったが、プロデューサーの鈴木敏夫、作画監督の安藤雅司、美術監督の武重洋二、加えて制作担当者がたまたま居合わせた。 宮崎はホワイトボードに図を描きながら、映画後半のストーリーを説明しはじめた。 千尋は湯屋で働きながら湯婆婆を打倒する。 ところが、湯婆婆の背後には銭婆というさらに強力な黒幕がいたことが判明する。 ハクの力を借りて銭婆も倒し、名前を取り返して両親を人間に戻す。 このような流れである。 しかし、この案では上映時間が3時間を超えてしまうという意見が出た。 鈴木は公開を一年延期しようと提案したが、宮崎と安藤はこれを否定。 上記のプロットは破棄されることになった。 宮崎はそこでとっさに、千尋が初めて湯屋に入るシーンで欄干のそばに立っていたキャラクターを話題にした。 当初カオナシは、「何の予定もなくてただ立たせていただけ」 だったが、映像にしたときに奇妙な存在感があり、宮崎にとって気になるキャラクターになっていた。 宮崎は即席で、湯屋でカオナシが大暴れするストーリーを語った。 これが採用されることになり、絵コンテ執筆は大きく転換した。 湯婆婆を退治するという展開は立ち消え、代わりに千尋とカオナシの関係にスポットライトが当たることになった。 安藤と宮崎の緊張関係 [ ] 当初は予定通り安藤雅司が作画工程を統括し 、原画修正を任されていた。 鈴木敏夫の約束通り、宮崎駿はタイミングのみをチェックした。 しかし、日を追うにつれ、宮崎と安藤の間の溝は次第に深まっていった。 宮崎は「どこにでもいる10歳の少女を描く」というコンセプトを掲げた。 安藤はこの方針に可能性を感じ、今までの宮崎駿監督作にはなかったような現実的な空間を作り上げることで、ジブリアニメに新しい風を吹きこもうとした。 そのような試みのひとつが「子供を生々しく描く」ということだった。 安藤が用意した千尋のキャラクター設定は、背中が曲がり、無駄の多い緩慢な動作に満ち、表情はぶうたれていて喜怒哀楽が不鮮明だった。 これは従来宮崎が描いてきた少女像からかけ離れたもので、とりわけ、目の描き方が一線を画していた。 序盤のは、千尋の不機嫌なキャラクター性を反映してゆっくりとした展開となった。 しかしながら宮崎は、千尋がグズであるがゆえに先行きの見えてこない物語に苛立った。 絵コンテでは、千尋が湯屋で働きはじめるまでの段階で、すでに40分が経っていた。 そこで、中盤以降は一気にスペクタルに満ちた展開に舵を切った。 千尋も序盤とは打って変わってデフォルメされた豊かな表情を見せ、きびきびと行動するようになった。 そこには、旧来通りの、宮崎らしい、理想化されたヒロインがいた。 安藤はこの方向転換に「違和感と失望」 を抱いたが、それでもなお緻密な修正を続け 、作画監督の通常の仕事範囲を超えて段階でもチェックを行い、場合によっては動画枚数を足すなど 、身を削って作業を進めた。 カットの増加・作画作業の遅延によって補助的に作画監督(・)が増員されたが 、最終チェックはすべて安藤が担った。 結局は宮崎も、当初の予定に反して、修正・原画修正を担うようになった。 宮崎の提示する演出意図と安藤の指示の食い違いに戸惑うスタッフは多かったという。 安藤は制作終了後のインタビューで、最終的には作品と距離をおいた関わり方になってしまったこと、全体としては宮崎の作品の枠を出ることができなかったこと、当初自分で思い描いていた作品はどうしても実現できなかったことを振り返っている。 しかし、宮崎は「安藤の努力と才能がいい形で映画を新鮮にしている」と評価しており 、鈴木は宮崎と安藤の緊張関係によって画面に迫力がみなぎるようになったと語る。 安藤は本作を最後にジブリを退職したが 、『』(2013年)にはメインアニメーターとして、『』(2014年)には作画監督および脚本(連名)としてジブリ作品に再び参加している。 作業の遅延 [ ] 2000年9月20日、スタジオジブリ社長、が死去。 10月16日、にてお別れ会。 宮崎は会の委員長を務めた。 葬儀に出席する喪服の男たちがみなカエルのように見えたと語っており、作中に登場するカエル男たちとの関係をほのめかしている。 徳間は作品の完成を見ずにこの世を去ったが、「製作総指揮」としてクレジットされている。 同時期、作画作業の遅延は深刻化していた。 前述の通り作画監督が増員されたのはこのころだった。 経験の浅い新人アニメーターに対しては「遅くとも1人1週間で1カットあげる」という目標を設定したが、それだけではとても公開に間に合わない計算になり、鈴木は頭を悩ませた。 社内で上げたカットは全体の半分程度にとどまり、残りは外注で仕上げた。 アニメーターのに依頼して実力のあるフリーアニメーターをリストアップしてもらい、支援を要請した。 動画・彩色は、国内の外注スタジオに委託しただけでは間に合わないということが明らかになった。 そこで、ジブリ創設以来はじめて、海外スタジオに動画と仕上を外注することを決断。 スタジオから4人を韓国に派遣した。 韓国のは動画・彩色を、は彩色を担当した。 両社の仕事は高品質で、納期も遵守された。 美術 [ ] 江戸東京たてもの園の子宝湯 美術監督は、美術監督補佐は。 美術班も作画部門と同様新人スタッフが多かったため、武重はほぼすべてのカットの美術ボード を描いた。 しかも、用途別に各カットごと3枚の美術ボードを描くほど念入りだった。 『』の作画監督であるベテランのは、主に不思議の町に入り込む前の世界、冒頭とラストシーンの自然環境の背景を一任され 、該当場面のモデルとなった周辺を独自に取材した。 湯屋の中の巨大な鬼の襖絵は吉田昇が担当した。 宮崎からは「どこか懐かしい風景」「のような擬洋風、の大きな壺」などの指示があった。 色については「とにかく派手に」 「下品なほどの赤」 という指定があり、随所にちりばめられた赤色と湯屋内部の金色がキーカラーになっている。 2000年3月17日には、でが行われた。 江戸東京たてもの園は、企画当初から作品の舞台とされていた場所である。 油屋のデザインについて、モデルとなった特定の温泉宿などは存在しない。 ただし、江戸東京たてもの園の子宝湯は宮崎お気に入りの建物で、特にの屋根に加えて玄関の上に唐破風(別の屋根の形式)を重ねる趣向、および内部のに描かれた富士山のタイル絵などの「無駄な装飾性」に魅了されたという。 また、ジブリの社員旅行で訪れたことのあるも参考にされた。 油屋の内装はが原形になっており 、他にの天井画、の壁面彫刻、広島の遊郭の赤い壁などが参考にされた。 釜爺の仕事場にあった薬草箱はの武居三省堂(文具屋)内部の引出しがモデルになっている。 油屋周辺の飲食店街は、新橋の烏森口や有楽町ガード下の歓楽街をイメージして描かれている。 従業員の部屋は、1950年代の劣悪な労働環境だったの女工たちの部屋や、隣接の内に再現された雑居部屋がモデルとなっている。 湯婆婆の部屋は、和洋の混じったや目黒雅叙園がモデルである。 台湾の台北近郊の町の一部商店主は宮崎駿が訪れスケッチをしたと主張しているが 、宮崎は台湾メディアのインタビューに対して九份を作品の参考にしたことはないと否定している。 CG・彩色・撮影 [ ] スタジオジブリでは『』(1999年)よりデジタル彩色が導入されており、本作は宮崎駿監督作品としては初めて、・撮影の工程がデジタル化された。 これに伴って宮崎は一部の役職を新しく命名し、CG部チーフだった片塰満則は「デジタル作画監督」に、撮影監督だったは「映像演出」になった。 『となりの山田くん』では水彩画調の実験的な彩色が行われたため、長編映画でデジタル彩色を用いて従来のセルアニメーションを再現していく作業は、ジブリにおいては実質的に初めての経験といってよかった。 この状況を踏まえて、作画・美術・デジタル作画・映像演出の各チーフによって「処理打ち合わせ」という会議が持たれ、各部署間での密接な連携が模索された。 たとえば、雨が降ったあとにできた海の描写はデジタル部門や撮影班の上げた成果である。 デジタル作画部門はほぼすべての背景動画 を担当した。 それ以外に、浮き上がる「荻野千尋」の文字や、川の神のヘドロ、海原電鉄から見た黒い人物の様子などを担当した。 映像演出部門では、現像を手掛けると協力して、独自のカラーマネジメントシステムを導入し、デジタルデータをフィルムに変換する際に色調が変化しないよう努めた。 また、本作は初期の上映作品であり、本来であればフィルム特有の画面の揺れは抑えられる環境にあったが、映像演出の奥井はあくまでフィルム上映を基本と考え、完成画面の上下左右に1センチの余裕を残して、シーンに応じてデジタルデータにわざとブレを加える工夫をした。 宮崎駿・とはに在籍していた1960年代からの知己であり、『』から『』に至るまで、すべての宮崎駿監督長編作品で色彩設計部門のチーフを務めている。 本作ではデジタル化により扱える色の量が飛躍的に増加した。 音楽 [ ] 詳細は「」を参照 音楽を担当したは、『』以降の宮崎長編作品をすべて手掛けており、『千と千尋の神隠し』で7作目。 公開に先駆け2001年4月にイメージアルバムが発売され、5曲のボーカル曲のすべてで宮崎が作詞した。 宮崎はイメージアルバムに収録されたピアノ曲「海」を気に入っており、久石は、この曲が海上を走る電車のシーンにうまく「はまった」ことを喜んだ。 本作ではのや、、、などのエスニックな楽器や現地の人が叩いたリズムのがふんだんに採り入れられ、フルオーケストラと融合するアプローチが行われた。 久石は「スタンダードなオーケストラにはない要素を導入しながら、いかに新しいサウンドを生み出していくか、というチャレンジを試みていた時期ですね」と述懐している。 主題歌 [ ] 詳細は「」を参照 作詞、作曲・歌はソプラノ歌手のによる「いつも何度でも」が主題歌となった。 しかし、この曲はもともと『千と千尋』のために書かれたものではない。 木村弓と宮崎の交流は、1998年夏ごろに木村が宮崎に書いた手紙に端を発する。 木村は前作『』を鑑賞して感銘を受け、自らのCDを添えて手紙を送った。 宮崎は木村に好感を持った。 当時宮崎は『煙突描きのリン』の企画中だったので、そのあらすじを書き添えたうえで 「作品が形になったら連絡するかもしれない」と返事した。 木村は『リン』の世界から刺激を受けてメロディを着想。 作詞家の覚に持ちかけて曲の制作に入った。 こうして、「いつも何度でも」は1999年5月に完成した。 しかし宮崎から連絡があり、『リン』の企画自体が没になったので、主題歌には使うことができないと伝えられる。 「いつも何度でも」はお蔵入りになりかけた。 『千と千尋の神隠し』の主題歌は、宮崎作詞・久石作曲の「あの日の川へ」になる予定だった。 イメージアルバムの1曲目には同名のボーカル曲が収録されている。 しかし、宮崎の作詞作業が暗礁に乗り上げ、不採用になった。 2001年2月、「いつも何度でも」を聞き直した宮崎は、「ゼロになるからだ」などの歌詞と映画の内容が合致することに驚き、急遽主題歌としての再起用を決める。 『千と千尋』を制作するにあたって「いつも何度でも」が潜在的な影響を与えたのかもしれない、と振り返っている。 シングル「いつも何度でも」の売上は50万枚以上を記録した。 着想の源 [ ] 企画書にある「あいまいになってしまった世の中」、「あいまいなくせに、侵食し喰い尽くそうとする世の中」の縮図として設定されたのが、湯屋という舞台である。 湯屋の勤務形態は夜型だが、スタジオジブリもまた夜型の企業であり、企業組織としての湯屋はスタジオジブリそのものがモデルになっている。 宮崎もスタッフに「湯屋はジブリと同じだ」 と説明し、ジブリ社内は「10歳の少女には魑魅魍魎の世界に見える」 と語った。 たとえば、湯婆婆はときどき湯屋から外出してどこか知れぬところへ飛んで行くが、この行動には、会議・出張などで頻繁にジブリからいなくなる鈴木敏夫のイメージが重ねられている。 インタビューによれば、宮崎はの少年労働を扱ったドキュメンタリー番組を見たことがあり、子供が労働することが当然である世界の現状を忘れたくなかったので、過酷な環境下で少女が労働を強いられるストーリーを執筆したと説明している。 ・は「湯屋はである」と指摘し 、作品スタッフの(動画チェック)も同様の発言をしている。 宮崎自身は、千尋が迷いこむ不思議な世界のイメージを伝える文脈で、学生時代に新宿の地帯付近を通りかかったときに見た「赤いライトの光景」についてスタッフに説明したという。 また、雑誌「プレミア日本版」2001年9月号のインタビューでも同様の発言があり、子供のころにはまだ残っていたの「赤いランタン」に触れたうえで、「日本はすべてみたいな社会になっている」「いまの世界として描くには何がふさわしいかといえば、それは風俗営業だと思う」 と語っている。 湯屋に大浴場がなく、個室に区切られていることについて質問されたときには、「いかがわしいこと」をするためであろうと答えている。 かつての日本の湯屋では、湯女による垢すりや性的行為が一般的に行われていた。 そして、鈴木の述懐によれば、企画の原点には鈴木と宮崎の間で交わされた「」についての会話があった。 その内容はこうである。 鈴木にキャバクラ好きの知人がいた。 この知人から聞いた話では、キャバクラで働く女性には、もともとコミュニケーションがうまくできないひとも多い。 客としてくる男性も同じようなものである。 つまりキャバクラは、コミュニケーションを学ぶ場なのである。 異性と会話せざるを得ない環境に放り込まれて働いているうちに、元気を取り戻していく(という従業員もいる)。 鈴木によれば、宮崎はこの談話をヒントにして湯屋の物語を構想した。 すなわち、千尋が湯屋で神々に接待していくうちに、生きる力を取り戻していくというストーリーである。 「神仏混淆の湯治場」という発想は、「霜月祭」がもとになっている。 この祭りは「十二月に神々を招いて湯を浴びさせる」というもので、様々な仮面を被った人々が多種多様な神々を演じて舞う神事である。 鈴木と宮崎は『』 でこの祭りを知り、着想を得た。 霜月祭は、に伝わる「」や長野県の(旧、旧)に伝わる「遠山の霜月祭」など、長野・愛知・静岡の県境にまたがる地域の各地で行われている。 また、の「清沢神楽」や静岡県の「湯立神楽」、愛知県北設楽郡の「花祭り」など「釜で湯を沸かして掛け踊る」というの祭事は、日本各地で行われている。 1994年春頃、宮崎は自宅付近を流れるドブ川を観察する。 川の中では、の幼虫が大量発生して、汚濁した水の中で懸命に生きていた。 宮崎はその様子を見て「今後の人間の運命」を感じる経験をした。 後に宮崎は地元有志とドブ川を掃除し、そのときの経験が汚れた河の神の内部から自転車などを引き出すシーンとして活かされた。 その後も川掃除は宮崎の習慣になっており、2016年に一般市民が制作したドキュメンタリー作品では、宮崎が川掃除などの地域の清掃活動に取り組む様子が収められている。 封切り [ ] 宣伝 [ ] 鈴木敏夫は、宣伝の量と上映館のキャパシティの両方を『』の倍にする計画を立てたと語っている。 鈴木を奮起させたのは、宮崎駿の息子、と、のの言葉だった。 鈴木は、前作に続いて今作でも大ヒットが続けば、宮崎がおかしくなってしまうのではないかと心配していた。 しかし、宮崎吾朗は、当時デザインに取り組んでいたの成功を望み、『千と千尋の神隠し』を前作の倍ヒットさせてほしいと言った。 のちに『』の主題歌を歌うことになる藤巻直哉は、2000年の秋頃に赤坂でばったり鈴木と出くわした。 当時、と博報堂は1作ごとに交代でに入っていたため、博報堂の担当者である藤巻は関わっていなかった。 藤巻はそこで次のようなことを漏らした。 次の作品は、『もののけ姫』の半分は行くだろうとみんな言っている。 電通がうらやましい、と。 鈴木はこの言葉にいきり立ち、必ずや『千と千尋』を大ヒットさせると決意する。 2001年3月26日、江戸東京たてもの園で製作報告会。 宮崎は、「幼いガールフレンド」たちが本当に楽める映画を作りたいと制作の動機を語った。 ・・・・・・が製作委員会を組んだ。 本作から新たに加わった出資企業は2社。 ディズニーは『』から参加していたが、東北新社と三菱商事は初参加だった。 電通経由で特別協賛に入ったと、三菱商事系列企業のはタイアップで活躍した。 ネスレは本編映像を使用したテレビCMの放映などでキャンペーンを展開した。 とのタイアップはジブリにとって初めての経験だった。 それまで鈴木はコンビニを敬遠していたが 、ローソンは全国約7000店の店舗で『千尋』を大々的に告知、独自にフィギュアつき前売り券などを用意し、映画館窓口の販売実績を超える32万枚の前売り券を売り上げた。 この機にジブリとローソンのタッグは確立され、が完成した後にはローソンが唯一のチケット窓口になるなど、関係は続いている。 劇場の本予告・および新聞広告ではカオナシが前面に押し出された。 本予告は二種類が作成され、2001年3月から5月までの予告「A」は、千尋が不思議な町に迷いこみ、親が豚になってしまうところまでを風にまとめたものだった。 対して、6月から流れた予告「B」は、千尋がカオナシを湯屋に招き入れ、カオナシが暴走するところまでをまとめた。 鈴木は、本作を「カオナシの映画」であると考え、カオナシを宣伝の顔として立てることを決めた。 その理由として、千尋のキャラクターの極端な変貌を鈴木が感じ取っていたことが挙げられる。 不機嫌な千尋の視線に沿ってゆったりとした前半の展開と、中盤以降のきびきびと働く千尋を追いかけるような展開にはギャップがあり、鈴木は本作を「1本で2本分の映画」であるように思った。 鈴木の語ったところによれば、宮崎自身も当初は「千尋とハクの話」だと考えており、カオナシ中心に宣伝を行うことに違和感を持っていた。 しかし、映画が完成に近づいた段階でラッシュ(完成した素材を荒くつないだ映像)を見て、「千尋とカオナシの話」であることを認めたという。 当初は、の書いた「トンネルのむこうは、不思議の町でした。 」というが使われていた。 しかし、宣伝プロデューサーを務めたの の意見で 、「〈生きる力〉を呼び醒ませ!」というサブコピーが考案され、新聞広告などではこちらのほうが大きく取り上げられた。 宣伝チームはローラー作戦をかけ、通常であれば行かないような地方の小さな町まで訪れるなど、徹底したキャンペーンを張ったと鈴木は証言する。 公開 [ ] 2001年7月10日、で完成披露会見。 同日、日比谷で完成披露試写会。 宮崎は前作の公開時に続いて、またしても長編引退をほのめかした。 試写の反応は絶賛一色だった。 しかし、作品の完成は公開日の2週間前で 、試写にかけられる時間がわずかしかなかったことから、『』ほどの大ヒットにはならないだろうという観測が多勢を占めていた。 この日の試写会には千尋のモデルとなったの娘、奥田千晶も現れた。 宮崎は鈴木とともに千晶を出迎え、「この映画はおじさんと千晶の勝負だ」と言った。 上映後の千晶の反応は上々であり、宮崎と鈴木は喜んだ。 「おわり」のカットで描いた不鮮明なイラストについて宮崎が尋ねると、千晶はそれが自分の落とした靴の絵であることを正しく言い当てた。 2001年7月20日公開。 すぐさま爆発的なヒットになり、週末映画ランキングでは公開以来26週連続トップ10にランクインした。 さらに、公開32週目には前週の18位から一気に4位に浮上した。 11月11日までの4か月間で、興行収入262億円、観客動員数2023万人を記録。 『』が保持していた日本の映画興行記録を塗り替えた。 1年以上のロングラン興行になり、最終的には308億円の興行収入を叩き出した。 この記録は2018年現在も破られていない。 宮崎の個人的な友人である千晶を喜ばせたいという動機でスタートしたこの映画は、実にのべ2350万人 もの日本人の足を劇場に運ぶに至ったのである。 空前のヒットの興行的な要因としては、まず宮崎の前作『もののけ姫』が1420万人 を動員し、新規顧客を開拓したことが挙げられる。 また、『もののけ姫』から『千と千尋の神隠し』に至るまでの期間に、が全国的に普及し、人気作品を映画館の複数スクリーンで集中的に上映する体制が整っていたこともある。 公開と同時に、他の作品を上映する予定だったスクリーンが『千と千尋の神隠し』に回され、シネコンでの上映を占拠していった。 一方、こうした類のない大ヒットは、他の上映作品の興行に悪影響を及ぼした。 2001年12月に行われた「大ヒット御礼パーティ」の席上では、興行関係者が困惑を露わにした。 興行収入300億という数字は、1年間に公開される邦画のすべてを合わせた量に相当したからである。 本作で行われた大宣伝とは対照的に、次回作『』では「宣伝をしない」宣伝方針が取られた。 公開前の内容の露出は極端に抑えられることになり、宮崎もメディアから姿を消した。 これに関して、鈴木は千と千尋の神隠しがヒットしすぎたことにより、本来ならある程度数字を挙げることができた様々な作品がヒットせず、多方面に迷惑をかけてしまったため、千と千尋がヒットした後に関係者が集まり、二度と千と千尋のような作品を出さないよう、ある程度棲み分けることにしたと語っている。 英語版の公開まで [ ] 英語吹替版は社のがエグゼクティブ・プロデューサー(製作総指揮)を担当。 配給の優先権を持っていたのはだったが 、2001年8月にディズニーで行われた上映会では、当時だったの反応は芳しくなかった。 宮崎は米国での公開に積極的ではなかったが 、鈴木は検討を重ねた末、宮崎の熱烈なファンであるラセターに協力を依頼することにした。 1982年、宮崎はアニメ映画『』の企画で渡米し、このときにラセターと面識を得ていた。 当時まだディズニーに在籍し、不遇の時にあったラセターは、『』を鑑賞して衝撃を受け、以来宮崎の熱心なファンとなる。 1987年には『』制作時のジブリを訪れてもいる。 その後、ピクサーが創立されるとラセターは移籍し、1995年の『』を皮切りに、ヒット作を送り出していた。 ラセターが説得した結果、ディズニーが北米での配給権を取得。 ラセターは『』の監督、 ()を英語版監督に、『』のプロデューサー、 ()を英語版プロデューサーに指名した。 英題は Spirited Away に決まった。 吹替版は原作に忠実に制作された。 2002年9月5日から10日間、宮崎・鈴木らはプロモーションのために米国へ渡った。 ラセターは、ピクサー社を案内したり、複葉機による遊覧飛行を用意したりと、ジブリの一行を手厚くもてなした。 このときの様子を収めた映像は、DVD『ラセターさん、ありがとう』(、2003年)として発売されている。 9月20日、北米10都市で公開。 以後約1年間に渡って小規模ながら興行が続いた。 同年12月からは全米で次々と映画賞を受賞した。 最終的には約1000万ドルの興行収入を記録した。 中国公開 [ ] 日本公開から18年の歳月を経て、2019年6月21日より 、 およそ9000か所の映画館で初公開された。 テレビ放送、ホームメディア [ ] にはの『』でテレビ初放送され、46. 過去にテレビ放送された劇場映画の最高である。 ビデオリサーチ・地区調べでも46. 日本だけでなく、にはで、にはで、にはでもテレビ放送された(でもテレビ放送実績あり)。 ・は2002年7月に発売された。 日本国内におけるVHSの出荷本数は250万本、DVDの枚数は300万枚だった。 合計550万本の出荷は、やはり新記録だった。 DVD色調問題 [ ] 2002年7月に日本で発売された『千と千尋の神隠し』のや、 に収録されている本編映像が、劇場公開版や予告編・TVスポットなどと比べて赤みが強いとして、スタジオジブリと発売元の、消費者センター などに苦情が寄せられた。 両社は、DVD制作時に用意されたマスターの色調には、意図的な調整を施しているためであり、「このクオリティが最高のものと認識しております」と説明した。 映画上映時のTVCMや上映用プリントやDVDに収録された予告編、TVスポットなどにはこの調整は施されていないため、両者の色調が異なっているが、あくまで本編の色調が正しいとした。 2002年11月、この問題で一部ユーザーは、販売元のブエナビスタを相手取りに提訴し、正しい色調のDVDとの交換と慰謝料などを請求した。 本係争は2004年9月に「ディズニー・ジャパンは購入者に誤解や混乱が生じたことに遺憾の意を表明する」「今後DVD販売に際しデータを調整した時は明記する」「原告らは請求を放棄する」など全5項目の和解が成立し決着した。 その後、北米、ヨーロッパ、韓国では、日本で発売されたものよりも、赤みの強くない映像が収録されたDVDが販売された。 での2003年1月24日の『』(開局50周年記念番組)でのには、DVDと同様のマスターが使用され、以後も使用されるようになった。 2011年1月7日、日本テレビの『金曜ロードショー』で、初めてハイビジョンマスターにより放送。 赤みが大幅に軽減され、北米版DVDに近い赤みの強くない映像で放送された。 2014年4月1日、本作の化が正式発表された。 発売予定日は2014年7月16日。 Blu-ray版ではDVD版のような赤みは無くなり、劇場版と同等の色調で収録された。 同時に発売されたデジタルリマスター版DVDも同一の映像マスターを基にしているため、画面の赤みはない。 海外進出 [ ] この節のが望まれています。 日本以外の国での題名 この節には、一部のコンピュータやで表示できない文字(:2004 で規定されている文字および、・・・・)が含まれています ()。 『Spirited Away』(英語)訳:spirit away=「誘拐する、神隠しにする、忽然と連れ去る」• 『 센과 치히로의 행방불명』(韓国語、:Sen-gwa Chihiroui haengbangbulmyeong)直訳:「千と千尋の行方不明」• 『Le Voyage de Chihiro』(フランス語)直訳:「千尋の旅」• 『Chihiros Reise ins Zauberland』(ドイツ語)直訳:「千尋の魔法の国の旅」• 『El viaje de Chihiro』(スペイン語)直訳:「千尋の旅」• 『A Viagem de Chihiro』(ポルトガル語)直訳:「千尋の旅」 評価 [ ] 2002年2月6日、のコンペティション部門に出品。 同映画祭コンペ部門の長編アニメーション映画の出品は初。 2月27日、最優秀作品賞であるを受賞した。 監督『』と同時受賞だった。 世界三大映画祭で長編アニメーションが最高賞を獲得するのは史上初だった。 2003年2月12日、へのノミネートが決定。 3月23日の授賞式で受賞が発表された。 2020年現在に至るまで、同部門を受賞した日本のアニメーションは本作のみである。 また手描きのアニメーションとしても唯一の受賞作である。 授賞式には宮崎の代理で鈴木敏夫が出席する予定だったが、3月20日に米軍を中心とする有志連合がを開始し、事態が緊迫化したため、断念した。 宮崎の受賞コメントは次のようなものになっている。 いま世界は大変不幸な事態を迎えているので、受賞を素直に喜べないのが悲しいです。 しかし、アメリカで『千と千尋』を公開するために努力してくれた友人たち、そして作品を評価してくれた人々に心から感謝します。 — 宮崎駿、 アカデミー賞を受賞したことが示すように、本作は英語圏でも広範な評価を得ている。 平均レートは8. 「『千と千尋の神隠し』は、見事に描き出されたおとぎ話であり、眩惑的、魅惑的だ。 この作品を見た観客は、自分たちの住んでいる世界がいつもより少しだけ興味深く、魅力的なものに感じられるだろう」。 のは満点の四つ星をつけ、作品と宮崎の演出を称賛している。 また、本作を「今年のベスト映画」のひとつとしている。 のエルヴィス・ミッチェルは肯定的なレビューを書き、アニメーションシーケンスを評価している。 また、ルイス・キャロルのと好意的な文脈で引き比べており、この映画が「気分としての気まぐれさ moodiness as mood 」についての作品であり、キャラクターが作品の緊張感を高めていると評している。 誌のデレク・エリーは、「若者と大人が同じように楽しめる」とし、アニメートと音楽を評価している。 のケネス・タランは吹き替えを評価しており、「荒々しく大胆不敵な想像力の産物であり、こうした創作物はいままでに見たどのような作品にも似ない」としている。 また、宮崎の演出も評価している。 オーランド・センチネル紙のジェイ・ボイヤーもやはり宮崎の演出を評価し、「引っ越しを終えた子供にとっては最適」の映画だとしている。 2009年2月にがインターネット調査した「 歴代最優秀作品の中で、もう一度観たいと思う作品」で1位に選ばれた。 2016年7月、アメリカの映画サイト・The Playlistが、21世紀に入ってから2016年までに公開されたアニメのベスト50を発表し、本作が第1位に選ばれた。 2016年8月、英BBC企画「21世紀の偉大な映画ベスト100」で第4位に選ばれた。 2016年に実施された「スタジオジブリ総選挙」で第1位に選ばれ、2016年9月10日から16日まで5スクリーンで再上映された。 2017年4月、映画批評サイト「TSPDT」が発表した「21世紀に公開された映画ベスト1000」にて、第8位に選ばれた。 2017年6月、ニューヨークタイムズ紙が発表した「21世紀のベスト映画25本」で、第2位に選ばれた。 2017年6月、英エンパイア誌が読者投票による「史上最高の映画100本」を発表し、80位にランクインした。 2018年8月、ワシントンポスト紙が発表した「2000年代のベスト映画23本」に選出された。 2018年10月、英BBCが企画・集計した、「非英語映画100選(英語圏にとっての外国語映画100選)」にて、37位に選ばれた。 2019年6月、中国の映画情報サイト「時光網」が発表した、「日本アニメ映画のトップ100」で、第1位に選ばれた。 2019年9月、英インディペンデント紙(デジタル版)が選ぶ、「死ぬ前に観るべき42本の映画」に選出された。 2020年1月、英エンパイア誌が発表した「今世紀最高の映画100選」にて、日本映画で唯一選出された(15位)。 1回目の放送はの視聴率(45. 0ポイント上回り、2003年の年間視聴率1位を記録した(日本テレビの年間視聴率1位は史上初)。 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 名前の由来は。 銭婆によってネズミにされた坊に出くわしたときには、自分の息子だと気づいていなかった。 絵コンテに収録されている釜爺のセリフによれば、契約印があれば湯屋の労働協約を変えることができ、従業員を奴隷にすることもできる。 自分を母・湯婆婆と間違えた際は、「お母さんと私の区別もつかないのかい」と呆れた様子を見せている。 絵コンテでは「ゼニーバの声 やさしくなりすぎないこと こわいおばあさまです」と注意書きされている。 この呪いは、千尋が銭婆の元へ届けた頃には判子から消えていた。 宮崎は「長虫」という語で龍を指すことがある。 着ているシャツの袖も腕の長さに合せて同時に伸縮する。 イメージボードでは、リンのイラストの横に「白狐」と記されている。 絵コンテには「部長と課長とおもって下さい」とある。 ただし、千尋に対しては差別意識から「そんなもったいない事が出来るか」「手で擦ればいいんだ」と渡すのを拒否している。 「腐れ神」が何かという疑問の謎解きは作中でなされないが、腐臭を放つ忌むべき有害な神なのだと思われ、湯屋の皆はオクサレ様をそれと決めつけて対応してしまう。 釜爺の回数券に名が記されている。 きっかけとなった宮崎と鈴木の面会は、1999年1月の出来事とする記述もある。 公開を1年延期して3時間の映画を作るという提案について、鈴木の真意は不明である。 映画公開直前の2001年6月20日のインタビューでは「真剣でした。 そういう映画を見たかったし」 と語っている。 一方、公開から10年余りが経った2016年の聞き書きでは、宮崎の提示したプロットについて「正直にいうと、ちょっとバカバカしいんじゃないかと思った」 と語っている。 しかし、宮崎の前で正直に不満を述べるわけにはいかない。 そこで、上映時間が延びてしまうというプロットの弱点をとっさに指摘した、という説明に変わっている。 安藤は漫画家ののファンで、高野のように少ない線のみで人体を生々しく表現することに憧れを持っていた。 通常、アニメーションの美術制作は三段階に分けて行われる。 背景のイメージをおおまかに描き起こしレイアウト化した美術設定、本番の背景作業に入る前により指針とする絵を描き、色味や物の質感などを詳細に指定する美術ボード、そして実際に撮影に使用される背景素材を各スタッフが分担し描く本番の作業である。 『千と千尋の神隠し』では、宮崎が絵コンテで背景を作りこんでいったため、武重は美術設定を制作していない。 も参照。 宮崎はアニメーターのの結婚式で目黒雅叙園を訪れたことがあった。 その名の通り動く背景。 手書き作画の場合は、通常の人物の動きと同じように、アニメーターが動きを起こす。 本作のようにCGで作画される場合もある。 以下は舘野の発言の引用。 「当初『小さい子供のための映画』と聞いていましたが、あのお風呂屋さんもがいて、一種の遊郭みたいな場所ですね。 昔から宮崎さんが描きたいと思っていて、描けなかった部分だったのかなと思いました。 それと、宮崎さんが書いた歌詞に、カオナシが千尋を食べちゃいたいという箇所があるでしょう。 さんが、『ついにホントのこと言っちゃったねぇ』って、種明かししたみたいに喜んでいました(笑)。 のちに「ジブリ学術ライブラリー」ブランドでブルーレイ化。 市川がジブリ作品の製作に関わったのは本作のみだった。 2013年、社長となった市川が映画の新しい企画(『』)を製作した際には、鈴木がを紹介している。 その後、「DVD・VHS本編のクオリティは、その色を忠実に再現したものと認識しております」と変更された。 翌年から名称はに。 コンペティションの名称は途中から「」になった。 遅くとも2003年からはこの名前が使われていることが確認できる。 2014年、東京国際アニメフェアはと統合してにリニューアル。 東京アニメアワードはとして独立した。 日本テレビ開局50周年記念番組として放送。 宮崎駿監督の受賞を記念して放送される。 番組序盤には『』から『』まで、宮崎駿監督の全11作品の名シーンを振り返る特別企画が放送された。 出典 [ ]• IMDb. 2016年11月18日閲覧。 221. 2016-09-06. 2016年9月6日閲覧。 IMDb. 2016年11月18日閲覧。 251. 252. 2016年9月10日閲覧。 , p. 254. 監督 2013年11月16日. 東京: ドワンゴ. へのインタビューで。 Berlinale. 2013年8月9日閲覧。 Academy of Motion Picture Arts and Sciences. 2016年11月18日閲覧。 2016年8月23日. 2016年11月18日閲覧。 , p. 王様のブランチ 2013年8月10日放送• , p. , p. 244. , p. 232. , p. 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「千と千尋の神隠し」の苦団子

千 と 千尋 の 神隠し 泥 団子

千と千尋の神隠しの全セリフ 千と千尋の神隠しの全セリフを紹介するサイトです。 千と千尋の神隠しのアニメ中のセリフが全て一覧となっています。 千尋、ハク、湯婆婆などの魅力的な登場人物が織りなす不思議な『千と千尋の神隠し』の世界を、セリフの書き起こしを読んで思い出したり、あるいは二次創作やパロディを考える際の参考などにご活用ください。 父: 千尋。 千尋、もうすぐだよ。 母: やっぱり田舎ねー。 買い物は隣町に行くしかなさそうね。 父: 住んで都にするしかないさ。 ほら、あれが小学校だよ。 千尋、新しい学校だよ。 母: 結構きれいな学校じゃない。 "しぶしぶ起きあがってあかんべをする千尋。 " 千尋 前の方がいいもん。 …あっ、あああ!!おかあさん、お花しおれてっちゃった! 母: あなた、ずーっと握りしめてるんだもの。 おうちについたら水切りすれば大丈夫よ。 千尋 初めてもらった花束が、お別れの花束なんて悲しい…… 母: あら。 この前のお誕生日にバラの花をもらったじゃない? 千尋 一本ね、一本じゃ花束って言えないわ。 母: カードが落ちたわ。 窓開けるわよ。 もうしゃんとしてちょうだい!今日は忙しいんだから。 父: あれ?道を間違えたかな?おかしいな…… 母: あそこじゃない?ほら。 父: ん? 母: あの隅の青い家でしょ? 父: あれだ。 一本下の道を来ちゃったんだな。 ……このまま行っていけるのかな。 母: やめてよ、そうやっていつも迷っちゃうんだから。 父: ちょっとだけ、ねっ。 千尋 あのうちみたいの何? 母: 石のほこら。 千尋 あっ、うわっ……わっ、わっ!! ぅああああああっ! 母: あなた、いいかげんにして! 父: 行き止まりだ! 母: なあに?この建物。 父: 門みたいだね。 母: あなた、もどりましょう、あなた。 千尋?…もぅ。 父: 何だ、モルタル製か。 結構新しい建物だよ。 千尋 ……風を吸込んでる…… 母: なぁに? 父: ちょっと行ってみない?むこうへ抜けられるんだ。 千尋 ここいやだ。 戻ろうおとうさん! 父: なーんだ。 恐がりだな千尋は。 ねっ、ちょっとだけ。 母: 引越センターのトラックが来ちゃうわよ。 父: 平気だよ、カギは渡してあるし、全部やってくれるんだろ? 母: そりゃそうだけど…… 千尋 いやだ、わたし行かないよ! 戻ろうよ、おとうさん! 父: おいで、平気だよ。 千尋 わたし行かない!! うぅ……あぁっ! 母: 千尋は車の中で待ってなさい。 千尋 ぅぅ……おかあさーん! まってぇーっ! 父: 足下気をつけな。 母: 千尋、そんなにくっつかないで。 歩きにくいわ。 千尋 ここどこ? 母: あっ。 ほら聞こえる。 千尋 ……電車の音! 母: 案外 駅が近いのかもしれないね。 父: いこう、すぐわかるさ。 千尋 こんなとこに家がある…… 父: やっぱり間違いないな。 テーマパークの残骸だよ、これ。 90年頃にあっちこっちでたくさん計画されてさ。 バブルがはじけてみんな潰れちゃったんだ。 これもその1つだよ、きっと。 千尋 えぇーっ、まだいくの!?おとうさん、もう帰ろうよぅ! ねぇーーーっ!! 千尋 おかあさん、あの建物うなってるよ。 母: 風鳴りでしょ。 気持ちいいとこねー、車の中のサンドイッチ持ってくれば良かった。 父: 川を作ろうとしたんだねー。 ん?なんか匂わない? 母: え? 父: ほら、うまそうな匂いがする。 母: あら、ほんとね。 父: 案外まだやってるのかもしれないよ、ここ。 母: 千尋、はやくしなさい。 千尋 まーってー! 父: ふん、ふん……こっちだ。 母: あきれた。 これ全部 食べ物屋よ。 千尋 誰もいないねー。 父: ん?あそこだ! おーい、おーい。 はぁー。 うん、わぁ。 こっちこっち。 母: わぁー、すごいわねー。 父: すみませーん、どなたかいませんかー? 母: 千尋もおいで、おいしそうよ。 父: すいませーん!! 母: いいわよ、そのうち来たらお金払えばいいんだから。 父: そうだな。 そっちにいいやつが…… 母: これなんていう鳥かしら。 ……おいしい!千尋、すっごくおいしいよ! 千尋: いらない!ねぇ帰ろ、お店の人に怒られるよ。 父: 大丈夫、お父さんがついてるんだから。 カードも財布も持ってるし。 母: 千尋も食べな。 骨まで柔らかいよ。 父: 辛子。 母: ありがと。 千尋: おかぁさん、おとぅさん!! "諦めて歩き出す千尋。 油屋の建物を見つける。 " 千尋: へんなの。 千尋: 電車だ!……? ハク: ……!! ここへ来てははいけない!!すぐ戻れ! 千尋: えっ? ハク: じきに夜になる!その前に早く戻れ! …もう明かりが入った、急いで!私が時間を稼ぐ、川の向こうへ走れ!! 千尋: なによあいつ…… "明かりが入ると同時に、たくさんの影が動き出す。 " 千尋: ………!!おとうさーん! おとうさん帰ろ、帰ろう、おとうさーん!! "座っていた豚が振り向く。 " 千尋: ひぃぃ……っ "豚がたたかれて倒れる。 " 豚 ブギィィィ!! 千尋: ぅわぁあーっ! おとおさーん、おかあさーん!! おかあさーん、ひっ! ぎゃああーーっ!! 千尋: ひゃっ!…水だ! うそ……夢だ、夢だ!さめろさめろ、さめろ! さめてぇ……っ…… これはゆめだ、ゆめだ。 みんな消えろ、消えろ。 きえろ。 あっ……ぁあっ、透けてる!ぁ……夢だ、絶対夢だ! "船が接岸し、春日さまが出てくる。 " 千尋: ひっ……ひっ、ぎゃあああーーっ!! "千尋を捜すハク。 暗闇にいる千尋を見つけて肩を抱く。 " 千尋: っっっ!!! ハク: 怖がるな。 私はそなたの味方だ。 千尋: いやっ、やっ!やっっ!! ハク: 口を開けて、これを早く。 この世界のものを食べないとそなたは消えてしまう。 千尋: いやっ!!……っ!? ハク: 大丈夫、食べても豚にはならない。 噛んで飲みなさい。 千尋: ……ん……んぅ……んー……っ ハク: もう大丈夫。 触ってごらん。 千尋: さわれる…… ハク: ね?さ、おいで。 千尋: おとうさんとおかあさんは?どこ?豚なんかになってないよね!? ハク: 今は無理だけど必ず会えるよ。 ……! 静かに!! "ハクが千尋を壁に押しつけると、上空を湯バードが飛んでいく。 " ハク: そなたを捜しているのだ。 時間がない、走ろう! 千尋: ぁっ……立てない、どうしよう!力が入んない…… ハク: 落ち着いて、深く息を吸ってごらん……そなたの内なる風と水の名において……解き放て…… 立って! 千尋: あっ、うわっ! "走り出す二人。 " ハク: ……橋を渡る間、息をしてはいけないよ。 ちょっとでも吸ったり吐いたりすると、術が解けて店の者に気づかれてしまう。 千尋: こわい…… ハク: 心を鎮めて。 従業員: いらっしゃいませ、お早いお着きで。 いらっしゃいませ。 いらっしゃいませ。 ハク: 所用からの戻りだ。 従業員: へい、お戻りくださいませ。 ハク: 深く吸って…止めて。 "カオナシが千尋を見送る。 " 湯女: いらっしゃい、お待ちしてましたよ。 ハク: しっかり、もう少し。 青蛙: ハク様ぁー。 何処へ行っておったー? 千尋: ……!ぶはぁっ 青蛙: ひっ、人か? ハク: ……!走れ! 青蛙: ……ん?え、え? "青蛙に術をかけて逃げるハク。 " 従業員: ハク様、ハク様!ええい匂わぬか、人が入り込んだぞ!臭いぞ、臭いぞ! ハク: 勘づかれたな…… 千尋: ごめん、私 息しちゃった…… ハク: いや、千尋はよく頑張った。 これからどうするか離すからよくお聞き。 ここにいては必ず見つかる。 私が行って誤魔化すから、そのすきに千尋はここを抜け出して…… 千尋: いや!行かないで、ここにいて、お願い! ハク: この世界で生き延びるためにはそうするしかないんだ。 ご両親を助けるためにも。 千尋: やっぱり豚になったの夢じゃないんだ…… ハク: じっとして…… 騒ぎが収まったら、裏のくぐり戸から出られる。 外の階段を一番下まで下りるんだ。 そこにボイラー室の入口がある。 火を焚くところだ。 中に釜爺という人がいるから、釜爺に会うんだ。 千尋: 釜爺? ハク: その人にここで働きたいと頼むんだ。 断られても、粘るんだよ。 ここでは仕事を持たない者は、湯婆婆に動物にされてしまう。 千尋: 湯婆婆…って? ハク: 会えばすぐに分かる。 ここを支配している魔女だ。 嫌だとか、帰りたいとか言わせるように仕向けてくるけど、働きたいとだけ言うんだ。 辛くても、耐えて機会を待つんだよ。 そうすれば、湯婆婆には手は出せない。 千尋: うん…… 従業員: ハク様ぁー、ハク様ー、どちらにおいでですかー? ハク: いかなきゃ。 忘れないで、私は千尋の味方だからね。 千尋: どうして私の名を知ってるの? ハク: そなたの小さいときから知っている。 ハク: ハクはここにいるぞ。 従業員: ハク様、湯婆婆さまが…… ハク: 分かっている。 そのことで外へ出ていた。 "階段へ向う千尋。 恐る恐る踏み出し、一段滑り落ちる。 " 千尋: ぃやっ! はっ、はぁっ…… "もう一段踏み出すと階段が壊れ、はずみで走り出す。 " 千尋: わ…っいやああああーーーーっ!やあぁああああああー!! "なんとか下まで降り、そろそろとボイラー室へむかう。 " "ボイラー室で釜爺をみて後ずさりし、熱い釜に触ってしまう。 " 千尋: あつっ…! "カンカンカンカン(ハンマーの音)" 千尋: あの……。 すみません。 あ、あのー……あの、釜爺さんですか? 釜爺: ん?……ん、んんーー?? 千尋: ……あの、ハクという人に言われてきました。 ここで働かせてください! "リンリン(呼び鈴の音)" 釜爺: ええい、こんなに一度に…… チビども、仕事だー! "カンカンカンカンカンカン" 釜爺: わしゃあ、釜爺だ。 風呂釜にこき使われとるじじいだ。 チビども、はやくせんか! 千尋: あの、ここで働かせてください! 釜爺: ええい、手は足りとる。 そこら中ススだらけだからな。 いくらでも代わりはおるわい。 千尋: あっ、ごめんなさい。 あっ、ちょっと待って。 釜爺: じゃまじゃま! 千尋: ……あっ。 "重さで潰れたススワタリの石炭を持ち上げる千尋。 ススワタリは逃げ帰ってゆく。 " 千尋: あっ、どうするのこれ? ここにおいといていいの? 釜爺: 手ぇ出すならしまいまでやれ! 千尋: えっ?…… "石炭を釜に運ぶと、ススワタリみんなが潰れた真似をしだす。 " "カンカンカンカン" 釜爺: こらあー、チビどもー!ただのススにもどりてぇのか!? あんたも気まぐれに手ぇ出して、人の仕事を取っちゃならね。 働かなきゃな、こいつらの魔法は消えちまうんだ。 ここにあんたの仕事はねぇ、他を当たってくれ。 ……なんだおまえたち、文句があるのか?仕事しろ仕事!! リン: メシだよー。 なぁんだまたケンカしてんのー? よしなさいよもうー。 うつわは?ちゃんと出しといてって言ってるのに。 釜爺: おお……メシだー、休憩ー! リン: うわ!? 人間がいちゃ!…やばいよ、さっき上で大騒ぎしてたんだよ!? 釜爺: わしの……孫だ。 リン: まごォ?! 釜爺: 働きたいと言うんだが、ここは手が足りとる。 おめぇ、湯婆婆ンとこへ連れてってくれねえか?後は自分でやるだろ。 リン: やなこった!あたいが殺されちまうよ! 釜爺: これでどうだ?イモリの黒焼き。 上物だぞ。 どのみち働くには湯婆婆と契約せにゃならん。 自分で行って、運を試しな。 リン: ……チェッ!そこの子、ついて来な! 千尋: あっ。 リン: …あんたネェ、はいとかお世話になりますとか言えないの!? 千尋: あっ、はいっ。 リン: どんくさいね。 はやくおいで。 靴なんか持ってどうすんのさ、靴下も! 千尋: はいっ。 リン: あんた。 釜爺にお礼言ったの?世話になったんだろ? 千尋: あっ、うっ!……ありがとうございました。 釜爺: グッドラック! リン: 湯婆婆は建物のてっぺんのその奥にいるんだ。 早くしろよォ。 千尋: あっ。 リン: 鼻がなくなるよ。 千尋: っ… リン: もう一回乗り継ぐからね。 千尋: はい。 リン: いくよ。 ……い、いらっしゃいませ。 お客さま、このエレベーターは上へは参りません。 他をお探し下さい。 千尋: ついてくるよ。 リン: きょろきょろすんじゃないよ。 蛙男 到着でございます。 右手のお座敷でございます。 ?……リン。 リン: はーい。 (ドン!) 千尋: ぅわっ! 蛙男 なんか匂わぬか?人間だ、おまえ人間くさいぞ。 リン: そーですかぁー?? 蛙男 匂う匂う、うまそうな匂いだ。 おまえなんか隠しておるな?正直に申せ! リン: この匂いでしょ。 蛙男 黒焼き!……くれぇーっ! リン: やなこった。 お姉さま方に頼まれてんだよ。 蛙男 頼む、ちょっとだけ、せめて足一本! リン: 上へ行くお客さまー。 レバーをお引き下さーい。 "『二天』につくが、『天』まで千尋を連れて行くおしらさま。 " "奥のドアを開けようとする千尋。 " 湯婆婆: ……ノックもしないのかい!? 千尋: やっ!? 湯婆婆: ま、みっともない娘が来たもんだね。 さぁ、おいで。 ……おいでーな〜。 千尋: わっ!わ……っ!! いったぁ〜…… "頭が寄ってくる。 " 千尋: ひっ、うわぁ、わあっ……わっ! 湯婆婆: うるさいね、静かにしておくれ。 千尋: あのー……ここで働かせてください! "魔法で口チャックされる千尋。 " 湯婆婆: 馬鹿なおしゃべりはやめとくれ。 そんなひょろひょろに何が出来るのさ。 ここはね、人間の来るところじゃないんだ。 八百万の神様達が疲れをいやしに来るお湯屋なんだよ。 それなのにおまえの親はなんだい?お客さまの食べ物を豚のように食い散らして。 当然の報いさ。 おまえも元の世界には戻れないよ。 ……子豚にしてやろう。 ぇえ?石炭、という手もあるね。 へへへへへっ、震えているね。 ……でもまあ、良くここまでやってきたよ。 誰かが親切に世話を焼いたんだね。 誉めてやらなきゃ。 誰だい、それは?教えておくれな…… 千尋: ……あっ。 ここで働かせてください! 湯婆婆: まァだそれを言うのかい! 千尋: ここで働きたいんです! 湯婆婆: だァーーーまァーーーれェーーー!!! 湯婆婆: なんであたしがおまえを雇わなきゃならないんだい!?見るからにグズで!甘ったれで!泣き虫で!頭の悪い小娘に、仕事なんかあるもんかね! お断りだね。 これ以上穀潰しを増やしてどうしようっていうんだい! それとも……一番つらーーいきつーーい仕事を死ぬまでやらせてやろうかぁ……? 湯婆婆: ……ハッ!? 坊: あーーーーん、あーーん、ああああーーー 湯婆婆: やめなさいどうしたの坊や、今すぐ行くからいい子でいなさいね……まだいたのかい、さっさと出て行きな! 千尋: ここで働きたいんです! 湯婆婆: 大きな声を出すんじゃない……うっ!あー、ちょっと待ちなさい、ね、ねぇ〜。 いい子だから、ほぉらほら〜。 千尋: 働かせてください!! 湯婆婆: わかったから静かにしておくれ! おおぉお〜よ〜しよし〜…… "紙とペンが千尋の方へ飛んでくる。 " 湯婆婆: 契約書だよ。 そこに名前を書きな。 働かせてやる。 その代わり嫌だとか、帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。 千尋: あの、名前ってここですか? 湯婆婆: そうだよもぅぐずぐずしないでさっさと書きな! まったく……つまらない誓いをたてちまったもんだよ。 働きたい者には仕事をやるだなんて…… 書いたかい? 千尋: はい……あっ。 湯婆婆: フン。 千尋というのかい? 千尋: はい。 湯婆婆: 贅沢な名だねぇ。 今からおまえの名前は千だ。 いいかい、千だよ。 分かったら返事をするんだ、千!! 千: は、はいっ! ハク: お呼びですか。 湯婆婆: 今日からその子が働くよ。 世話をしな。 ハク: はい。 ……名はなんという? 千: え?ち、…ぁ、千です。 ハク: では千、来なさい。 千: ハク。 あの…… ハク: 無駄口をきくな。 私のことは、ハク様と呼べ。 千: ……っ 父役: いくら湯婆婆さまのおっしゃりでも、それは…… 兄役 人間は困ります。 ハク: 既に契約されたのだ。 父役: なんと…… 千: よろしくお願いします。 湯女: あたしらのとこには寄こさないどくれ。 湯女: 人臭くてかなわんわい。 ハク: ここの物を三日も食べれば匂いは消えよう。 それで使い物にならなければ、焼こうが煮ようが好きにするがいい。 仕事に戻れ!リンは何処だ。 リン: えぇーっ、あたいに押しつけんのかよぅ。 ハク: 手下をほしがっていたな。 父役: そうそう、リンが適役だぞ。 リン: えーっ。 ハク: 千、行け。 千: はいっ。 リン: やってらんねぇよ!埋め合わせはしてもらうからね! 兄役 はよいけ。 リン: フン!……来いよ。 リン: ……おまえ、うまくやったなぁ! 千: えっ? リン: おまえトロイからさ、心配してたんだ。 油断するなよ、わかんないことはおれに聞け。 な? 千: うん。 リン: ……ん?どうした? 千: 足がふらふらするの。 リン: ここがおれたちの部屋だよ。 食って寝りゃ元気になるさ。 前掛け。 自分で洗うんだよ。 チビだからなぁ……。 でかいな。 千: リンさん、あの…… リン: なに? 千: ここにハクっていうひと二人いるの? リン: 二人ぃ?あんなの二人もいたらたまんないよ。 ……だめか。 あいつは湯婆婆の手先だから気をつけな。 千: ……んっ……ん…… リン: ……おかしいな…あああ、あったあった。 ん? おい、どうしたんだよ?しっかりしろよぅ。 女 うるさいなー。 なんだよリン? リン: 気持ち悪いんだって。 新入りだよ。 "湯婆婆が鳥になって飛んでいく。 見送るハク。 " "寝ている千のもとへ、ハクが忍んでくる。 " ハク: 橋の所へおいで。 お父: さんとお母: さんに会わせてあげる。 "部屋を抜け出す千。 " 千: 靴がない。 ……あ。 ありがとう。 "ススワタリに手を振る千。 " "橋の上でカオナシに会う。 " ハク: おいで。 "花の間を通り畜舎へ。 " 千: ……おとうさんおかあさん、私よ!……せ、千よ!おかあさん、おとうさん! 病気かな、ケガしてる? ハク: いや。 おなかが一杯で寝ているんだよ。 人間だったことは今は忘れている。 千: うっ……くっ……おとうさんおかあさん、きっと助けてあげるから、あんまり太っちゃだめだよ、食べられちゃうからね!! "垣根の下でうずくまる千。 ハクが服を渡す。 " ハク: これは隠しておきな。 千: あっ!……捨てられたかと思ってた。 ハク: 帰るときにいるだろう? 千: これ、お別れにもらったカード。 ちひろ?……千尋って……私の名だわ! ハク: 湯婆婆は相手の名を奪って支配するんだ。 いつもは千でいて、本当の名前はしっかり隠しておくんだよ。 千: 私、もう取られかけてた。 千になりかけてたもん。 ハク: 名を奪われると、帰り道が分からなくなるんだよ。 私はどうしても思い出せないんだ。 千: ハクの本当の名前? ハク: でも不思議だね。 千尋のことは覚えていた。 お食べ、ご飯を食べてなかったろ? 千: 食べたくない…… ハク: 千尋の元気が出るように呪い(まじない)をかけて作ったんだ。 お食べ。 千: ……ん……ん、んっ………うわぁああーー、わぁああーーー、あぁああーーん…… ハク: つらかったろう。 さ、お食べ。 千: ひっく……うぁあーーん…… ハク: 一人で戻れるね? 千: うん。 ハクありがとう、私がんばるね。 ハク: うん。 "帰り際、空に昇る白い竜を見つける。 " 千: わぁっ。 "釜爺が水を飲みに起き、寝ている千を見つける。 座布団を掛けてやる" "湯婆婆が戻ってくる。 " リン: どこ行ってたんだよ。 心配してたんだぞ。 千: ごめんなさい。 "名札を掛けるのに手間取る千。 " 湯女: じゃまだねぇ。 リン: 千、もっと力はいんないの? 兄役 リンと千、今日から大湯番だ。 リン: えぇーっ、あれは蛙の仕事だろ! 兄役 上役の命令だ。 骨身を惜しむなよ。 "水を捨てに来る千。 外に立っているカオナシを見つける。 " 千: あの、そこ濡れませんか? リン: 千、早くしろよ! 千: はーーい。 ……ここ、開けときますね。 湯女: リン、大湯だって? リン: ほっとけ! リン: ひでぇ、ずーっと洗ってないぞ。 "転ぶ千。 " 千: うわっ!……あーっ。 リン: ここの風呂はさ、汚しのお客専門なんだよ。 うー、こびりついてて取れやしねえ。 兄役 リン、千。 一番客が来ちまうぞ。 リン: はーーい今すぐ!チッ、下いびりしやがって。 一回 薬湯入れなきゃダメだ。 千、番台行って札もらってきな。 千: 札?……うわっ! リン: 薬湯の札だよ! 千: はぁーい。 ……リンさん、番台ってなに? 湯婆婆: ん?…なんだろうね。 なんか来たね。 雨に紛れてろくでもないものが紛れ込んだかな? "街を進んでくるオクサレさま。 " 番台蛙: そんなもったいないことが出来るか!……おはようございます!良くお休みになられましたか! 湯女: 春日様。 番台蛙: はい、硫黄の上!……いつまでいたって同じだ、戻れ戻れ!手でこすればいいんだ! おはようございます!……手を使え手を! 千: でも、あの、薬湯じゃないとダメだそうです。 番台蛙: わからんやつだな……あっ、ヨモギ湯ですね。 どーぞごゆっくり…… 千: あっ…… "背後にカオナシを見つけて会釈する千。 " 番台蛙: んん? "リリリリリ" 番台蛙: はい番台です!…あっ、……うわっ!? 千: あっ!ありがとうございます!! 番台蛙: あー、違う!こら待て、おい! 湯婆婆: どしたんだい!? 番台蛙: い、いえ、なんでもありません。 湯婆婆: なにか入り込んでるよ。 番台蛙: 人間ですか。 湯婆婆: それを調べるんだ。 今日はハクがいないからね。 リン: へぇーずいぶんいいのくれたじゃん。 これがさ、釜爺のとこへ行くんだ。 混んでないからすぐ来るよきっと。 これを引けばお湯が出る。 やってみな。 千: うわっ!…… リン: 千てほんとドジなー。 千: うわ、すごい色…… リン: こいつにはさ、ミミズの干物が入ってんだ。 こんだけ濁ってりゃこすらなくても同じだな。 いっぱいになったらもう一回引きな、止まるから。 もう放して大丈夫だよ。 おれ朝飯取ってくんな! 千: はぁーい。 ……あっ。 "カオナシを見つける。 風呂の縁から落ちる千。 " 千: うわっ!……いったぃ…った…… あの、お風呂まだなんです。 わ…こんなにたくさん…… えっ、私にくれるの? カオナシ: あ、あ、…… 千: あの……それ、そんなにいらない。 カオナシ: あ、… 千: だめよ。 ひとつでいいの。 カオナシ: あ…… 千: え…あっ! "釜から水があふれる。 " 千: うわぁっ!! 父役: 奥様! 湯婆婆: クサレ神だって!? 父役: それも特大のオクサレさまです! 従業員: まっすぐ橋へ向かってきます! 従業員達 お帰り下さい、お帰り下さい! 青蛙: お帰り下さい、お引き取り下さい、お帰り下さい! うっ……くっさいぃ〜…! 湯婆婆: ぅう〜ん…おかしいね。 クサレ神なんかの気配じゃなかったんだが…… 来ちまったものは仕方がない。 お迎えしな! こうなったら出来るだけはやく引き取ってもらうしかないよ! 兄役 リンと千、湯婆婆様がお呼びだ。 千: あ、はいっ! 湯婆婆: いいかい、おまえの初仕事だ。 これから来るお客を大湯で世話するんだよ。 千: ……あの〜…… 湯婆婆: 四の五の言うと、石炭にしちまうよ。 わかったね! 父役: み、見えました……ウッ… 湯婆婆・千: ウゥッ……!! 湯婆婆: …おやめ!お客さんに失礼だよ! が・が・……ヨク オコシクダしゃいマシタ…… え?あ オカネ……千!千!早くお受け取りな! 千: は、はいっ! (ベチャッ) 千: うゥ…! 湯婆婆: ナニ してるんだい…!ハヤク ご案内しな! 千: ど どうぞ …… リン: セーーーン! うぇっ……くっせえ…あっ、メシが! 湯婆婆: 窓をお開け!全部だよ!! "大湯に飛び込み、千に何かを促すオクサレさま。 " 千: えっ?ぁ、……ちょっと待って! "上から見ている湯婆婆と父: 役。 " 湯婆婆: フフフフ、汚いね。 父役: 笑い事ではありません。 湯婆婆: あの子どうするかね。 ……ほぉ、足し湯をする気だよ。 父役: あぁああ、汚い手で壁に触りおって! 千: あっ……あっ! "札を下げようとして落とす千。 他の札を取って釜爺に送る。 " 湯婆婆: んん?千に新しい札あげたのかい? 父役: まさかそんなもったいない…… 千: わっ! "湯の紐を引きながら落ちる千。 ヘドロにはまる。 " 父役: あああーっ、あんな高価な薬湯を! "オクサレさまに引っ張り出される千。 何かに手を触れる" 千: ……?あっ? リン: セーーーン!千どこだ!! 千: リンさん! リン: だいじょぶかあ!釜爺にありったけのお湯出すように頼んできた!最高の薬湯おごってくれるって! 千: ありがとう!あの、ここにトゲみたいのが刺さってるの! リン: トゲーー?? 千: 深くて取れないの! 湯婆婆: トゲ?トゲだって?……ううーん…… 下に人数を集めな! 父役: えぇっ? 湯婆婆: 急ぎな! 千とリン、そのお方はオクサレ神ではないぞ! このロープをお使い! 千: はいっ! リン: しっかり持ってな! 千: はいっ! 湯婆婆: ぐずぐずするんじゃないよ!女も力を合わせるんだ! 千: 結びました! 湯婆婆: んーーー湯屋一同、心をこめて!!エイヤーーーーソーーーーレーーーー 一同 そーーーれ、そーーーーれ! そーーーれ、そーーーーれ! 千: 自転車? 湯婆婆: やはり!さぁ、きばるんだよ! "オクサレさまからたくさんのゴミが出てくる。 " 河の主 はァーーー…… 千: うっわっ……わあっ! "水の流れに包まれる千。 " リン: セーーーン!だいじょぶかあ!? 河の主: ……佳き哉 よきかな …… 千: あっ…… "千の手に残る団子。 " 湯婆婆: んん……? 従業員: 砂金だ!! 砂金だ!わあーっ! 湯婆婆: 静かにおし!お客さまがまだおいでなんだよ! 千!お客さまの邪魔だ、そこを下りな! 大戸を開けな!お帰りだ!! 河の主 あははははははははは…… 神様達 やんやーーやんやーー!! 湯婆婆: セーン!よくやったね、大もうけだよ! ありゃあ名のある河の主だよ〜。 みんなも千を見習いな!今日は一本付けるからね。 皆: おぉーー!! 湯婆婆: さ、とった砂金を全部だしな! 皆: えぇーーっ!そりゃねえやな…… "仕事が終わって、部屋の前でくつろぐ千。 " リン: 食う?かっぱらってきた。 千: ありがとう。 リン: あー、やれやれ…… 千: ……ハク、いなかったねー。 リン: まぁたハクかよー。 ……あいつ時々いなくなるんだよ。 噂じゃさぁ、湯婆婆にやばいことやらされてんだって。 千: そう…… 女 リン、消すよー。 リン: あぁ。 千: 街がある……海みたい。 リン: あたりまえじゃん、雨が降りゃ海くらいできるよ。 おれいつかあの街に行くんだ。 こんなとこ絶対にやめてやる。 "ふと、団子をかじってみる千。 " 千: ヴッ…うぅっ…… リン: ん?……どうした? "人気のない大湯に忍び込む青蛙。 " 青蛙: ん?んんーーっ…… ……砂金だ!……あ。 おぬし!何者だ。 客人ではないな。 そこに入ってはいけないのだぞ! ……おっ!おっ、金だ金だ!こ、これをわしにくれるのか? カオナシ: あ、あ…… 青蛙: き、金を出せるのか? カオナシ: あ、あ、…… 青蛙: くれ〜っ!! 青蛙: わあっ!!! "カオナシにひとのみにされる青蛙。 " 兄役 誰ぞそこにおるのか?消灯時間はとうに過ぎたぞ。 うっ……? カオナシ: 兄役どの、おれは腹が減った。 腹ぺこだ! 兄役 そ、その声は…… カオナシ: 前金だ、受け取れ。 わしは客だぞ、風呂にも入るぞ。 みんなを起こせぇっ! 千: お父: さんお母: さん、河の神様からもらったお団子だよ。 これを食べれば人間に戻れるよ、きっと! "たくさんの豚が一斉にこっちを見る。 " 千: お父: さんお母: さんどこ?おとうさーん…… 千: ハッ!……やな夢。 ……リン?……誰もいない…… 千: わぁっ、本当に海になってる! ここからお父: さんたちのとこ見えるんだ。 釜爺がもう火を焚いてる。 そんなに寝ちゃったのかな…… 兄役 お客さまがお待ちだ、もっと早くできんのか!? 父役: 生煮えでもなんでもいい、どんどんお持ちしろ! リン: セーン! 千: リンさん。 リン: 今起こしに行こうと思ったんだ。 見な! 本物の金だ、もらったんだ。 すげー気前のいい客が来たんだ。 "大湯に浸かってごちそうを食べまくるカオナシ。 " カオナシ: おれは腹ぺこだ。 ぜーーんぶ持ってこい! 千: そのお客さんって…… リン: 千も来い。 湯婆婆まだ寝てるからチャンスだぞ。 千: あたし釜爺のとこ行かなきゃ。 リン: 今 釜爺のとこ行かない方がいいぞ、たたき起こされてものすごい不機嫌だから! 女たち リン、もいっかい行こ! リン: ああ! "部屋に戻る千。 " 千: ……おとうさんとおかあさん、分からなかったらどうしよう。 おとうさんあんまり太ってたらやだなー。 はあ…… "海の中を白い竜が式神に追いかけられていく。 " 千: ん?……あぁっ! 橋のとこで見た竜だ!こっちに来る! なんだろう、鳥じゃない!……ひゃっ! ハクーっ、しっかりーっ!こっちよーっ!!……ハク!? ハクーっ!! "部屋に竜が飛び込む。 窓を閉めようとする千に、式神が飛びかかる。 " 千: うわぁっ!わぁああーっ!!……あっ? ……ただの紙だ…… 千: ハクね、ハクでしょう? ケガしてるの?あの紙の鳥は行ってしまったよ。 もう大丈夫だよ。 ……わっ! 湯婆婆のとこへ行くんだ。 どうしよう、ハクが死んじゃう! "竜を追って走り出す千の肩に式神が張り付く。 " 蛙男 おっ…と。 こら、何をする。 千: 上へ行くんです。 蛙男 駄目だ駄目だ。 ……ん?あっ!血だ!! 千: あっ…… 兄役 どけどけ!お客さまのお通りだ! 千: あ、あのときはありがとうございます。 兄役 何をしてる、早ぅど……うっ!? カオナシ: あ、あ、あ…… "千に両手いっぱいの金を差し出す。 " カオナシ: え、え、…… 千: ……欲しくない。 いらない! カオナシ: え、え…… 千: 私忙しいので、失礼します! "こぼした金に群がる群衆をすり抜けて千が出ていく。 " 兄役 ええい、静まれ!静まらんか!!下がれ下がれ! これは、とんだご無礼を致しました。 なにぶん新米の人間の小娘でございまして…… カオナシ: ……おまえ、何故笑う。 笑ったな。 兄役 ぇえっ、めっそうもない! 兄役・湯女: わっ、わっ、わああっ! "丸呑みにされる兄役と湯女。 皆がパニックで散っていく。 " "窓からパイプづたいにはしごへ行こうとする千。 走り出すと、パイプが外れて崩れていく。 " 千: わっ、わっ、わっ、わあっっ!! "かろうじてはしごに飛びつく千。 はしごを登り出す。 " 千: はぁっ、はぁっ……あっ!湯婆婆! うっ、くっ……くっ!くっ…あぁっ! "窓を押し開けようとする千。 式神がカギを外して中に落ちる。 坊の部屋へ。 " 湯婆婆: 全くなんてことだろねぇ。 千: ! 湯婆婆: そいつの正体はカオナシだよ。 そう、カ オ ナ シ! 欲にかられてとんでもない客を引き入れたもんだよ。 あたしが行くまでよけいなことをすんじゃないよ! …あぁあ〜、敷物を汚しちまって。 おまえたち、ハクを片づけな! 千: はっ! 湯婆婆: もうその子は使いもんにならないよ! 千: あっ……あ、あ、あ…… "クッションの中に隠れる千。 湯婆婆が来てクッションを探る。 " 湯婆婆: ばぁ〜。 坊: んんーー、ああー……ああーー…… 湯婆婆: もぅ坊はまたベッドで寝ないで〜。 坊: あ…あああーーーん、ああーん…… 湯婆婆: あぁああごめんごめん、いい子でおねんねしてたのにねぇ。 ばぁばはまだお仕事があるの。 (ブチュ) いいこでおねんねしててねぇ〜。 千: ……あっ!…ぅう痛い離してっ!あっ、助けてくれてありがとう、私急いで行かなくちゃならないの、離してくれる? 坊: おまえ病気うつしにきたんだな。 千: えっ? 坊: おんもにはわるいばいきんしかいないんだぞ。 千: 私、人間よ。 この世界じゃちょっと珍しいかもしれないけど。 坊: おんもは体にわるいんだぞ。 ここにいて坊とおあそびしろ。 千: あなた病気なの? 坊: おんもにいくと病気になるからここにいるんだ。 千: こんなとこにいた方が病気になるよ!……あのね、私のとても大切な人が大けがしてるの。 だからすぐいかなきゃならないの。 お願い、手を離して! 坊: いったらないちゃうぞ。 坊がないたらすぐばぁばがきておまえなんかころしちゃうぞ。 こんな手すぐおっちゃうぞ。 千: うぅ痛い痛い!……ね、あとで戻ってきて遊んであげるから。 坊: ダメ今あそぶの! 千: うぅっ……… 坊: ……あ? 千: 血!わかる?!血!! 坊: ……うわぁあーーああぁあぁあーーーー!!!! 千: あっ!ハクーーーー! 何すんの、あっち行って!しっしっ!ハク、ハクね!?しっかりして! 静かにして!ハク!?……あっ! "湯バードにたかられる千。 その隙に頭たちがハクを落とそうとする。 " 千: あっ、わっ……あっち行って! あっ!だめっ!! "部屋から坊が出てくる。 " 坊: んんっ……んんんっ…… 血なんかへいきだぞ。 あそばないとないちゃうぞ。 千: 待って、ね、いい子だから! 坊: 坊とあそばないとないちゃうぞ……ぅええ〜〜…… 千: お願い、待って! 式神 ……うるさいねぇ。 静かにしておくれ。 坊: ぇえ……? 式神 あんたはちょっと太り過ぎね。 "床から銭婆が現われる。 " 銭婆: やっぱりちょっと透けるわねえ。 坊: ばぁば……? 銭婆: やれやれ。 お母: さんとあたしの区別もつかないのかい。 "魔法でねずみにされる坊。 " 銭婆: その方が少しは動きやすいだろ? さぁてと……おまえたちは何がいいかな? "湯バードはハエドリに、頭は坊にされる。 " 千: あっ…… 銭婆: ふふふふふふ、このことはナイショだよ。 誰かに喋るとおまえの口が裂けるからね。 千: あなたは誰? 銭婆: 湯婆婆の双子の姉さ。 おまえさんのおかげでここを見物できて面白かったよ。 さぁその竜を渡しな。 千: ハクをどうするの?ひどいケガなの。 銭婆: そいつは妹の手先のどろぼう竜だよ。 私の所から大事なハンコを盗みだした。 千: ハクがそんなことしっこない!優しい人だもん! 銭婆: 竜はみんな優しいよ…優しくて愚かだ。 魔法の力を手に入れようとして妹の弟子になるなんてね。 この若者は欲深な妹のいいなりだ。 さぁ、そこをどきな。 どのみちこの竜はもう助からないよ。 ハンコには守りの呪い(まじない)が掛けてあるからね、盗んだものは死ぬようにと…… 千: ……いや!だめ! "坊になった頭が坊ネズミとハエドリを虐めている。 " 銭婆: なんだろね、この連中は。 これおやめ、部屋にお戻りな。 白竜 グゥ…! "隙をついて竜の尾が式神を引き裂く。 " 銭婆: !……あぁら油断したねぇ〜…… "反動で落ちる竜と千、坊ネズミ、ハエドリ。 " 千: ハク、あ、きゃああーーーっ!! ハクーーーっ!! "落ちていく中で水の幻影が浮かぶ。 " "力を振り絞って横穴に入る竜。 換気扇を破ってボイラー室に出る。 " 釜爺: なっ……わあっ!! 千: ハク! 釜爺: なにごとじゃい!ああっ、待ちなさい! 千: ハクっ!苦しいの!? 釜爺: こりゃあ、いかん! 千: ハクしっかり!どうしよう、ハクが死んじゃう! 釜爺: 体の中で何かが命を食い荒らしとる。 千: 体の中?! 釜爺: 強い魔法だ、わしにゃあどうにもならん…… 千: ハク、これ河の神様がくれたお団子。 効くかもしれない、食べて! ハク、口を開けて!ハクお願い、食べて!……ほら、平気だよ。 釜爺: そりゃあ、苦団子か? 千: あけてぇっ…いい子だから……大丈夫。 飲み込んで! 白竜 グォウッ、グオッ……! 釜爺: 出たっ、コイツだ! 千: あっ! ハンコ! 釜爺: 逃げた!あっちあっち、あっち! 千: あっ、あっ!あぁあああっ、ああああっ! (ベチャッ!) 釜爺: えーんがちょ、せい!えーんがちょ!! 切った! 千: おじさんこれ、湯婆婆のおねえさんのハンコなの! 釜爺: 銭婆の?…魔女の契約印か!そりゃあまた、えらいものを…… 千: ああっ、やっぱりハクだ!おじさん、ハクよ! 釜爺: おお……お…… 千: ハク!ハク、ハクーっ! おじさん、ハク息してない! 釜爺: まだしとるがな。 ……魔法の傷は油断できんが。 釜爺: ……これで少しは落ち着くといいんじゃが…… ハクはな、千と同じように突然ここにやってきてな。 魔法使いになりたいと言いおった。 ワシは反対したんだ、魔女の弟子なんぞろくな事がないってな。 聞かないんだよ。 もう帰るところはないと、とうとう湯婆婆の弟子になっちまった。 そのうちどんどん顔色が悪くなるし、目つきばかりきつくなってな…… 千: 釜爺さん、私これ、湯婆婆のおねえさんに返してくる。 返して、謝って、ハクを助けてくれるよう頼んでみる。 お姉さんのいるところを教えて。 釜爺: 銭婆の所へか?あの魔女は怖えーぞ。 千: お願い。 ハクは私を助けてくれたの。 わたし、ハクを助けたい。 釜爺: うーん……行くにはなぁ、行けるだろうが、帰りがなぁ……。 待ちなさい。 たしか……どこに入れたか…… 千: みんな、私の靴と服、お願いね。 リン: 千!ずいぶんさがしたんだぞ! 千: リンさん。 リン: ハクじゃん。 ……なんかあったのかここ。 なんだそいつら? 千: 新しい友達なの。 リン: 湯婆婆がカンカンになっておまえのこと探してるぞ。 千: えっ? リン: 気前がいいと思ってた客がカオナシって化けもんだったんだよ。 湯婆婆は千が引き入れたって言うんだ。 千: あっ……そうかもしれない。 リン: ええっ!ほんとかよ! 千: だって、お客さんだと思ったから。 リン: どうすんだよ、あいつもう三人も呑んじゃったんだぞ。 釜爺: あったこれだ!千あったぞ! リン: じいさん今忙しいんだよ。 釜爺: これが使える。 リン: 電車の切符じゃん、どこで手に入れたんだこんなの。 釜爺: 四十年前の使い残りじゃ。 いいか、電車で六つ目の沼の底という駅だ。 千: 沼の底? 釜爺: とにかく六つ目だ。 千: 六つ目ね。 釜爺: 間違えるなよ。 昔は戻りの電車があったんだが、近頃は行きっぱなしだ。 それでも行くか千? 千: うん、帰りは線路を歩いてくるからいい。 リン: 湯婆婆はどうすんだよ? 千: これから行く。 ハク、きっと戻ってくるから、死んじゃだめだよ。 リン: ……何がどうしたの? 釜爺: わからんか。 愛だ、愛。 湯女: きゃああぁーーっ!ま、ますます大きくなってるよ! 湯女: いやだ、あたい食われたくない! 湯女: 来たよ! 父役: 千か、よかった、湯婆婆様ではもう抑えられんのだ。 湯婆婆: なにもそんなに暴れなくても、千は来ますよ。 カオナシ: 千はどこだ。 千を出せ! 父役: さ、急げ。 湯婆婆様、千です。 湯婆婆: 遅い!……お客さま、千が来ましたよ。 ほんのちょっとお待ち下さいね。 何をぐずぐずしてたんだい!このままじゃ大損だ、あいつをおだてて絞れるだけ金を絞りだせ……ん? 坊ネズミ チュー。 湯婆婆: なんだいその汚いネズミは。 千: えっ、あのー、ご存じないんですか? 湯婆婆: 知る訳ないだろ。 おーいやだ。 さ、いきな!……ごゆっくり。 父役: 千ひとりで大丈夫でしょうか。 湯婆婆: おまえが代わるかい? 父役: エっ? 湯婆婆: フン! カオナシ: これ、食うか?うまいぞー。 金を出そうか?千の他には出してやらないことにしたんだ。 こっちへおいで。 千は何がほしいんだい?言ってごらん。 千: あなたはどこから来たの?私すぐ行かなきゃならないとこがあるの。 カオナシ: ウゥッ…… 千: あなたは来たところへ帰った方がいいよ。 私がほしいものは、あなたにはぜったい出せない。 カオナシ: グゥ…… 千: おうちはどこなの?お父: さんやお母: さん、いるんでしょ? カオナシ: イヤダ……イヤダ……サビシイ……サビシィ…… 千: おうちがわからないの? カオナシ: 千欲しい……千欲しい…… 欲しがれ。 千: 私を食べる気? カオナシ: それ……取れ…… 坊ネズミ チュウ!(ガブ) カオナシ: ケッ…… 千: 私を食べるなら、その前にこれを食べて。 本当はお父: さんとお母: さんにあげたかったんだけど、あげるね。 カオナシ: ……ウッ!グハァ……ゲホ、ゲホ…… セェン……小娘が、何を食わし……オグゥ…… "カオナシが吐きながら千を追いかける。 " 湯婆婆: みんなお退き!お客さまとて許せぬ!! カオナシ: オグゥ……! 湯婆婆: あらっ!? 千: こっちだよー!こっちー! カオナシ: グゥゥ…… "逃げ回る千を追いかけるカオナシ。 湯女と兄役を吐き出す。 " カオナシ: グハァッ……!!……ハァッ、ハァッ……許せん…… "外に出ると、リンが盥船を出して待っている。 " リン: セーーン!こっちだー! 千: こっーちだよー! リン: 呼んでどうすんだよ! カオナシ: あ、あ、…… 千: あの人湯屋にいるからいけないの。 あそこを出た方がいいんだよ。 リン: だってどこ連れてくんだよー! 千: わかんないけど。 リン: わかんないって……!……あーあついてくんぞあいつ…… カオナシ: ……ごふっ! "青蛙を吐き出すカオナシ。 " 青蛙: ん? リン: こっから歩け。 千: うん。 リン: 駅は行けば分かるって。 千: ありがとう。 リン: 必ず戻って来いよ! 千: うん! リン: セーーン!おまえのことどんくさいって言ったけど、取り消すぞーー! カオナシ!千に何かしたら許さないからな! 千: あれだ! 電車が来た。 くるよっ。 千: あの、沼の底までお願いします。 えっ?……あなたも乗りたいの? カオナシ: あ、あ、…… 千: あの、この人もお願いします。 カオナシ: あ、あ、…… 千: おいで。 おとなしくしててね。 "ボイラー室で目覚めるハク。 釜爺を揺り起こす。 " ハク: おじいさん。 釜爺: ん?んん……おおハク、気が付いた。 ハク: おじいさん、千はどこです。 何があったのでしょう、教えてください。 釜爺: おまえ、なにも覚えてないのか? ハク: ……切れ切れにしか思い出せません。 闇の中で千尋が何度も私を呼びました、その声を頼りにもがいて……気が付いたらここに寝ていました。 釜爺: そうか、千尋か。 あの子は千尋というのか。 ……いいなあ、愛の力だなあ…… "ガウン姿で暖炉の前に座る湯婆婆。 " 湯婆婆: これっぱかしの金でどう埋め合わせするのさ。 千のバカがせっかくのもうけをフイにしちまって! 青蛙: で、でも、千のおかげでおれたち助かったんです。 湯婆婆: おだまり!みんな自分でまいた種じゃないか。 それなのに勝手に逃げ出したんだよ。 あの子は自分の親を見捨てたんだ! 親豚は食べ頃だろ、ベーコンにでもハムにでもしちまいな。 ハク: お待ち下さい。 青蛙: ハク様! 湯婆婆: なぁんだいおまえ。 生きてたのかい。 ハク: まだ分かりませんか?大切なものがすり替わったのに…… 湯婆婆: ずいぶん生意気な口を利くね。 いつからそんなに偉くなったんだい? フン…… "真っ先に金を確かめる湯婆婆を哀れげな瞳で見るハク。 " "ふと坊に目を向け術を解くと、頭たちが逃げていく。 " 湯婆婆: な……あ……あ…… "金塊も土に代わる。 " 湯婆婆: ……ああ……きぃいいいーーー坊ーーーー!!! 青蛙: 土くれだ! 湯婆婆: 坊ーーーーーー!!どこにいるの、坊ーーーー!!! 出てきておくれ、坊ーー!坊、坊! ……おぉのぉれぇぇええーーー!!キィイイイーー!! あぁたしの坊をどこへやったぁーーー!!! ハク: 銭婆のところです。 湯婆婆: 銭婆……?……あぁ…… 湯婆婆: なるほどね。 性悪女め……それであたしに勝ったつもりかい。 で!?どうすんだい!? ハク: 坊を連れ戻してきます。 その代わり、千と両親を人間の世界へ戻してやってください。 湯婆婆: それでおまえはどうなるんだい!?その後あたしに八つ裂きにされてもいいんかい!?? 千: この駅でいいんだよね。 ……行こう。 "疲れて坊ネズミを持ち上げられないハエドリ。 坊ネズミが自分で歩き出す。 " 千: 肩に乗っていいよ。 "坊ネズミは無視して歩き続ける。 " "一本足の電灯が跳んできて、家まで道案内をする。 " 銭婆: おはいり。 千: 失礼します。 銭婆: 入るならさっさとお入り。 千: おいで。 銭婆: みんなよく来たね。 千: あっ、あのっ……! 銭婆: まあお座り。 今お茶を入れるからね。 千: 銭婆さん、これ、ハクが盗んだものです。 お返しに来ました。 銭婆: おまえ、これがなんだか知ってるかい? 千: いえ。 でも、とっても大事なものだって。 ハクの代わりに謝りに来ました。 ごめんなさい! 銭婆: ……おまえ、これを持ってて何ともなかったかい? 千: えっ? 銭婆: あれ?守りの呪い(まじない)が消えてるね。 千: ……すいません。 あのハンコに付いてた変な虫、あたしが踏みつぶしちゃいました! 銭婆: 踏みつぶしたぁ!?……あっはははははは。 あんたその虫はね、妹が弟子を操るために竜の腹に忍び込ませた虫だよ。 踏みつぶした……はっはははは…… さぁお座り。 おまえはカオナシだね。 おまえもお座りな。 千: あっ、あの……この人たちを元に戻してあげてください。 銭婆: おや?あんたたち魔法はとっくに切れてるだろ。 戻りたかったら戻りな。 (ぷるぷる) 銭婆: あたしたち二人で一人前なのに気が合わなくてねぇ。 ほら、あの人ハイカラじゃないじゃない? 魔女の双子なんてやっかいの元ね。 おまえを助けてあげたいけど、あたしにはどうすることも出来ないよ。 この世界の決まりだからね。 両親のことも、ボーイフレンドの竜のことも、自分でやるしかない。 千: でも、あの、ヒントかなにかもらえませんか?ハクと私、ずっとまえに会ったことがあるみたいなんです。 銭婆: じゃ話は早いよ。 一度あったことは忘れないものさ……想い出せないだけで。 ま、今夜は遅いからゆっくりしていきな。 おまえたち手伝ってくれるかい? 銭婆: ほれ、がんばって。 そうそう、うまいじゃないか。 ほんとに助かるよ。 魔法で作ったんじゃ何にもならないからねぇ。 そこをくぐらせて……そう、二回続けるんだ。 千: おばあちゃん、やっぱり帰る。 ……だって……こうしてる間にも、ハクが死んじゃうかもしれない。 お父: さんやお母: さんが食べられちゃうかもしれない……。 銭婆: まぁ、もうちょっとお待ち。 ……さぁ、できたよ。 髪留めにお使い。 千: わぁ……きれい。 銭婆: お守り。 みんなで紡いだ糸を編み込んであるからね。 千: ありがとう。 銭婆: いい時に来たね。 お客さんだよ、出ておくれ。 千: はい。 千: ああっ……!ハク! ハク、会いたかった……ケガは?もう大丈夫なの?よかったぁ…… 銭婆: ふふふ、グッドタイミングね。 千: おばあちゃん、ハク生きてた! 銭婆: 白竜、あなたのしたことはもう咎めません。 そのかわり、その子をしっかり守るんだよ。 さぁ坊やたち、お帰りの時間だよ。 また遊びにおいで。 坊ネズミ ちゅう。 銭婆: おまえはここにいな。 あたしの手助けをしておくれ。 カオナシ: あ、あ…… 千: おばあちゃん!……ありがとう、私行くね。 銭婆: だいじょうぶ。 あんたならやり遂げるよ。 千: 私の本当の名前は、千尋っていうんです。 銭婆: ちひろ。 いい名だね。 自分の名前を大事にね。 千: はい! 銭婆: さ、お行き。 千: うん! おばあちゃん、ありがとう!さよなら! "竜に乗って飛び立つ千。 " "記憶がフラッシュバックする。 水に流れていく靴。 水に落ちるだれか……。 " 千: ……ハク、聞いて。 お母: さんから聞いたんで自分では覚えてなかったんだけど、私、小さいとき川に落ちたことがあるの。 その川はもうマンションになって、埋められちゃったんだって……。 でも、今思い出したの。 その川の名は……その川はね、琥珀川。 あなたの本当の名は、琥珀川…… "瞬間、白竜から輝く鱗が剥がれ落ち、ハクの姿になっていく。 " 千: ああっ! ハク: 千尋、ありがとう。 私の本当の名は、ニギハヤミ コハクヌシだ。 千: ニギハヤミ……? ハク: ニギハヤミ、コハクヌシ。 千: すごい名前。 神様みたい。 ハク: 私も思いだした。 千尋が私の中に落ちたときのこと。 靴を拾おうとしたんだね。 千: そう。 琥珀が私を浅瀬に運んでくれたのね。 嬉しい…… "朝。 油屋の前で皆が待っている。 " リン: 帰ってきたーー!! みんな: おおっ…… 湯婆婆: 坊は連れて戻ってきたんだろうね?……えっ? 坊: ばぁば! 湯婆婆: 坊ーー!! ケガはなかったかい!?ひどい目にあったねぇ!……坊!あなた一人で立てるようになったの?え? ハク: 湯婆婆様、約束です!千尋と両親を人間の世界に戻してください! 湯婆婆: フン!そう簡単にはいかないよ、世の中には決まりというものがあるんだ! 皆: ブー、ブー! 湯婆婆: うるさいよっ! 坊: ばぁばのケチ。 もうやめなよ。 湯婆婆: へっ? 坊: とても面白かったよ、坊。 湯婆婆: へぇっ?ででででもさぁ、これは決まりなんだよ?じゃないと呪いが解けないんだよ? 坊: 千を泣かしたらばぁば嫌いになっちゃうからね。 湯婆婆: そ、そんな…… 千: おばあちゃん! 湯婆婆: おばあちゃん? 千: 今、そっちへ行きます。 千: 掟のことはハクから聞きました。 湯婆婆: フン、いい覚悟だ。 これはおまえの契約書だよ、こっちへおいで。 ……坊、すぐ終わるからねぇ。 千: 大丈夫よ。 湯婆婆: この中からおまえのお父: さんとお母: さんを見つけな。 チャンスは一回だ。 ピタリと当てられたらおまえたちゃ自由だよ。 千: ……?おばあちゃんだめ、ここにはお父: さんもお母: さんもいないもん。 湯婆婆: いない!?それがおまえの答えかい? 千: ………うん! "ボン!と破れ消える契約書。 " 湯婆婆: ヒッ!? 豚に化けた従業員たち おお当たりーー! みんな: やったあ!よっしゃーーー!!! 千尋: みんなありがとう!! 湯婆婆: 行きな!おまえの勝ちだ!早くいっちまいな! 千尋: お世話になりました! 湯婆婆: フン! 千尋: さよなら!ありがとう! 千尋: ハク! ハク: 行こう! 千尋: お父: さんとお母: さんは!? ハク: 先に行ってる! 千尋: 水がない…… ハク: 私はこの先には行けない。 千尋は元来た道をたどればいいんだ。 でも決して振り向いちゃいけないよ、トンネルを出るまではね。 千尋: ハクは?ハクはどうするの? ハク: 私は湯婆婆と話をつけて弟子をやめる。 平気さ、ほんとの名を取り戻したから。 元の世界に私も戻るよ。 千尋: またどこかで会える? ハク: うん、きっと。 千尋: きっとよ。 ハク: きっと。 さぁ行きな。 振り向かないで。 "結んだ手が名残惜しそうに離れる。 " "門の入り口で、父: と母: が待っている。 " 母: 千尋ー。 なにしてんの、はやく来なさい! 千尋: ああっ……! お母: さん、お父: さん! 母: だめじゃない、急にいなくなっちゃ。 父: 行くよ。 千尋: お母: さん、何ともないの? 母: ん?引越しのトラック、もう着いちゃってるわよ。 "振り向こうとして、とどまる千尋。 " 父: 千尋ー。 早くおいでー。 足下気をつけな。 母: 千尋、そんなにくっつかないでよ。 歩きにくいわ。 父: 出口だよ。 ……あれ? 母: なぁに? 父: すげー……あっ、中もほこりだらけだ。 母: いたずら? 父: かなあ? 母: だからやだっていったのよー…… 母: オーライオーライ、平気よ。 父: 千尋、行くよー。 母: 千尋: !早くしなさい! おわり.

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映画「千と千尋の神隠し」のあらすじ・ネタバレと感想!動画の無料視聴方法も紹介

千 と 千尋 の 神隠し 泥 団子

下記クリックで好きな項目にジャンプ• 千と千尋の神隠し・ハクの橋の魔法・呪文は桜を吹く技? ハクが息を吹きかけて桜吹雪のようなものを出したのは、 油屋(湯屋)に紛れ込んだ千尋を助けるための魔法です。 提灯に明かりが灯ると千尋には不利なことが起こるようで、「私が時間を稼ぐ!」と言って千尋を逃します。 何かの効果はあったのかは謎ですが、一応あの魔法のおかげで千尋は一時的に助かったのでしょう。 ハクは湯婆婆に弟子入りした魔法使いですので、物語中でも様々な魔法を使います。 橋の上の魔法のほかにも、脚が動かない千尋を俊足にしたり、おにぎりにまじないをかけたりと魔法使いらしい活躍です。 しかし、1番謎を呼ぶのが橋の上で桜を吹く仕草の魔法でしょう。 ハクが飛ばす白い物体はウロコです。 この時点でもうハクの正体が竜であることが暗示されています。 橋で吹く物体はあの剥がれる鱗と同じものみたいです。 桜か鱗かも気になりますが、1番気になるのはやはり橋でかけた呪文の効果ですよね。 ハクの鱗には時間を止める意味があるのではないか?という考えもあり、そのような意味合いで呪文を使った可能性はあります。 千と千尋の神隠しで、ハクが鱗をだして時間をとめるシーンをみて、ハクの鱗には時間をとめる呪いがかかっているんだと思ってた。 そしてその鱗がラストで全部はがれたのは、千尋が名前を当てたことによって止まっていた時間が再び流れ出したっていう演出なのかなって思った。 千と千尋の神隠し ジブリ — はむねこ BrZDqAAmpWvgOOt 千尋が橋に来たとき、ちょうど油屋(湯屋)に提灯に明かりが灯り始めたときです。 恐らく提灯が灯ることによって従業員や神様達が動き始めるのでしょう。 ハクはその時間を少しでも遅らせて千尋を逃がそうとしたのかもしれません。 ただ、ハク1人で抑えられるものではなく、結局すぐに日が暮れてしまった可能性があります。 喋るカエルが千尋のニオイに気付いたように、人間のニオイはあの世界ではかなり強いものなのでしょう。 「千と千尋の神隠し」観ていて思ったけど、ハクが橋で言い放った「私が時間を稼ぐ」という謎の能力。 人間のニオイを消して、 湯婆婆や従業員にバレないように千尋を逃がすという思惑があったのかもしれません。 結局ニオイではバレてしまいましたが、千尋の姿自体は油屋(湯屋)に入るまでハク以外にはバレていません。 これを考えるとあの鱗は姿を隠す効果もあるのかもしれません。 鱗の魔法の意味はあったのか? なんやかんや書きましたが、結局あの 鱗の魔法は意味があったのか?という事が皆さん引っかかっているようです。 「私が時間を稼ぐ!」なんて言っておきながら、あっという間に日は落ちて帰れないし、魔法の意味がないのではないか?とも思ってしまいます。 何度見てもハク様が「私が時間を稼ぐ」ってフーッと鱗(?)を飛ばす意味が分からない。 本来あの時間帯になったら湯婆婆の影響力が全てを包むのでしょうが、その影響力を橋だけで止めたという意味があの鱗の魔法にはあったのではないでしょうか? ハクの魔法がなければ橋以外でも大騒ぎになって千尋は助かっていなかったかもしれません。 現に「橋で息をすると魔法が切れる」的な表現がありましたから、ハクの魔法自体にはしっかりと意味があったのでしょう。 (何故かカオナシは見えていたようですが) 橋を渡る間、息をしてはいけないよ。 ちょっとでも吸ったり吐いたりすると、術が解けて店の者に気づかれてしまう。 関連: 関連: まとめ 千と千尋の神隠しでハクが橋の上で使った魔法は鱗を使った呪文でした。 「私が時間を稼ぐ」というだけで、どれほどの効果や意味があったかは明確ではありませんが、 ・時間を遅らせる ・千尋(人間)のニオイを消す ・千尋(人間)の姿を見えなくする という効果があったのではないかと推測できます。 結果としては見つかってしまいましたが、ハクの魔法がなければまた違った形になっていたのは間違いなさそうです。 物語中のハクが冷たいという意見もあるようですが、やはり千尋をかばう優しい存在なのかもしれません。 関連:.

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